このページでは、青物釣りに使われるルアー、メタルジグについて、動きや遠投性能などの特徴を説明します。
メタルジグの選び方についても説明します。
メタルジグについて
メタルジグというのは、ルアー（疑似餌）の一種で、鉛などの金属で作られた棒状のルアーです。
上の画像は、ダイソーで売られている100円メタルジグの、ジグベイトとジグロックです。
一昔前、青物釣りではメタルジグばかり使われていました。
釣り場に行くと、周囲の人は皆、メタルジグばかり投げていたものです。
それが時代は変わり、私が行く釣り場の話ではありますが、色々なルアーが使われるようになりました。
中でもワインドが多く、日によっては、メタルジグよりワインドを使う人の方が多いくらいです。
他にも、ジグにブレードを付けたものや、メタルバイブ系のルアーもよく見かけます。
そのような状況でも、釣具屋ではメタルジグのコーナーが大きくとられています。
上で述べたメタルジグ以外のルアーは、まだまだ脇役の感があります。
私自身は、ワインドやブレードルアーなどを使ったことがなく、ひたすらメタルジグ一辺倒です。
何故かと言えば、その硬派で簡素な感じが大好きだからです。
メタルジグの良さ：挙動の素直さ
メタルジグの特徴は、何といっても、余計なでっぱりや装飾を極力排したような、シンプルなボディーにあります。
鉛の棒には、フックなどを装着する2つのアイと、目玉しかくっついていません。
この形状と重さから、メタルジグは挙動にメリハリがあります。
巻けばキビキビと泳ぎ、巻くのを止めればすぐに沈んで行きます。
メタルジグにはリップなどが無いため、巻くと小刻みに震えるような動きを見せますが、必要以上に大きなアピールをしません。
巻いているときは、メタルジグ特有の、ズシッとした重みが竿から手に伝わってきます。
また、巻くのを止めると、棒状のジグはストンと落ちていきますし、平べったい形状をしているジグはヒラヒラと落ちていきます。
ビシッと投げてビシッと沈め、ビシッと巻くことができるのがメタルジグ最大の魅力です。
メタルジグの挙動に慣れきってしまうと、例えばエギングをした時など、エギの沈下速度が遅くてじれったくなります。
メタルジグの良さ：遠投性能とサイズの小ささ
メタルジグは、飛距離が出るのも良い点です。
重いのと、余計な装飾が無く空気抵抗を受けにくいためです。
私は飛距離至上主義なところがあり、できるだけ遠くにルアーを飛ばした方が魚（特に大物！！）が釣れる可能性が高いと思っています。
竿を豪快に振ってメタルジグを遠投するのは楽しく、ストレス解消にもなります。
メタルジグにはもう一つ利点があります。
金属製のため、重さのわりに体積が小さいことです。
メタルジグの重さは、陸からの釣りだと、20g～45gぐらいのものが使われます。
40gだと結構な重さですが、そのぐらいの重さのルアーでも、青物の餌になりやすい小魚と同じか、それより少し大きいぐらいです。
私は、青物を陸から釣る際のルアーサイズについては、小は大を兼ねると思っています。
青物の活性が低かったり、青物が小魚を狙っているときは、大きめのルアーには全くヒットしなくなることがあります。
これは、人間がラーメンを食べたい時、それ以外の物が眼中に入らなくなるのと一緒だと思っています。
青物が小さい魚を追っているときは、小さい魚しか目に入らなくなるのでしょう。
そんなときは、シルエットの小さいルアーにすると、よく魚が掛かるようになります。
小さいのに重くて遠投ができること、これもメタルジグの強みです。
このように良い所だらけのメタルジグですが、唯一苦手としているのは、魚にじっくりとルアーを見せることです。
沈めるにしても巻くにしても、ある程度のスピードが出てしまうため、その場に留めておくことは難しいです。
メタルジグの選び方
私は今までに色々なメタルジグを試してきました。
経験上、このメタルジグが一番釣れるというものはなく、どのジグでも青物を釣ることができています。
形状が平べったいほど、落ちるときのスピードが遅くなり、ヒラヒラとした動きのアピールが強くなります。
逆に棒状だと、落ちるときはストンと落ちていきます。
一般に、平べったいほど動きが大きくてアピールが強く、形が棒に近いほど、動きが小さいと思います。
そういった違いはありますが、メタルジグ特有のメリハリの付いた動きは、どのジグにも共通しています。
ルアーの中でも、特にメタルジグは、製品による違いが小さいルアーだと思います。
それゆえ、メタルジグを選ぶときはあまり難しく考えず、気に入った物を選んでも良いと思います。
釣具屋のメタルジグコーナーに行ってみて、デザインや値段、重さなどを総合的に見て決めましょう。
青物を釣る時は、釣り場で何度もルアーを投げ続けることになります。
そのため、ルアー選択で大事なことは、そのルアーの性能よりも、そのルアーが釣れると信じて投げ続けられるかどうかです。
どれが釣れるか分からなければ、その釣具屋でお勧めされている物を買ったり、店員の方に釣れるジグを聞いてみても良いでしょう。
一応、このページの最後に、私のおすすめのメタルジグを書いておきます。
メタルジグの重さについて
メタルジグはどの製品を選んでも良いと書きましたが、重さについては一考の余地があります。
前々項で述べた通り、青物釣りで使われるメタルジグの重さは、軽い物で20gぐらいから、重い物でも45gぐらいまでです。
軽いほど扱いやすく、シルエットが小さくなりますが、遠投性能が落ちます。
逆に、重い物は遠投しやすいですが、使っていると疲れますし、シルエットも大きくなります。
私は35gぐらいのメタルジグをよく使うのですが、さらに遠投したい時は45gを使うこともあります。
体力があれば、重めの物を使ってできるだけ遠距離を狙い、体力に自信がなければ、小さめの物を使うと良いでしょう。
使用できるルアーの重さは、釣り竿等の道具によっても変わります。
釣り竿の箱には、使用可能なルアーの重さが書かれています。
例えば、上の竿は50gまでのルアーを扱えます。
使用する竿が扱える範囲のルアーを使いましょう。
詳しくは青物釣りの竿のページをご覧ください。
ちなみに、今ではあまり見かけなくなりましたが、ひと昔前は、重さをoz(オンス)単位で表しているメタルジグもありました。
1ozは、約28gです。
oz単位を、gや号の単位に換算できるツールを作ったので、よろしければ使ってみてください。
私のおすすめのメタルジグ
前に書いた通り、私の経験上、サイズや重さを外さなければ、どのジグでも青物を釣ることができます。
ただ、どれでも良いと言われると選択に困ってしまうと思うので、私のおすすめのメタルジグを紹介します。
私のおすすめのメタルジグは、マリアのムーチョ・ルチアです。
私はルアー選択に困ったら、とりあえずムーチョ・ルチアを使います。
釣り場に着くと、毎回のように、最初はどのルアーを使おうかと悩みます。
新しいルアーを使おうと思って持ってきていても、結局ムーチョ・ルチアを選んでしまいます。
カヤックフィッシングでも同じで、ムーチョ・ルチア一辺倒です。
なぜこれほどムーチョ・ルチアにこだわるのかといえば、自分の中で、ムーチョ・ルチアは釣れると自信があるからです。
前に書いた通り、青物釣りではルアーを何回も投げることになります。
魚が釣れない時、使っているルアーに自信がないと、ルアーを何回も変えてしまったり、注意力が散漫になって釣果が落ちます。
そのため、ルアーを選択する時は、つい自分の中で実績のあるムーチョルチアを選択してしまうのです。
ムーチョ・ルチアを使い始めたのは、ルアーは小さい方が釣れるのではないかと思ったからでした。
ムーチョ・ルチアは少しずんぐりした形になっており、その分、同じ重さのルアーの中でも、シルエットが小さくなります。
価格も手ごろなため、手に取ってみました。
そうして色々な魚を釣っていると、どんどんムーチョ・ルチアに実績が付いてきます。
自分の中で、ムーチョ・ルチアは釣れるルアーだという自信ができあがり、ルアー選択に困ったら、とりあえずムーチョ・ルチアを投げようという形に落ち着いてしまいました。
これがもし、最初に別のルアーを使っていたとしたら、今頃はそのルアーをひたすら使い続けていたと思います。
