粟島三日目の朝
粟島三日目の朝。
板場に羽毛の寝袋を敷いて寝たので、板に体が当たり、冷たくて痛かった。
キャンプマットを持って来るのだったか。
キャンプマットは厚みがあり、かさばるので持ってきていなかった。
外では風と波の音がしている。
予報通り、波が高くなったようだ。
観光案内所の肩の勧めに従い、釜谷から内浦に来ていて良かった。
当初の予定通り釜谷でテント泊をしていたら、テントが飛ばされていたかもしれない。
昨日干した洗濯物は、まだ乾いていなかった。
気温が低いからか、湿度が高いからか。
朝飯を作るため、水を汲みに向かう。
波の荒さは冬の日本海のようだ。
歩いていると、自転車に乗った島の子どもたちとすれ違った。
彼らは元気よく挨拶してくれるので、こちらも一人一人に挨拶を返していく。
内浦キャンプ場での朝飯
朝は軽めに、粥を食べる。
パッケージにお湯を注ぐのではなく、水と具を入れた鍋にパッケージの中身を入れ、火にかける。
良い感じに煮えたら、また昆布ダシと味噌で味付けをする。
※昨日と同様、バーナーで火を使う時はバンガローの外に出て使っている。
朝飯を食べ終え、読書と座禅をして過ごす。
何となく、ブッダガヤで買った(買わされた)数珠を持って来ていた。
座禅をする間、付けておこう。
昼食に食堂あわしまやへ
昼になった。昼食を取りに行こう。
内浦にある食堂あわしまやへ。
画像の真ん中あたりに見える建物だ。
中に入ると、何組か客が入っていた。
座敷が空いていたので、座敷に座る。
ところで、私は前から飲食店に入るのが苦手だった。
チェーンや道の駅にあるレストランなどは、抵抗なく入ることができる。
だが、個人でやっているような食堂などは、入るのに抵抗があり、入ったことがなかった。
それが、インドやネパールで色々なところに入るうち、あまり苦手意識が無くなったようだ。
ここ食堂あわしまやにも、すんなり入ることができた。
壁のメニューにあった、あわしま定食を注文。
美味そう。
写真では見切れているが、ここにもう一品サラダが付く。
ブリだろうか。
今年はブリが豊漁らしい。
ブリと山菜の煮物。
コゴミにネマガリタケだと思われる。
サザエのつぼ焼き。
どれも美味かった。
羊羹を食べ終え、お金を払って店を後にする。
三種の鳥に出くわす
食堂あわしまやを出て、一旦バンガローに戻る。
おと姫の湯にも入ろうと思ったのだが、まだ開館まで時間がある。
バンガローに戻るのも、微妙に距離があって悩むところだが、やはり一旦戻ることにした。
テトラポッドを見ると、一つの所に三種の鳥が並んでいるのを見かけた。
カモメ。
ウミウ。
テトラポッドの先端にいた鳥は知らなかったが、調べたところ、コサギという種類らしい。
今までに見たことがなかったのだが、珍しい鳥だろうか。
調べてみると、そんなに珍しくもなさそうだ。
おと姫の湯へ
一旦バンガローに戻り、再度内浦の集落へ。
粟島汽船のサイトを見ると、今日は波が高く、フェリーは運航中止になっているようだった。
観光協会の裏を通り、おと姫の湯へ向かう。
壁画の鳥は、トビだろうか。
ちょうど、絵と同じような構図で飛んでいる写真が撮れた。
観光協会周辺には、トビがよく飛んでいる。
おと姫の湯に着いた。
おと姫の湯には昨日も入ったが、風呂のお湯はけっこう熱い。
その熱さが体に沁みる。
ばっけ屋でメカブとづんだアイスを購入
おと姫の湯を出て、近くのばっけ屋へ。
ばっけ屋は、土産などを売っている直売所だ。
すでに土産としてワカメを買っていたのだが、メカブも買っていくことにした。
メカブは乾燥しているが、お湯で戻して食べる。
お湯で戻すと鮮やかな緑になり、滑り気が出る。
ザクザクと刻み、みそ汁に入れても良いし、そのままポン酢などをかけても美味い。
ついでにづんだアイスも買ったので、バンガローに戻って食べよう。
明日の朝一に本土へ戻ろうかと思っていた。
明日はフェリーが出るだろうか。
右側の白い建物は、2023年に訪れた時、わっぱ煮を食べた会場だったかもしれない。
資料館と学校。
波はだいぶ収まってきている気がする。
この分ならフェリーは大丈夫だろうか。
バンガローに戻ってづんだアイスを食べる。
「づんだ」は枝豆を使った甘い餡のことだ。
仙台のづんだ餅などが有名。
アイスの中にづんだがたくさん入っており、美味かった。
粟島3日目の終わり
段々と日が沈み始めた。
夕飯にしよう。
今日は昼にあわしまやへ行ったからか、あまり腹が減っていなかった。
簡単に済ませることにする。
何年も前に買い、取っておいてあった保存食を供養する。
外でバーナーを使って湯を沸かし、梅がゆとナメコの味噌汁を作る。
食器を洗いに行くとき、自転車に乗った島の子どもたちとすれ違った。
朝にすれ違ったのと同じ子たちだろうか。
彼らは皆、通りすがりに挨拶をしていってくれるのだが、私は歯ブラシをくわえていたので、モゴモゴと挨拶を返した。
彼らは怪訝な顔をしながら通り過ぎていく。
さて、バンガローに泊まるのもあと一泊。
4畳のこじんまりとしたスペース。
辺りは静かで、波と風の音しか聞こえない。
こういうところで過ごすのも悪くないと思った。
普段過ごしているのと別の場所で生活するというのは、気分転換になるし、色々な気づきもある。
また座禅や読書をしつつ、時を過ごす。
暗くなったら寝袋に入ることにしていた。
バンガローには電灯も付いているが、たまには電気を使わない生活というのも、良いものだ。