十和田湖畔へ
奥入瀬渓流の銚子大滝を見物した後、十和田湖に向かった。
湖に出てすぐのところに駐車場があったので、車を停めて散策することに。
久しぶりの十和田湖。
十和田湖を最後に見たのは、3年前に新潟から青森の恐山を見た時だった。
あのときは時間に追われていたし、真っ暗で雨も降っていたので、とても景色を楽しむ余裕はなかった。
十和田湖をじっくり見るのはこれが初めてだった。
感慨深い。
近くにある土産屋で、なまはげのキーホルダーとリンゴを買った。
リンゴはスーパーに売られている物のような艶はなく、夕日のような色をしている。
とても美味そうだ。
夜食にでも齧って食べることにしよう。
発荷峠の展望台
車を走らせ湖の南へ向かう。
十和田湖を半周し、発荷峠第一展望休憩所という所に出た。
十和田湖が良く見える。
紅葉はこれからが見ごろだ。
大湯ストーンサークル館へ
十和田湖を後にし、今日のもう一つの目的地、大湯環状列石へと向かう。
最近、日本のルーツについて考えており、前日にはその一環で三内丸山遺跡を訪れた。
これから行く大湯環状列石も、青森に行くと決めた時に、どうしても見てみたいと思っていた。
環状列石の隣にある、大湯ストーンサークル館に到着。
建物の外に環状列石があるのだが、まずは館内を見学することに。
三内丸山遺跡でもたくさんの土器を見たし、北海道一周の時や、地元の新潟の博物館でも、何度も土器を目にしてきた。
土器は何千年も前の遺物ではあるが、実はそれほど珍しい物ではないのかもしれない。
もちろん一口に土器といっても、作られた年代や種類に違いがあり、見つかりにくいものや、考古学者が血眼で探しているような物もあるのかもしれないが。
装身具の遺物。
人が装身具を身に付けるのは、昔も今も変わらない。
人間の精神性も、古代から現代までそれほど大きく変わっていないのかもしれない。
大湯環状列石の見学
ストーンサークル館を出て、環状列石を見に行く。
後30分ほどで見学時間が終わるので、少し早足だ。
あの建物の辺りに、環状列石があるのだろうか。
少し行ったところにもう一つ環状列石があるようだ。
行ってみよう。
ここで環状列石を見ていたとき、ふと、これを見るために青森まで来たのだという思いが去来した。
なぜそう思ったのかは分からない。
環状列石を通して、古代から脈々と受け継がれてきたものを感じ取ることができたような気がする。
環状列石を後にした。
がんばれゴエモンネオ桃山幕府のおどり
環状列石を見てから、昔やったNINTENDO64のゲーム「がんばれゴエモンネオ桃山幕府のおどり」を思い出していた。
このゲームに羽後のストーンサークルというものが出てきていたのだが、大湯環状列石がモデルだったのではないかと思いついたのだ。
羽後とは昔の地名だ。
羽後に含まれる地域を調べてみると、環状列石のある鹿角市はギリギリ入っていない。
大湯環状列石が、ゲームに出てきた羽後のストーンサークルのモデルかどうかは微妙なところだ。
まあそれはいいとして、大昔のゲームの記憶が、私を大湯環状列石に結び付けてくれたのかもしれないと思った次第である。
ネオ桃山幕府のおどりというゲームには色々な思い出がある。
プレイしたのは今から20年近くも前のはずなのだが、今でもゲームの場面をいくつも思い出せる。
プレイ中は日本全国を旅しているような気分になったもので、特に雪の東北地方が、物悲しい雰囲気も相まって印象深かった。
だから私は東北に惹かれるのだろうか。
案外、人間は小さい頃の記憶に行動を左右されているのかもしれない。
道の駅かづの あんとらあへ
大湯環状列石から、鹿角の市街地へ向かう。
道の駅かづの あんとらあに到着。
とりあえず、併設のレストランで夕食を食べることに。
ハンバーグ定食を注文。
とても美味い。
今日は酸ヶ湯温泉で昼食に鴨そばも食べていた。
美味いものを食べすぎている。
贅沢しすぎだ。
美味いものついでに、夕食の後のデザート。
十和田湖で買ったリンゴに、道の駅で買ったシャインマスカット。
1度に2つは食べられないので、まずはシャインマスカットから食べることにしよう。
霧の八幡平へ
5日目の早朝、鹿角市から八幡平へと車を走らせる。
鹿角から南へ延びる国道341号を進み、八幡平方面へ向かう県道23号に入る。
県道23号はカーブが多く、直線距離のわりに目的地まで時間がかかる。
これから、八幡平山頂を目指す予定だ。
八幡平のあたりは、今から十数年も前に車で通ったことがあった。
そのときは通過しただけだったのだが、車窓から見る景色がきれいだったことを覚えている。
何となく景色が印象に残り、ずっと行ってみたいと思っていた。
やっと念願がかなう。
と思ったのだが、今朝の八幡平周辺はこの有様だった。
霧で何も見えやしない。
おまけに寒い。
看板に温度計があったので見てみると、7℃と表示されている。
景色を楽しみにしていたのだが、仕方がない。
北海道の知床でも、遊覧船が霧で引き返すことになり、心残りを作ってしまった。
だが、心残りを作っておけば、またそこを訪れる理由になる。
八幡平にもいずれまた来ることにしよう。
展望台から来た道を引き返すことに。
八幡平ビジターセンターへ
とりあえず、展望台に来る途中に見た、ビジターセンターに寄ってみることにした。
ビジターセンターに到着。
時間が早いので、センターはまだ開いていない。
センターの周辺に散策できる所があるようなので、見て回ってみよう。
まずはセンター正面の沼へ向かう。
大沼を一周
紅葉はもう少しで最盛期だろうか。
沼に降りると散策路がある。
沼の周りを一周できるようだ。
沼に向かって右回りに歩いてみよう。
倒木にキノコが。
これはナメコではなかろうか。
晴れている日も良いが、今日のように、曇り空で霧がかかっているようなときも趣がある。
沼の反対側へ
階段に出た。
ビジターセンターから見て、沼の反対側の辺りに来たようだ。
対岸にビジターセンターが見える。
サギだろうか。
コケやキノコの観察
細部に目を凝らすと、また色々なものが見える。
白いキノコは毒がありそうなイメージだ。
このきのこは美味そう。
実際の所は分からないが、こういうキノコこそ危なかったりする。
沼を一回り
さらに先へ進む。
沼の周の3/4ぐらいまで来た。
沼のそばに湿原がある。
沼を一回りし、ビジターセンターに戻った。
泥火山の見学
雨が降り出した。
ビジターセンターの裏手に泥火山があるらしい。
見に行ってみよう。
しばらく進んでいくと、独特の臭いにボコッボコッという音。
この臭いも音も、北海道で何度も体験した。
懐かしい。
地中から火山性のガスが噴き出している。
独特な臭いは硫黄の臭いだ。
北海道の硫黄山や阿寒湖などで、何度も硫黄の臭いをかいできたのだった。
所々で、ボコッボコッと泡が立っている。
泥火山は、地球の(ごく表層でしかないけれども)活動が手軽に目に見える場所なのだ。