【バーベキューコンロで熱燻】鮎の燻製を作ろう③

2019年10月3日

前回、鮎をピックル液に漬けて冷蔵庫で乾燥させ、燻製づくりの下準備が完了しました。

これから実際に鮎を燻製にしていきましょう。

 

燻製の種類

 

最初のページで燻製について説明したとき、燻製には温度の違いにより、

・冷燻

・温燻

・熱燻

の3種類があると書きました。

 

今回は熱燻で、鮎に火を通しながら燻製にしていきます。

 




燻製の準備

 

熱燻を行うため、鮎の串焼きを作った時にも使用した、折り畳み式バーベキューコンロを用意しました。

 

炭火で鮎に火を通しながら、燻製していきます。

 




※熱燻の注意点

 

今回は家の中で燻製します。

換気扇をフルパワーで回し、窓も全部開けて燻製しました。

 

炭を使うので、一酸化炭素中毒に十分注意が必要です。

また、煙も出るので、臭い移りにも注意しましょう。

 

もちろん火事にも注意が必要です。

周囲に燃えやすいものや熱に弱いものを置かないことと、万が一のため、消火用の水を用意しておきましょう。

 

外で燻製するなら、一酸化炭素や煙は気にしなくても大丈夫ですが、火事には十分注意し、臭いなどで隣近所に迷惑をかけないようにしましょう。

 




スモークウッドとスモークチップ

 

煙を発生させるには、スモークウッドスモークチップと呼ばれる材料を使います。

 

スモークウッドは、とても細かいおがくずを固めたような物です。

 

端っこに火を点けると、火が少しづつ全体に燃え広がりながら、煙が発生します。

 

スモークウッドは温燻に使うことが多いですが、熱燻にも使えます。

 

対して、スモークチップは細かい木の破片です。

 

鍋の底などに入れ、下から火で炙り、煙をだします。

 

チップは熱燻に使うことが多いです。

 

ウッドもチップも、いろいろな種類の木が使われます。

さくら・リンゴ・ヒッコリー・くるみなどの種類があり、種類によって、燻製時の香りや風味が違ってきます。

よく使われるのはクセのないさくらですが、どれを選んでも大丈夫です。

 

今回の燻製では、以前燻製をして余っていたヒッコリーのスモークウッドを使います。

 




炭に点火

 

炭に火を付けます。

前にも書きましたが、換気扇フル稼働で窓も全開です。

 

バーナーが楽ですが、無ければ着火剤を使って火を付けます。

その場合は熱が回るまで時間がかかります。

 

 

暖まったらスモークウッドを上に置き、煙を出していきます。

 




鮎の燻製づくり

 

煙が出てきたら、煙が外に逃げないよう、コンロをアルミホイルで覆います。

 

しばらくしてからアルミホイルを開けてみます。

脂が浮き出て、良い感じに色づいています。

 

脂は煙がかかると酸味が出るので、拭き取っておきます。

独特な燻香がしています。

 

ひっくり返してみましょう。

とても良い色になっています。

この鈍い燻色がたまりません。

 

またアルミホイルを閉じて燻製を続けます。

 

しばらくしたら、鮎の向きを変えて腹側を下にし、腹の中まで煙を入れつつ、火を通していきます。

 




燻製の完成

 

もう少し燻製を続け、ついに完成です。

燻製特有の、鈍い金銅色が芸術作品のようです。

食べるのがもったいない。

 

実食してみると、皮がパリッとしているのに、脂がのった身はしっとりとしています

絶妙な塩加減に、アクセントの燻香が加わって味も最高でした。

燻製は大成功です。

 

燻製は、結構手間のかかる調理方法です。

ですが、普段食べることができない一風変わった味と香りを楽しむことができます。

何より、自分で手間をかけて作った物を食べる喜びを味わうことができます。

 

チーズなどの温燻ならば、それほど手間もかからないので、ぜひ挑戦してみてください。

 

食欲の秋は燻製にピッタリの時期です。

 




※最後の注意

 

ところで、使い終わった炭火の始末にも注意しましょう。

 

火が消えても、炭はしばらく熱いままです。

消火のために水をかけると、大量の煙が出てしまうので、半日ほどそのままにしておくのが良いでしょう。

 

ただ、一酸化炭素が出続けているはずなので、冷ましている間も換気には気を付けましょう。

 




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Posted by 無郷庵