イミグレーションオフィスでの入出国手続きについて
早朝にラクソウルのイミグレーションオフィスに到着した。
ちなみに、イミグレーションオフィス(略してイミグレ)は、出入国を管理する場所である。
陸路で出入国する場合、国境の近くにそれぞれの国のイミグレがあるはずだ。
出国時と入国時に、それぞれの国のイミグレに寄り、パスポートに判子をもらわなければいけない。
私はこれから、インドを出国してネパールに入る。
インドの出国前に、インドのイミグレに寄り、インドを出国したという判子をもらう。
ネパールに入ったら、またネパールのイミグレに寄って入国審査を受け、パスポートに判子をもらうわけである。
空港にも出入国審査を行う場所があるが、そこはイミグレーションカウンターと呼ばれる。
ラクソウルのイミグレーションオフィスで出国手続き
さて、まずはここラクソウルのイミグレーションオフィスで出国手続きが必要である。
正直なところ、私は英会話が全くダメなので、ちゃんと受け答えできるか不安だった。
出国を拒否されたらどうしよう。
まあ考えてもしょうがないので、「グッモーニン」と言いながら中へ。
中には二人の係官がいた。
手前にいた人に「アイ ワントゥー ゴー ネパール」と言いつつ、パスポートを渡す。
昨日はどこにいたかと聞かれ、「ラクソウル」と答える。
続けて何か聞かれたのだが、よく分からなかったので、「ガヤ、パトナ、ラクソウル」とここに来るまでに通った都市の名前を挙げてみた。
再度同じ質問をされたが、聞かれていたのは、ラクソウルのどのホテルに泊まっていたかと言うことだった。
スマホでホテルの名前を調べてそれを伝えた。
それから、言われるがままにインドのSIMの電話番号を伝えたり、ビザの書類を渡したりする。
係官は記帳したり、パソコンに何かを入力したりしている。
入力に結構時間がかかっているので、私は部屋の中を見渡したり、テレビの番組を見たりしていた。
呼ばれたので係官の方を向くと、備え付けのカメラを見ろと言われる。
眼鏡をはずしてカメラを見、手続きが終了。
パスポートを返してもらってイミグレを出る。
無事出国できてよかった。
さあ、いよいよ国境だ。
インドとネパールの国境を越える
国境の近くでリキシャに声をかけられるが、初めての国境越えなので、ぜひ歩いてネパールまで行きたかった。
橋を渡って道なりに進む。
何だか感慨深い。
歩いて国境を越えるなんて体験は中々できるものじゃない。
濃い霧がかかっている。
国境を越えるには最高の雰囲気ではあるまいか。
けっこう寒く、吐いた息が白くなる。
霧の奥に大きなモニュメントが見えてきた。
Shankaracharya Pravesh Dwar
このモニュメントは、「Shankaracharya Pravesh Dwar」という名前の、ネパールとインドの友好を表すモニュメントらしい。
Shankaracharya Pravesh Dwarの名前の由来は、調べてもよく分からなかった。
ところで、このモニュメントのある場所が国境なのかと思っていたが、実は、国境はインドのイミグレのすぐそばにあった。
さっき橋を渡った時に、もう国境を越えていたのだ。
I LOVE BIRGUNJ
このモニュメントのそばで、検問のようなものが行われていた。
近くを通るとき、呼び止められるかと思っていたのだが、特に何も言われなかった。
インド人とネパール人は、ここの国境を越える際、イミグレに寄らなくても良いようになっているらしい。
ただ、車で抜けるときは、荷物などのチェックが行われているようだった。
ネパールのイミグレで入国手続きをする
道なりにしばらく歩いていると、道の左にネパールのイミグレーションオフィスを見つけた。
ちょっと通り過ぎかけていたので、気付いてよかった。
手前にゲートがあるが、左にある扉が開くようになっている。
たぶん、このイミグレに寄る人はあまりいないだろう。
いきなりガチャッと行くと、中の人がびっくりするかもしれないので、わざと靴音を響かせながら中に入る。
中に入ると、暖房が付いていて暖かい。
奥の机に職員が見当たらず、とりあえず「ハロー」と声をかけると、入ってすぐ右側に職員が座っていた。
「アイ ワントゥー ゴー ネパール」と伝えてパスポートを渡し、ついでに「アイ ワント サーティーデイズ ビザ」とも伝える。
外務省のページに書いてあるが、ネパールに入国するときは、15日・30日・90日のいずれかのアライバルビザを取れるようになっている。
普通、ビザはその国に行く前に取っておくものだが、アライバルビザの制度がある国では、入国時にビザを取得できるようになっている。
私は今回、どのくらいネパールに滞在するか未定だったので、とりあえず30日のビザを取っておこうと思っていた。
30日のビザの場合は、申請手数料として50米ドルがかかる(2025年3月時点)。
そのため、日本を出国する前、成田空港で50米ドルを手に入れておいたのだった。
30日のビザがほしいと言うと、職員から、ネパールに何日滞在するかと聞かれた。
とっさだったので、つい「トゥー ウィークス」と答えてしまったのだが、それなら15日のビザで良いのでは?と言われた。
それもそうだ。
「一応」というのを英語でどう言うのか分からなかったので、「イチオウ サーティーデイズビザ プリーズ」と伝え、「アイ ステイ トゥー オア スリー ウイークス」 と言い直す。
職員から「50ドルだ」と言われ、用意していた50ドル札を渡した。
職員はよくお札をチェックしている。
調べた感じだと、お札の規定はけっこう厳しいらしく、何年か前以降に発行されたお札でないと、受け取ってもらえないらしい。
私のお札は、成田空港で手に入れた新品のお札である。
規定をクリアできないことはないだろう。
はたして職員の眼鏡にかなったようで、職員からフォームを渡された。
フォームは英語であり、記入する欄が多かったのだが、書くのはそんなに難しくない。
ここはまだ、ギリギリインドのネットワークが使えたので、スマホで調べながら埋めていく。
フォームを書き終えて手続きが完了する。
ビザのシールと判子が押されたパスポートを返してもらった。
陸路でネパールに入国できたことがとても嬉しく、「センキューベリーマッチ」と二回も伝え、イミグレの外に出た。
ちなみに、「センキューベリーマッチ」は意味が過剰らしいので、あまり使わない方が良いと聞いたことがある。
「センキューソーマッチ」の方が良いらしい。
まあ、こういうものは伝わればどっちでも良いと思うし、今は「センキューベリーマッチ」の気分だ。
イミグレから、ビルガンジの市街に向かって歩き出した。