釜谷キャンプ場の弁天岩で大ヒラメを釣り上げる

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釜谷キャンプ場でテントを建てる

 

粟島の釜谷キャンプ場に到着し、何をするか途方に暮れた。

とりあえずテントを建てよう。

 

テントを建てる時に注意したいことは、できるだけ平らで、水平な場所を選ぶことだ。

どちらも睡眠時の快適さに大きく関わる。

床が石でごろごろしていたり、斜めになっていたりすると、とても寝にくい。

 

釜谷の海岸は、全体的に海に向かって傾斜しているし、ゴロタ石も多い。

テントを建てられる場所は限られている。

 

良さそうな場所に目星を付けた。

石はないが斜めなので、砂を動かしてできるだけ水平にする。

整地は妥協してはいけない。

 

整地が完了し、テントを建てる。

 

釜谷は砂利海岸なので、ペグはあまり効果がない。

そこで、砂をつめたビニール袋を重りとして、テントの4隅に縛り付けておく。

とても簡単で、効果的なテントの安定方法だ。

 

テントの下にはビニールシートを敷いておく。

そうすると、テントの床部分の生地が傷まない。

 

テントを建て終え、荷物を移した。

 

この辺りには照明が全くない。

夕方以降は真っ暗になると思い、早めに食料調達と、夕食の準備をすることにした。

 



釣りの準備

 

ライフジャケットや釣り具を準備する。

持ってきた釣り具は以下の通り。

 

竿はアルファタックルのCRAZEE SHORE JIG GAME 1002MH。

青物用に使っている竿で、45gまでのルアーを投げられる。

荷物を増やしたくなかったので、竿はこれ一本で、リールを付け替えてどんな状況にも対応できるようにした。

 

リールは、青物用にPEを巻いたもの、根魚用のもの、アジなどライトゲーム用の3つを用意した。

 

今回メインで使うのは、根魚用の物だ。

リールは釣具屋のカゴ売りの物で、糸はフロロカーボンのフロロハンター 12lb(約3号)だ。

 

フロロカーボンを使うのは、ひとえに磯での根ズレ対策だ。

PEは根ズレにとても弱い。

ナイロンでも良かったのだが、大物が掛かった時のことを考え、頑丈なフロロにした。

取らぬ狸の皮算用ではある。

 

フロロカーボンの糸は非常に扱いにくい。

糸が硬いのでリールの中でばらけやすく、ライントラブルが多くなりやすい。

常に糸を張ることを心がける必要がある。

 

釜谷の弁天岩釣行

 

さて、とりあえず海に向かって左手にある、弁天岩(鯨岩)へ行ってみることに。

この岩は、テレビでは鯨岩と紹介されていた。

 

看板には弁天岩と書かれていた。

何故一つの岩に2つの名前があるのか、その歴史が気になる。

 

ネットで弁天岩の画像を探しても、あまり詳細なものがなく、釣りができるのかも分からない。

行き当たりばったりの釣行だ。

釣れなかったときのために食料は持ってきている。

のんびり釣り場所を探そう。

 

歩いていると、途中から地面が砂利からゴロタ岩場へと変わる。

とても歩きにくい。

 

イトマキヒトデを見つけた。

久しぶりに見た気がする。

本土ではあまり見かけない。

 

粟島のほとんどの海岸は、遠浅のゴロタ場になっているようだ。

海岸から投げ釣りなどはしにくいが、穴釣りで根魚でも釣れそうだ。

 

弁天岩に着いた。

岩に向かって右手は、浅くて釣れそうにない。

 

真ん中の大岩の間へ行ってみる。

ここなら何とか釣りもできそうか。

大岩に向かって左側も見てみよう。

 

左の方は、陸から岩場が何本も伸びている。

岩場の先端は海が開けていて少し深そうなので、ここで釣りをしよう。

 

海は透明度が高い。

素晴らしい海だ。

 

だが、透明度が高いと魚は釣り辛いかもしれない。

 

岩場の一つに乗り、先端を目指す。

ここの岩は独特で、雲母のような層状になっている。

平らな部分が多く、歩きやすい。

 

釣りの開始

 

先端に到着する。

 

仕掛けはジグヘッド+ワームだ。

 

ジグヘッドはOWNERのボトムショット7g。

 

ジグヘッドには、アジやメバル狙いの軽い物もあれば、シーバスやヒラメ狙いの、メタルジグ並みの重さの物まである。

ところがその中間ぐらいの、重くて飛ばしやすいけれどフックは大きすぎないという、丁度良いサイズの物が中々ない。

 

このボトムショットは、そんな贅沢な悩みに答えてくれるジグヘッドだ。

9gのもっと重いものあり、遠投したいときに役立つ。

 

ワームはエコギアのロックマックス4inchだ。

 

カラーはロックフィッシュインパクトⅡというオレンジカラー。

狙いは大物なので、4inchの大きめのサイズを使った。

 

私はこのワームで根魚だけでなく、クロダイやカンパチを釣ったこともある。

幅広い魚が釣れるワームだ。

 

泳がせてみると、テールが実に美味しそうに動く。

魚が飛びつきたくなるのも分かる。

 

大物をゲット!!

 

ワームを投げたり、岩陰を狙ったりしてみる。

水が澄みきっている。

魚影は見えないが、岩の上を歩いていた時に、小魚が岩の間に隠れるのが見えたりしていた。

魚はいるはず。

 

ワームは色々な動かし方ができる。

ただ泳がせても良し、底で跳ねさせても良し。

 

ヘチでは釣れず、遠投して底狙いを意識してみた。

沖は結構深さがある。

 

そうしてしばらく辺りを探ること、数十投目。

足元まで探っていると、突然ワームが動かなくなった。

根掛かりか。全然巻けない。

 

いや、手ごたえがある。魚が掛かっている。

だがやけに引きがない。かなり重いのだが。

 

突っ込みがないのでタイではないようだ。

少しずつ寄せてみる。

 

魚体が見え始めた。でかい。

ヒラメだ!!

全然引きがない。

 

そのまま抜き上げられそうだったので、糸をつかんで磯の上に引き上げる。

4inchのワームを丸呑みしている。

鋭い歯だ。ワームがズタズタになっていた。

 

ストリンガーにつないでナイフで締めた。

中骨が太く、締めるのが大変だった。

 

後で測ってみたら、ぎりぎり50cmぐらいだった。

でかい。

 

思わぬ大物が釣れてしまった。

どうしよう。

 

夕食が一気に豪華になった。

 

よく見ると口から小魚が飛び出していた。

ハゼの仲間だろう。

 

使ったワームと色や大きさが似ていた。

この魚を飲み込んだ後に、さらにワームも飲み込んだのだ。

 

何という貪欲さ。

 

十分な釣果だ。

テントに戻ろう。

 

弁天岩からヒラメと帰還

 

 

大きなヒラメを釣って有頂天になり、歩きづらいゴロタ場もなんのその。

小躍りしながらテントに戻った。

 

テントに戻って気付いたが、ヒラメを置いておける場所がない。

 

外には海鳥やカラスがたくさんいて、目を離すとヒラメを持っていかれそうだ。

とりあえず水場でヒラメを捌いてしまうことに。

 

ここの水場は贅沢なことに、常に水が流れっぱなしだ。

使っているときに、つい蛇口を締めなくてはと何度も思ってしまった。

水を飲んでみたが、特に腹をこわすこともなかったので、ここの水は飲めるようだ。

 

 

ヒラメを捌く

水場の狭いヘリのところに金属製のトレイを載せ、その上でヒラメを捌く。

 

まな板や包丁を持ってきていたのだが、取り出すのが面倒だったので、ヒラメを締めたナイフで捌いた。

 

このシースナイフロングは、魚を締めるのに愛用しているナイフだ。

手入れをしているが、長年の使用で少し錆びてきている。

 

ヒラメが大きく、ナイフが小さいのでとても捌きにくい。

身がとても分厚い。

 

前に笹川流れで釣ったヒラメとは段違いの厚さだ。

 

なんとか捌き終わった。

左は刺身で、右の切り身は、焼いたりスープを作るのに使う予定。

 

かなり量が多い。一人で食べきれないかも。

 

余ったら干物にしよう。

なんて贅沢な干物だろうか。

 

ここで、2人連れのキャンパーがやって来た。

これ幸いとばかりに、ヒラメをおすそ分けすることに。

 

キャンプでは夕食などをあらかじめ決めていることが多い。

ヒラメを調理する道具を持っているかも分からない。

 

迷惑かとも思ったが、快くもらってもらえた。

とてもありがたい。

 

夕食の支度

 

テントに戻って夕食の支度をする。

 

夕食の前に、木を組み合わせて物干し場を作ることに。

 

吊るしている網はコールマン ハンギングドライネット。

折りたためばとてもコンパクトになる優れものだ。

 

もうすぐ日が沈む。

早く調理と夕食を済ませよう。

 

ヒラメの刺身と串焼き

 

ヒラメの調理に取り掛かる。

切り身にマジックソルトをまぶしておく。

 

身がとても分厚い。

見るだけでお腹一杯だ。

 

ウィンナーを持ってきているので、これも串に刺して焼いてみる。

 

持ってきていたコンパクトバーナーの上にアルミクッカーを載せて焼くことに。

 

ヒラメもウィンナーもとてもうまい。

 

皮がサクサクで塩加減が丁度よかった。

淡泊な白身だがいくらでも食べられそうだ。

 

刺身は分厚く切ってある。

高級な料理店でも食べられない、釣り人だけの超高級贅沢料理だ。

食べると潮の香りが広がる。

 

ヒラメの中華スープ

 

のこった切り身は、これもクッカーに入れ、水と玉ねぎを入れてスープにする。

味付けは創味シャンタンで中華風味だ。

 

濃い目の味付けにしよう。

 

スープを作っているあたりから暗くなり始めた。

大自然の中では日が沈むとあっという間に暗くなる。

スープがいい具合に煮えている。

 

日が落ちると途端に寒くなる。

 

ヒラメの中華スープで体を暖める。

淡泊で上品な白身に中華の味付けがベストマッチしている。

 

マジックソルトの程よい塩味が効いている。

 

キャンプに似つかわしくないような、贅沢すぎる夕食だった。

 

一日目の終わり

後片付けをしてテントに戻る。

 

キャンプは立つ鳥跡を濁さずが基本だ。

流木を焼いた後の炭なども、ゴミ袋に入れて持って帰る。

 

片付けてテントに戻ると、辺りは真っ暗闇だった。

外の写真を撮ってもこのありさま。

 

地面にライトを向けるとハサミムシが。

 

今日は濃い一日だった。

初めての釜谷キャンプ場に大ヒラメ、贅沢な夕飯。

 

疲れた。テントで寝っ転がる。

 

人里から少し離れた場所だが、幸いスマホの電波は届いている。

眠くなるまで時間をつぶし、就寝。

 

夜中は鳥の声がするのと、地面が少し傾いているのとで、中々寝付けなかったり何度か目を覚ましたりした。

トイレに行ったが外は真っ暗闇で、とても怖かった。

そんなこんなで一日目は終了した。

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