ハウラー駅の構内へ
ハウラー駅の周辺は、とにかく人が多い。
駅の構内に入ろうとしたが、荷物検査などがあり、入って良いのかどうか分からない。
もしかすると、当日のチケットを持っていないと入れないのかもしれない。
そんなことを考えながら、入口の近くでウロウロしていると、知らない人から声をかけられたので、逃げるように駅構内に入った。
駅で下見をしようと考えていたし、地下鉄に乗ってエスプラネードまで帰らなければいけないので、どちらにせよ、駅に入らなければいけなかった。
荷物検査の脇を通り過ぎたが、特に何も言われることはなく、駅構内へと入っていった。
ハウラー駅で探し物
ハウラー駅の構内は、何というか壮観で、感動的な眺めだった。
とても広い構内は薄暗く、天井の隙間から光が差し込んでいる。
その中を、たくさんの人や車が行き来していた。
奥には大きなプラットフォームがいくつも並んでいる。
プラットフォームの手前には待合の席が設置されており、多くの人が座っていた。
そんな光景を尻目に、駅の構内を歩き回る。
ここのハウラー駅で、やっておきたかったことがいくつかあった。
・4日後に電車に乗るための下見
・リタイアリングルームを探す
・エスプラネードまで帰るための地下鉄乗り場を探す
リタイアリングルームとは、電車を待つ人が一晩を過ごすための施設だ。
4日後の電車は、朝の6:45に出発する。
予定として、前日にゲストハウスを出て駅に行き、駅ではリタイアリングルームに一泊しようと思っていた。
リタイアリングルームを探そうと歩き回るが、駅の中には警察のような人もいたりして、怪しい外国人がウロウロしていると職質でもされそうだ。
どうしようかと思っていると、地下鉄(metro)の表示を見つけてしまった。
とりあえず、地下鉄でエスプラネードに帰ることにしよう。
リタイアリングルームは、3日後に駅に来たときに、ぶっつけで探すことにしよう。
もし見つからなかったら、駅の辺りでホテルを探して一泊すれば良い。
駅の中の施設については、また後のページで書くことにする。
ハウラー駅から地下鉄でエスプラネードまで行く
ハウラー駅の地下鉄乗り場は、駅の外にあった。
駅の入口から駅の奥へと向いた時に、駅の外の左奥の方に、地下鉄乗り場がある。
駅の中からでも、外の地下鉄乗り場へ出られるようになっている。
エスプラネードの地下鉄は人が少なかったが、ハウラー駅の地下鉄は人が多かった。
地下鉄に乗るのは簡単だ。
窓口で行先を伝え、チケットを買えばよい。
窓口の人は、イケてるお兄さんだった。
「エスプラネード」と伝えて10ルピーを渡すと、チケットを発行してくれた。
「ホエアー アー ユー フロム?」と聞かれ、「ジャパン」だと答え、「インディアグレイト」とも伝えた。
何か言われたが聞き取れなかったので、他の乗客に押し出される形で、窓口から逃げた。
何だか怖いぐらい順調だ。
ガヤ行きのチケットも取れたし、とりあえずハウラー駅の下見も済ませた。
病み上がりにしては上出来ではないか。
地下鉄のグリーンラインに乗り、エスプラネードに向かう。
車内はけっこう混雑している。
途中、どこかの駅で停まった時、車内がギュウギュウなところに、たくさんの荷物を抱えた5人の女性がやってきた。
どう考えても乗れるスペースが無いのに、どうするのかと思って見ていると、その人たちはドアの近くの人たちを押しのけ、無理やり電車に乗って来たではないか。
そうして何とか車内に収まってしまった。
すごい。
どうにかこうにかエスプラネードの駅に着き、後はサダルの宿まで歩いて帰るだけだ。
地上に出ようと思って改札を通ろうとすると、あれ、改札が開かない、、、
ハウラー駅に逆戻り、、、
改札は、紙のチケットのQRコードを読み込ませる方式になっている。
ところが、何度QRコードを読み込ませても改札が開かないのだ。
そこにインドの若者たちもやってきた。
彼らもQRを試しているが、改札が開かないらしい。
彼らは駅員となんやかんや話をし、改札を出て行った。
私も、駅員に改札が開かないことを伝えると、駅員からチケットを見せるよう言われる。
チケットを見せ、ハウラー駅から来たことを伝えると、「6ルピーしか払っていない」と言われた。
あれ、おかしいな。
ハウラー駅の窓口で10ルピーを払ったはずだが、、、
チケットを返してもらうと、確かに6ルピーと書かれている。何故だ、、、
チケットにはハウラーという地名が書かれているが、、、
駅員から、来たところまで戻ってチケットを買い直しなさいと言われ、背後のエレベーターを指された。
納得いかないが、仕方がないのでエレベーターに乗り、地下鉄に戻る。
訳が分からない。
何故改札が開かないのだろう。
それに、10ルピー払ったのに、何故チケットには6ルピーと書いてあったのか。
チケットの地名もちょっと変な感じがする。
ここで私の頭に浮かんだのは、チケットカウンターの若者の顔だった。
あの人が発行するチケットを間違えたのではないか。
私ものんきに、「インディアグレイト」とか言っている場合ではなかった。チケットを受け取った時、チケットの券面をよく確認しておくのだった。
※ ここで、窓口の人の名誉のために書いておくが、この件は完全に私のミスだったことが後で分かる。
とんだ勘違い
地下鉄のプラットフォームに戻る。
これから地下鉄に乗り直し、元の駅に戻らなければいけない。
そこでまたチケットを買い直して、このエスプラネードに戻ってこなければ。
この時点で、私はすっかり参っていた。
今日は、熱が下がって久しぶりの外出だ。
体力的にきつい。
寒気がするしフラフラする。
持って来ていた水も飲み切ってしまった。
何とかかんとか地下鉄に乗り、ハウラー駅まで戻った。
ポケットに入れていた、先ほどのチケットを取り出す。
あれ、、、
ポケットにもう一枚紙が入っている。
これは、、、
何ということだ...
10ルピーと書かれた地下鉄のチケットじゃないか。
地名も、ちゃんとハウラーメトロからエスプラネードと書かれている。
つまり、ポケットには二枚のチケットが入っており、エスプラネードの駅で改札にかざしていたのは、別のチケットだったということだ。
様々な思いが去来する。
これで改札が開かなかったことや、チケットの記載がおかしかったことに説明が付く。
まずはそこに一安心した。
そして何より、疑ってしまった窓口の人には申し訳ないことをした。
向こうとしては、こちらが勝手に腹を立てていたことなど知る由もないのだが、、、
疑ってごめんなさいと念を飛ばしておく。
間違っていた方のチケットは、フェアリープレイスからハウラー駅まで行くのに乗った、フェリーのチケットだった。
左がフェリーのチケットで、右がメトロのチケットだ。
右のチケットを改札でかざすべきところ、間違えて左のチケットをかざしていたので、改札が開かなかったのだ。
ちなみに、フェリーの値段が6ルピーだったことを、ここで初めて知った。
また地下鉄に乗り直し、エスプラネードに戻る。
今度はちゃんと改札が開いた、、、