「道の駅 風Wとままえ」と「はぼろバラ園」
今日中に、できるだけオロロンラインを北へと進んでおきたい。
車を少し走らせ、海沿いにある「道の駅 風W(ふわっと)とままえ」に到着した。

立派な温泉ホテルが併設されているためか、建物の規模がとても大きい。
道の駅に立ち寄るたびに、ご当地の特産品やお土産を物色するのがすっかり旅の楽しみになっている。

午前中に寄った小平の道の駅と同じように、ここでも美味しそうな冷凍のタコや魚介類がズラリと売られていた。
やはり日本海沿いの道の駅は、海産物のお土産が主力となっているようだ。
外は強い日差しが照りつけているのに、冷たい海風が吹き抜けているため驚くほど涼しい。本州の内陸にいれば、今頃は汗だくになっていただろう。
道の駅を出発し、さらに北へと向かう。
やがて羽幌町(はぼろちょう)に入った。これまでに通り過ぎてきた町と比べると、市街地の規模が一回り大きいように感じる。
「道の駅 ほっと♡はぼろ」に車を停めた。
この周辺にはいくつか見学したい施設が集中している。

まずは、隣接している「はぼろバラ園」を散策してみることにした。



園内には、種類も色も様々なバラが美しく咲き誇っている。

まだ蕾も多く、これからもう少し日数が経った頃が本当の盛期(見頃)なのだろう。





花の蜜に誘われたのか、忙しそうに飛び回るミツバチを発見した。


絶滅危惧種を学ぶ「北海道海鳥センター」
バラ園での散策を終え、そのまま歩いて「北海道海鳥センター」へと向かった。

私は以前から野生の海鳥の生態に強い興味を持っていたため、このセンターにはぜひ訪れてみたいと楽しみにしていたのだ。

館内に入ると、巨大な岩棚(崖)を模した精巧なジオラマがあり、そこに生息する海鳥たちの模型がリアルに展示されている。

細部まで非常に凝った作りだ。階段を上がって、上の目線から観察してみよう。



模型の鳥一羽一羽が、今にも動き出しそうなほど精巧に作られている。


パネルには、北海道に生息する海鳥に関する詳細な解説が記されていた。

そして、こちらがこの地域のシンボルとも言える「オロロン鳥」だ。

オロロン鳥とは正式名称を「ウミガラス」といい、ペンギンによく似た白黒の姿が特徴だ。
以前は北海道の各所の離島で繁殖していたそうだが、環境の変化や天敵の影響により、現在の日本国内ではここ羽幌町の沖合に浮かぶ「天売島(てうりとう)」にしか繁殖地が残されていないという。
その天売島のウミガラスも、約50年前には8000羽ほど生息していたのが、近年ではたったの数十羽にまで激減してしまい、絶滅の危機に瀕しているそうだ。
しかし、デコイ(模型)や音声を使った誘引など、地道で懸命な保護活動の取り組みによって、現在は少しずつ新しいつがいやヒナの数が回復してきているらしい。




北の厳しい自然を生き抜く海鳥たちの深い知識を得て、充実した気持ちでセンターを後にした。
初山別村で絶品の「真ふぐ照り焼き丼」を味わう
羽幌町からさらに北へと車を進め、目標としていた初山別村(しょさんべつむら)に入った。
この辺りまで来ると信号機がほとんど存在せず、隣の町から町への移動もあっという間である。
海岸沿いの高台にある「道の駅 ☆ロマン街道しょさんべつ」に到着。

時間制限を設けて急いでここまで来たのには、はっきりとした理由があった。
この道の駅に併設されている「レストラン 花みさき」で、どうしても食べておきたいご当地グルメがあったのだ。
私のお目当ては、ずばり「真ふぐ」である。
初山別村は道内でも有数のふぐの産地であり、このレストランでは珍しい天然真ふぐを使ったメニューを通年で提供しているのが大きな特徴だ。
迷わず、名物の「真ふぐ照り焼き丼」を注文した。

運ばれてきた丼には、甘辛いタレを纏った非常に肉厚な真ふぐの切り身が、ほかほかのご飯の上にドンと贅沢に乗っていた。
一口かじると、ふぐ特初有のプリッとした強い弾力と、淡白ながらも深い旨味が口いっぱいに広がる。
その味の詳細は……ぜひ現地へ足を運んで、ご自身の舌で確かめてみてほしい。

メインの丼だけでなく、セットで付いてくる熱々のお吸い物と、さっぱりとした酢の物も非常に美味しく、長旅で疲れた胃に染み渡った。
海に建つ絶景の鳥居「豊岬金比羅神宮」
極上の海鮮丼で腹を満たした後、腹ごなしを兼ねて道の駅の裏手から海の方へと歩いてみることにした。



この海を見下ろす高台の広大な芝生エリアは、キャンプ場(初山別村みさき台公園キャンプ場)としても整備されているようだ。
最高のロケーションでテントを張れるとあって、キャンパーにも大人気のスポットらしい。

高台から長い階段を使って崖の下へ降りていくと、波打ち際の岩場に「豊岬(とよさき)金比羅神宮」がひっそりと鎮座している。

正直なところ、今日の行程で体力はかなり消耗していた。
帰りにこの急な階段を再び登り切ることを想像すると少し足が重くなったが、それでも見に行く価値は十分にある景色だ。


海中にある鳥居と、岩場に立つ鳥居の、2つの朱色の鳥居がまっすぐに向かい合うように建てられている。
荒涼とした海を背景に立つその姿は、なんとも神秘的で美しい。



背後の切り立った崖の中腹を見上げると、そこには小さな祠(ほこら)が祀られていた。

これはあくまで私個人の勝手な推測だが、あの高い崖にある祠が「神様の住まい(本殿)」であり、海に立つ2つの鳥居は、神様が海と陸を行き来するための「出入口」としての役割を果たしているのではないだろうか。
祠から出た海の神様が、あの朱色の鳥居を順番に抜け、豊かな海原へと力強く旅立っていく……そんな神秘的な情景が目に浮かぶようだ。


波の音を聞きながら静かに手を合わせ、重い足を引きずりながら長い階段を上って、道の駅の駐車場へと戻った。
