秋田の男鹿半島から青森へ【寒風山展望台・象岩】

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秋田の男鹿半島へ

二日目の朝。

 

象潟周辺を出発し、男鹿半島へ向けて進む。

 

男鹿半島は、秋田県の北に突き出ている半島だ。

半島の観光地を調べてみると、なまはげに因んだ施設が点在している。

 

まずは半島にある道の駅を目指してみよう。

 

マイナーな知識だが、男鹿半島はカンラン岩が発見される場所としても知られている。

 

カンラン岩(カンラン石)は宝石のペリドットのことで、緑色で透明な岩だ。

北海道の日高山脈博物館のページにも書いたが、カンラン岩は地球のマントルを構成する物質で、中学校の理科でも習う。

 

以前、カンラン岩について調べたことがあり、そのときにカンラン岩が男鹿半島でも採取できることを知ったのだ。

それで男鹿半島に興味があった。

 



大きななまはげ像

 

左手に海を見ながら北上すると、左の奥、海の向こうに黒い影が横たわっている。

男鹿半島だ。

 

そのまま走り続け、秋田市街を通り、男鹿半島の付け根に到着した。

 

とても大きななまはげ像を見つけたので、立ち寄ってみる。

 

道の駅のような施設だが、まだ時間が早く、開いていない。

 

 

先ほどのなまはげ像まで行ってみよう。

 

なまはげは無形文化遺産らしい。

 

 

道の駅おが なまはげの里オガーレへ

 

なまはげ像からさらに半島を進み、道の駅 なまはげの里オガーレに到着。

 

 

ちょうど施設の開く時間だ。

中をのぞいてみることに。

 

数々の秋田名物や、魚介が多く、見ていて楽しい。

 

今回の旅では果物をたくさん食べることが目的の一つだった。

店でイチジクを購入。

まだ青いが美味そうだ。

 

イチジクの他にいぶりがっこや飴も購入。

 

歳を取ってから漬物のうまさが分かるようになってきた。

今回の旅では是非、秋田でいぶりがっこを求めたいと思っていたのだ。

 

いぶりがっことは、漬物のたくあんを煙でいぶしたものだ。

食材に煙をかければ、ある程度保存がきくようになる。

おそらく昔は保存目的で、囲炉裏の上にでも吊るしながら作っていたのだろう。

 

冷蔵庫の発達した現代では、たくあんは燻さなくても長期間保存できる。

燻す必要はないように思えるが、それでもいぶりがっこが残っているのは、ひとえにその美味さ故だろう。

 

家に帰ってから食べてみたが、たくあんに独特の燻香がとても合い、ごはんのおともに最適だった。

あっという間に無くなってしまったので、もう何本か買っておけばよかったと後悔。

 

さて、先へ進もう。

 

男鹿半島には見どころが多くある。

半島を海沿いに一周してみるか、半島の付け根付近にある寒風山に登ってみるか。

 

しばし悩んだが、まだ先は長いので、とりあえず寒風山だけ行ってみることにした。

 

寒風山回転展望台へ

 

道の駅から、寒風山にある展望台へと向かう。

 

しばらく山を登ると、頂上に丸い建物が見えてくる。

 

ここは妻恋峠というそうだ。

 

 

 

山は草刈りの真っ最中だった。

 

大変な作業だ。

 

 

 

 

展望台に向かおう。

階段が多く、結構大変だ。

 

受付を通って中へ。

 

 

 

2階と3階は、男鹿半島についての展示がある。

 

 

最上階の展望台へ。

 

寒風山回転展望台からの眺め

 

展望台は、外周がゆっくりと回っている。

 

展望台からは男鹿半島だけでなく、本州の脊梁山脈の方まで見渡せる。

 

こちらは山の方。

右側に見える直角の水場は、八郎潟だ。

 

Wikipediaに古地図が載っているが、江戸時代のころには、八郎潟は半島の付け根全体に広がるほど大きい湖だった。

それが干拓事業により、今の大きさになったのだ。

 

こちらはこれまでに通ってきた、山形の方向。

 

こちらは男鹿半島の南側。

先ほど寄ったオガーレのある辺りだ。

 

 

 

 

 

 

凹んだ山が見えるが、あれは噴火口の跡らしい。

 

 

この右側に見えている、平らな部分も噴火口だそうだ。

 

男鹿半島の先端方向。

 

こちらは北の青森の方向。

 

これから、この海岸沿いを通って青森へ行く。

 

展望台の辺りは森に囲まれている。

紅葉の時期にも来てみたいものだ。

 

展望台を後に

 

展望台を出て、周りを一周してみる。

 

高い所からガラス越しに見た景色も、じかに見るとまた違った印象だ。

 

展望台を下ろう。

 

眼下には、これから向かう方向が見えている。

 

 

 

能代市街へ

 

男鹿半島の寒風山を出発し、北へ向かう。

能代市街に入った。

 

車内での時間つぶしのため、ブックオフで本を調達。

 

良い雰囲気の商店街。

雨も降りだした。

 

イオンを見つけたので寄って行こう。

 

今日の昼食兼、夕食を購入。

イチジクはオガーレで買ったものだ。

 

能代からさらに北へ

 

能代を出て、さらに北へと向かう。

 

途中、ハタハタ館に立ち寄る。

ここは温泉施設や産直の店がある。

まだ時間が早いので、温泉には入らなかったが、土産物屋を見て回った。

 

さて、この辺りから東の方に、白神山地があるはずだ。

 

白神山地について

白神山地は、秋田県から青森県にまたがる広大な山域だ。

 

ブナの原生林や多種多様の生き物が生息しており、世界遺産に登録されている。

 

私はこのブナの木が大好きで、山登りの途中で見かけるたびに、立ち止まってしばらく眺めたりしている。

 

ブナは水分を多く含み、木材としての利用が難しい。

そのため、昔は役に立たない木として伐採されてきた歴史を持つ。

 

だが、その保水力の高さなどから、森林での生態系維持に重要な役割を持つことが分かってきた。

現在では、各地でブナ林を保存する動きが活発なようだ。

 

ブナの樹姿や生態について、私の好きな森と水の郷あきたのページに詳しい。

源流釣りに興味を持っていたころ、このページを何度も見返して山菜やキノコについて調べたものだ。

 

白神山地については、瀬畑雄三さんの源流テンカラ釣りの知恵という本で見て、ずっと興味を持っていた。

今回、東北へ行こうと思い立ったときから、白神山地は目的地の一つになっていた。

 

白神山地にはいくつかの散策路があるが、調べた感じだと、散策路に通じる道路は通行止めになっている所が多いようだ。

海の近くから十二湖というところにアクセスできるようなので、明日行ってみようと思う。

 

本当は今日行ってみる予定だったのだが、強い雨が降ったり止んだりを繰り返しているので、明日行くことにした。

 

象岩を見物

ハタハタ館からさらに北上する。

 

この辺りの海岸沿いは、大小の岩が立ち並び風光明媚だ。

 

車を停めて写真を撮る。

 

 

 

青森まで来たが、標高の低い場所はまだ紅葉していない。

 

国道から海へ向かい、細い道に入る。

 

奇妙な形の象岩を発見。

ちょっと不気味だ。

 

真ん中の垂れた岩が、象の鼻のように見える。

 

 

アオーネ白神十二湖へ

 

そろそろ風呂に入りたかったので、近くのアオーネ白神十二湖へ行く。

 

ここは宿泊施設だが、宿泊客でなくとも日帰り入浴などを利用できるようだ。

 

受付を済ませ、浴槽へ。

温泉ではないが、地下水をくみ上げて沸かしているそうだ。

 

ゆっくり湯につかり、疲れを落とした。

 

売店があったので、夜食を購入。

残ったイチジクとともに、腹が減ったら食べることにしよう。

 

二日目の終わり

 

雨が本格的に降り出した。

 

と思ったら、日が沈むころにピタッと止んだ。

 

旅先で見る夕日は良いものだ。

 

そういえば、北海道一周のときは十五日もかけたのに、室蘭でしか夕日を見なかった気がする。

もったいないことをした。

 

 

太陽が沈んでいく。

 

 

すぐに夜の帳が降りるだろう。

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