スワヤンブナートを下る
スワヤンブナートを見終えた。
チケットカウンターに、首から下げる証明書を返却。
参道のベンチに座ってしばし日記を書く。
辺りでは野良犬が寝ていたり、猿が行き交ったりしている。
地面のマンダラ。
参道を下っていると、土産物屋が私の耳元でシンギングボウルを鳴らしてきた。
良い音なので、「グッドサウンド」と言いつつ歩き続ける。
後ろから、「ベリーチープ!」という声が追いかけてきた。
正直なところ、川は臭かった。
この川は、有名なガンジス川、の支流のバグマティ川、のそのまた支流のビシュヌマティ川だそうだ。
バグマティ川は後日に訪れることになる。
前を歩く学生。
服が日本の体操着のようだ。
海外にも体操着があるのだろうか。
ジャパニーズ レストランの和へ
タメルまで戻ってきた。
ホテルに帰る前に、ジャパニーズ レストランの「和」に寄っていく。
「1st Floor」と書いてあるが、日本でいう二階のことだ。
落ち着いた和風の内装。
さて、何を食べようかしら。
お通しが出てくる。
豆腐かはんぺんを揚げたようなものだった。
美味い。
注文したきつねそばが運ばれてきた。
チャイも一緒に注文していたが、ほうじ茶もついてきた。
ほうじ茶はポット入りだ。
きつねそばは、日本で食べるのと同じような味だった。
美味い。
出汁はカツオのような気がする。
薬味のネギをそばに入れて食べると、脳を刺激するものがあった。
何だろう。
そうか、今までに食べたインドカレーと同じ味を感じたのだ。
インドカレーではタマネギが使われている。
ネギとタマネギで違いはあるものの、同じような風味がしてもおかしくはない。
ネギの味が、日本のものとは違うと感じたのだが、このとき風邪で味覚がおかしくなっていた可能性があるので、何とも言えない。
デザートにぜんざいも付いてきた。
豆は日本より小ぶりだが、日本のものと同じ味がする。
久しぶりの日本のデザートだったので、ほうじ茶をおともに味わって食べた。
マウンテンフライトの話を受ける
ジャパニーズレストランの和でそばを食べ終え、ホテルプレジャーホームに戻る。
ホテルの前にはオーナーがいた。
オーナーは、よくホテルの周辺におり、ホテルを出入りするときに何度も顔を合わせた。
オーナーにスワヤンブナートまで行ったことを話し、少し世間話をしていると、マウンテンフライトに興味はないかと言われた。
マウンテンフライトというのは、エベレストなどのヒマラヤの山々を、飛行機に乗って見に行くことだ。
エベレストを手軽に見に行くことができ、ネパール観光では人気のアクティビティーである。
詳しくは、インドに呼ばれるのページに書いたが、私の海外旅行は、元々がエベレストを見に行ってみたいというところから始まった。
最初はナムチェバザールというところまで行くのが目的だったが、次第にインドへ行くのが旅の目的となっていった。
インドに興味が移ったとはいえ、エベレストを見に行くのは今でも興味がある。
せっかくネパールに来たのだから、エベレストを見て行きたい。
値段を聞くと、240ドルだと言われた。
日本円で36000円ぐらい。
高い。
高いけれど心が動く。
出せない額ではない。
インドでの予定を切り上げてネパールに来たわけだし、バンコクに行くのも止め、後10日で旅も終わりになる。
旅の予算的には問題ない額だ。
もし山を見られなかったら、お金は返ってくるそうだ。
行く方にだいぶ心が傾いているが、とりあえず時間をもらうことにした。
後で返事をすることに。
ホテルの受付で、もう7日分の延泊を伝え、料金を支払った。
ジャパニーズレストランの和でコーラを調達していた。
宿で飲む炭酸飲料が、この旅での楽しみだった。
マルチリンガルの強み
それにしても、ホテルのオーナーを見ていると、多言語ができるというのは強みになると思った。
オーナーは日本語で話しかけてくれるのだが、こちらからすると、日本語で話ができる人がいるというのは安心感がある。
細かいニュアンスも伝達できるし、色々なことを聞くこともできる。
私自身は、ホテルに寝泊りできさえすれば、従業員が英語オンリーでも問題ないタイプである。
だが、便利かどうかはまた別の話だ。
日本語が通じた方が、泊まる方としては楽なのは間違いない。
ダルバール広場にいたガイドも、英語、中国語、日本語ができると言っていた。
言語は本で勉強したと言っていたので、かなり大変だったはずである。
できる言語が増えるほど、対応できる観光客の数が増え、その分儲けが多くなる。
それが勉強のモチベーションだったのだろうか。
何にしても、日本語以外はほとんどできない私からすると、多言語を操れるというのはすごいことだと思う。
ジャパニーズキッチン絆へ
ホテルでしばらくダラダラした後、次は本日2度目の日本食を食べに行く。
目的地は、Japanese Kitchen Kizuna(ジャパニーズキッチン絆)だ。
ホテルプレジャーホームから見て、タメルの反対側に位置している。
タメルは、南北の大きい道はストレートなのだが、東西の脇道は斜めになっていたりする。
東西に移動するのは微妙に面倒だった。
ジャパニーズキッチン絆は、少し奥まったところにある。
中に入って案内してもらい、席へ。
店内は広々としている。
私が食事に行くときは、いつも昼の3時とか、ほとんど人がいない時間帯を狙って行っている。
なので、どの店の写真も人が写っていないのだ。
スタミナ丼を注文。
フライドエッグかロウエッグかを聞かれ、ロウエッグを注文した。
海外では、生卵を食べてはだめだと言われるが、もうこれまでに何度か食べてしまっていた。
たぶん大丈夫だろう。
絆でスタミナ丼を食べる
先にほうじ茶が運ばれてきた。
日本食の店は、どこもほうじ茶が付いてくるようだ。
そしてスタミナ丼。
これまでに何度か書いたが、このときの私は風邪の後遺症で、味覚がおかしくなっていたような気がする。
味については話半分に見てもらいたい。
日本のスタ丼といえば、甘辛い味付けを思い浮かべると思うが、ここで食べたスタ丼は、塩がメインの味付けのようだった。
美味いは美味いが、日本でいうところのスタ丼とは違っている。
たぶん、これは地元の人向けの味付けなのではないか。
インドとネパールの料理の味付けについて
今までにインドやネパールで食べてきた料理は、ほぼ塩と香辛料のみで味付けされていたと思う。
こちらの料理は、日本料理のような甘さや旨味があまり感じられないのだ。
コルカタやブッダガヤで食べたカレーもそうだったし、カトマンズに来る前、峠で食べたダルバートもそうだった。
ただ、一応書いておくが、塩と香辛料のみの味付けだからといって、美味しくないわけではない。
上の写真のダルバートなどは、野菜の甘みが感じられて美味いし、食べやすかったので、いくらでも腹に入りそうだった。
インドとネパールの料理を日本人向けの味付けにするならば、タレで甘さを足したり、出汁で旨味を足せば良さそうだ。
逆に、インドやネパールの人が日本人向けの料理を食べたら、味が濃すぎると感じるかもしれない。
まあとにかく、インドやネパールの味付けと日本の味付けは違っている。
私が食べてきた感じだと、ネパールの日本料理には、地元の人向けの日本料理と、日本人向けの日本料理がある気がする。
今回食べたスタ丼は、地元の人向けの日本料理という感じだ。
※重ねて書くが、地元の人向けのものが日本人にとって美味しくないわけではない。
今までに食べたものの中だと、「モモタロウレストラン」のカツ丼や、「和ジャパニーズレストラン」のきつねそばは、日本人向けの味付け。
「サンチャンラーメン」で食べたラーメンと、ここ「ジャパニーズキッチン絆」のスタミナ丼は、地元の人向けの味付けだと思った。
また、ジャパニーズキッチン絆のスタミナ丼が、地元向けの味付けだったとしても、他の料理が地元向けかどうかは分からない。
メニューの写真を見た感じ、カツ丼などは日本人向けの味になっていそうだった。
サンチャンラーメンも同じく、私が食べたラーメンは、インドで食べてきたカレーのような味わいのラーメンだった。
メニューにミソラーメンやトンコツラーメンもあったので、そういうものは日本人向けの味のような気がしている。
同じ店でも、日本人向けと地元の人向けの料理がありそうだ。