詐欺師たちを無視してゲストハウスへ
今日は色々なことがあった。
フェアリープレイスでガヤ行きの鉄道のチケットを買い、
フェリーでハウラー駅に寄り、
地下鉄で右往左往しつつ、エスプラネードまで帰ってきたのだった。
病み上がりにしては上出来。
後はゲストハウスまで歩いて帰るだけだ。
途中、大通りに出る。
信号待ちをしていると、女の人が寄ってきて、花をこちらの腕に押し付けてくる。
何か言っているのだが、さっぱり分からない。
「No」,「No」と言ってもしつこく花を押し付けてくる。
しまいには、花で私の腕をペシペシと叩き始めた。
花を受け取ったが最後、「金をよこせ」と言ってくるに違いない。
勘弁してくれ。
道路を横断できるタイミングになったので逃げた。
花を持っていてもしょうがないし。
ニューマーケット付近に到着。
屋台と人通りの多いリンゼイストリートに出ると、また客引きが寄って来る。
「アナタニホンジン?」「コリア?チャイナ?」
「ニホン?クルタ?ルンギ?」
「ジャパン?チャイナ?」(ずっと追いかけてくる)
全て無視。
完全に無視。
客引きの多い所では、10歩歩くごとに何かしら声をかけられる。
いちいち反応していたらキリがない。
こういうことに慣れていないと、無視するのに罪悪感を感じるかもしれない。
だが、向こうは自分の利益のため、こちらの行動を制限したり、こちらが望んでもいないことを押し付けてくるのだ。
気にしないで無視して良い。
罪悪感を感じるのは、自分のミスを窓口の駅員のミスだと思い込んだ時ぐらいでよい(※前ページ参照のこと)。
やっとゲストハウスに戻った。
マウンテンデューで祝杯を挙げる。
今日の戦利品。
4日後に出発の、ガヤ行きのチケットだ。
ボジでロウチンリを食べる
ゲストハウスで時間を潰していると、腹が減ってきた。
今日の二つ目の仕事だ。
1日に二度と決めていた食事は、インド食に慣れない私にとって一大事だった。
そもそも、飲食店に入ることすら苦手ときている。
三度目のレストランBhoj(ボジ)へ。
ウェイターがメニューを持って来てくれ、日本語でメニューの説明をしてくれた。
そこにオーナーらしき人も来て、さらに説明を加えてくれる。
聞けば、オーナーは日本で料理の勉強をしたことがあるのだそう。
チキンやマトンなどの肉類のカレーにしようかと思ったが、まだ胃が重いものを受け付けない感じがする。
昨日と同じ、LawChingri(ロウチンリ)とハーフライスを注文。
さらに、MishtiDoi(ミシュティドイ)も頼む。
料理が運ばれてきた。
これは昨日の写真だが、ロウチンリとハーフライス。
先ほど書いたミシュティドイというのは、ヨーグルトのようなインドのデザートだ。
非常に甘く、ヨーグルトというよりはレアチーズケーキと言った方が近いかもしれない。
小さな素焼きの壺に入っている。
ミシュティドイはデザートとして最後に食べようと思っていたのだが、カレーの辛さを中和するのにちょうど良かったので、カレーと一緒に食べることに。
料理を食べ終え、ボジを後にする。
ここは入りやすいし、清潔で良いレストランだ。
サダル六日目の終わり
ゲストハウスに戻り、コーラを空ける。
ガヤ行きの切符を手に入れ、ここを出発する3日後まではフリーだ。
出発までダラダラしたり、ブッダガヤの情報を集めたりしながら過ごそう。
とりあえず今日は色々あったので、すっかり疲れた。
早めに寝ることにしよう。
ところが、咳がひどくなり全然眠れない。
咳は本当に辛い。
シャワールームに水を撒いておかなかったので、部屋が乾燥しているからかもしれない。
夜のコルカタ劇場
深夜、咳と戦いながら外の物音に耳を傾ける。
夜中になると、クラクションが少なくなる代わりに、外の話し声がよく聞こえるようになる。
何日か前、夜中に大声を出している人がいて、周りの人がそれをなだめているような声がしていた。
それ以外にも、夜中には色々な物音や声が聞こえ、それを聞きながら勝手にストーリーを付けて楽しんでいたのだった。
私はこれを「夜のコルカタ劇場」と名付けていた。
さて、今日はどんな寸劇があるかな。
ふいに、大きな車が大きな物音を立てながらやってきた。
それを合図に、犬たちが一斉にほえ始める。
うるさい。
しばらくして、やっとほえ声が落ち着いてきた。
静かになり、私も眠くなってきた。
と思ったら、男の人が「ワン!!」と一声。
また犬たちがほえ始める...
やっと寝付けてきたところなのに、勘弁してくれ。
インド(コルカタ)では、タフでないと生きていけない。