玉川温泉へ
八幡平ビジターセンター近くの大沼周辺を散策した。
次の目的地、玉川温泉へ。
玉川温泉には、自然研究路という散策道があるらしく、そこを歩いた後で、温泉に入っていくことにしよう。
玉川温泉は、前に訪れた酸ヶ湯温泉と同じく、酸性湯として有名である。
玉川温泉に到着。
駐車場は高台にあるのだが、湯けむりと温泉の建物が見えている。
まずは、左側にある研究路へ行ってみよう。
玉川温泉・自然研究路の散策
駐車場から降り、研究路の方へ。
道を行くと、湯けむりの立つ小川が見えてきた。
見えているのは、硫黄や湯の華を採取する設備だろうか。
何とも温泉地らしい感じがする。
小川の反対側に、でこぼこの表面をした岩がある。
北投石というらしい。
珍しい岩のようだ。
硫黄の小川を見ながら進んでいく。
道端に、ゴザを敷いて寝ている人たちがいた。
ここは、地熱を利用した天然岩盤浴が有名だ。
利用者は思い思いの場所にゴザを敷き、寝そべっている。
玉川温泉のサイトに、天然岩盤浴の利用方法や、持ち物について書かれている。
レンタルは無いようなので、ゴザなども持ち込みが必要らしい。
研究路の奥へ・硫黄の噴出孔
小川沿いに、さらに進んでいく。
研究路の奥へ行くと、小屋のようなものがあり、ゴザを敷いている人がたくさんいた。
地面を触ってみると暖かい。
確かに、この上で寝るのは気持ち良いだろう。
北海道の硫黄山や、登別地獄谷でも見たような景色だ。
噴出口から、硫黄を含んだ蒸気が噴き出ている。
岩山の一面に噴出口があり、煙が間断なく噴き出している。
高台から、噴出口のある小山を見渡せるようになっている。
北海道の硫黄山に行った時も思ったが、噴気孔は見飽きない。
間断なく、それでいて不規則に硫黄の蒸気を噴き出ているさまが、地球が生き物として活動しているように思えるからだ。
ぐるっと一回りし、研究路の入口に戻った。
玉川温泉に入浴
さて、楽しみにしていた温泉に入ろう。
温泉の建物の間を進んでいくと、左手に「大浴場」と書かれた建物がある。
そこで日帰り入浴ができる。
受付を済ませると、係りの人から、温泉の入り方に付いて詳しく説明をしてもらえた。
温泉はいくつかの浴槽に分かれており、50%の濃度と、100%の濃度の温泉があるらしい。
最初は50%の方に入り、体を慣らしてから100%に入るのが良いそうだ。
また、湯にはあまり長く浸からない方が良いとも聞いた。
浴場に入って行くと、木造りの大部屋の両側に、色々な浴槽が並んでいる。
かけ湯をしつつ、まずは50%の湯へ。
50%の湯に浸かると、体がピリピリとしてくる。
電気風呂に入っているようだ。
何となく、かなり効能がありそうな気がする。
暖まるまで入った後、部屋の奥へ。
奥では飲泉と、箱湯に入ることができる。
書いてある通りに湯を薄めて飲んでみると、酸性湯らしく、酸っぱい味がする。
次は100%の湯へ。
どうでもよいことだが、50%や100%などと書いていると、戸愚呂弟を思い出す。
50%はピリピリとした刺激だったが、100%はビリビリする。
肌の弱い人は、入らない方が良いだろう。
少し傷口に染みてくる。
100%の刺激は不快なほどではなく、湯加減もちょうどよいので、しばらく浸かっていた。
その後は立ち湯に入ったりしつつ、ゆっくりと温泉を楽しんだ。
乳頭温泉郷へ
玉川温泉を出て、次は乳頭温泉へ向かう。
目指すは鶴の湯だ。
温泉の次にまた温泉とは、なんと贅沢な旅だろう。
道中、秋田駒ヶ岳の雄大な姿が見えてくる。
今回の旅では山登りもしたいと思っていたのだが、少し前に風邪を引いて体調が芳しくないため、あきらめた。
東北には良い山がたくさんあるので、もったいない気もするが仕方ない。
県道194号を乳頭温泉郷の方に向かう。
途中、鶴の湯温泉を示す看板があるので、そちらの方に道を折れる。
鶴の湯温泉までの道は細く、すれ違いが難しい箇所もある。
こういう道は、前の車との距離を空けながらゆっくり走り、対向車が来たら譲り合いの精神ですれ違う。
秋田駒ヶ岳展望台
細い道を走っていくと、車を停められるスペースがあった。
展望台があるようだ。
行ってみよう。
ここから駒ケ岳が見渡せるようだ。
上の方は雲で見えない。
紅葉でまだら模様になっているのが美しい。
下に戻ろう。
水芭蕉群生地へ
展望台から降り、今度は隣にある水芭蕉群生地へ。
今は水芭蕉の時期ではないので、花は咲いていないだろう。
群生地に降りる道は、少し荒れている。
木道があるので進んでみよう。
秋の良い日だ。
このぐらいの気候がちょうど良い。
水芭蕉が咲いていないので、メインの見どころは無いのだが、秋の気配を感じながら歩いているだけで楽しい。
鶴の湯へ
水芭蕉群生地を散策し終え、鶴の湯に向かって車を走らせた。
とても風情のある温泉地だ。
ここではスマホで写真を撮ったのだが、酸ヶ湯温泉のところで書いたように、メモリーカードのエラーでスマホの写真が消えてしまった。
建物など素晴らしかったのに、もったいないことをした。
事務所で料金を払い、男湯の建物に入る。
玉川温泉や酸ヶ湯温泉のように、木造りの風情ある建物だ。
建物の中は、貴重品入れのロッカーに、脱衣所と浴槽2つだけのシンプルさ。
浴槽は狭めで、熱い湯とぬるい湯がある。
ぬるい湯はずっと浸かっていられる湯加減だ。
薄暗い建物の中に窓から光が差し込み、木の樋から浴槽に湯が流れ込んでいる。
しばらく内湯に入った後、次は外の露天風呂へ。
露天風呂へ行くには、一旦服を着て、建物の外に出る必要がある。
男女別の脱衣所を経て露天風呂へ。
露天風呂は混浴だが、女性優先のスペースもある。
露天風呂はとにかく広い。
湯は乳頭温泉らしい、白い濁り湯だ。
湯に入ると足元が見えないので、つま先で探りながら歩いて行く。
湯加減はちょうどよく、この時期の涼しい風も非常に心地よい。
いつまでも入っていたい。
趣ある建物に自然の風景、これ以上ない程の絶妙な湯加減、今までに入った中で最高の温泉だった。
どのくらい入っていたか分からないが、この後の予定もあるのでそろそろ出なければと思い、湯から上がる。
途端に立ち眩みがした。
湯にのぼせてしまったようだ。
あまりにも心地よいので、長湯しすぎてしまった。
気を付けなければいけない。
露天風呂から出て、鶴の湯を後にした。
道の駅 なかせんと道の駅 十文字
乳頭温泉の鶴の湯を出て、南へ向かう。
乳頭温泉の辺りには田沢湖などがある。
色々と寄りたかったのだが、一直線に横手に向かうことにした。
横手周辺の適当な道の駅で、横手焼そばを食べたかった。
道の駅の施設は閉まるのが早いので、早めに横手へ行きたかったのだ。
横手へ向かう道中、道の駅 なかせんに立ち寄る。
土産物を買いつつ店内を見ていると、かぼちゃがたくさん。
そういえば、もうすぐハロウィーンか。
さらに車を走らせ、横手市街を通り過ぎたところにある、道の駅 十文字に到着。
ここで横手焼そばが食べられるかと思ったのだが、時間が遅く、レストランは閉まっていた。
他の店を探すのは面倒だ。
道の駅の店で夕飯を買うことにしよう。
腹が減っているときに自分の食べたいものを買うと、肉ばかりになってしまう。
リンゴは十和田湖で買ったものだ。
夕食のデザートとして齧って食べた。
道の駅 いいでへ
翌朝、秋田から山形へと車を走らせる。
平日なので、通勤の時間帯にならないうちに、できるだけ進んでおきたい。
山形市街を通るころ、ちょうど通勤ラッシュと重なってしまった。
ラッシュを抜けるのに時間がかかったが、次の目的地が開くには少し早かったので、都合が良い。
この旅で、必ず寄ろうと思っていた場所がもう一つだけあった。
山形から新潟に抜ける手前、飯豊町にある、道の駅 いいでにどうしても行きたかったのだ。
今回の旅の目的の一つとして、フルーツをたくさん土産に買って帰りたかった。
6月の北海道一周からの帰り道、ここ道の駅 いいでに寄ったとき、農作物がたくさん売られていたのが印象的だった。
ここならば、秋にはたくさんフルーツが並ぶのではと見当を付けており、今回の旅の帰りに寄ってみようと思っていたのだ。
その目論見は大当たりで、色々なフルーツが売られていた。
特に良かったのは洋ナシだ。
一袋が安いし、時間を置いて熟成させてから食べたら、本当に美味かった。
けっこう買ったつもりだったのだが、帰って食べたらあっという間に無くなってしまった。
キノコは天ぷらにした。
珍しいキノコもいくつか売られていた。
新潟へ帰る
道の駅 いいでを出て、新潟へ向かう。
途中、道の駅 白い森おぐににも立ち寄った。
ここの土産物屋にはクロモジの製品があった。
クロモジは木のことだが、樹皮に含まれる油分はとても香りが良い。
枝は高級な爪楊枝として利用されているし、枝を煎じてお茶として飲むこともできる。
精油付きのクロモジペンダントを購入した。
マコモダケというものも買ってみた。
初めて見る食べ物だ。
「ダケ」とあるからタケノコの仲間かと思ったが、そうではないようだ。
マコモダケは、マコモというイネ科の植物の一部分らしい。
帰ってから天ぷらにしてみたが、食感はタケノコに近く、みずみずしくシャキシャキしている。
天ぷらが非常によく合い、とても美味かった。
きっと煮物なども美味いだろう。
さて、土産も買い、旅の目的は果たした。
家に帰ろう。