何度目かの日本寺への参拝
ブッダガヤでは、どこへ行こうか迷ったら、とりあえず日本寺に来ることにしていた。
とりあえず日本寺、そしてとりあえず本堂だ。
本堂には何か所か、四角くテープが貼ってある場所があるので、そこで座禅する。
しばらく座禅をした後、本堂の裏に回ってみる。
マリーゴールドが植えてある。
右奥に見えるのが、子どもたちのいる菩提樹学園だ。
ブッダガヤの大仏を見に行く
さて、今日は目的もなく、マハーボディ寺院の近くをブラブラしようと思っていただけなのだが、一つだけ行ってみようと思っていた場所があった。
それが日本寺の近くにある大仏だ。
昨日もこの辺りを通ったのだが、後で調べてみたら大仏があるらしかった。
大仏の近くまで来てみると、土産物の屋台がたくさんあった。
ブッダガヤで数珠を買おうと思っていたので、今度またここに来たときに、数珠でも買ってみるか。
大仏への参拝道へ行ってみると、インドの人たちもたくさん観光に来ている。
日本には大仏がいくつかあるが、インドでは大仏なんてとても珍しいだろう。
道の両脇にある石柱には、名前が彫ってある。
大仏建築に協力された方々なのだろう。
大仏の手前には靴を脱ぐスペースがある。
とても大きい。
日本に帰ってから調べたところ、この大仏は、大乗教(公式サイトへのリンク)という宗教団体によって建立されたらしい。
大乗教について
この大仏について、大乗教のサイトを色々と見てみると、
7年の歳月をかけ、延べ12万人の石工を動員してこの大仏を建立しました
とある。
確かに、これだけの物を完成させるには、かなりの手間がかかるだろう。
完成した姿だけを見ても、建立時の苦労には中々想像が及ばない。
この大仏は、日本寺と同じく、日本の各仏教宗派が協力して建てたのだろうと思い込んでいた。
一宗教が建立したものだと知り、ちょっと意外だった。
公式サイトを色々と見ていると、この大仏の建立をはじめ、大乗教はインドでの活動に力を入れているようだ。
大仏の近くで、ブディストハウスという宿泊施設も運営しているようである。
大乗教の教祖は杉山辰子先生という方らしいが、大乗教自体は先生の没後、1948年に創設されたとある。
法華経の教理を生活の規範として、菩薩行の実践による反省とざんげたゆみなき人格完成への精進、社会浄化に対する献身努力
が規範であると書かれている。
菩薩行の実践による~たゆみなき人格完成への精進
というところが、特に素晴らしい。
それにしても、以前北海道の宗谷岬の近くで、念法眞教という新興宗教の開祖、小倉霊現大僧正の碑を見たことを思い出す。
あのときも、帰ってから念法眞教について調べたのだった。
旅をしていると、どんどん新興宗教に詳しくなっていきそうだ。
今回の大乗教も、宗谷岬で見た念法眞教も、Wikipediaを見るとそれぞれ「日本の法華経系の新宗教」「日本の仏教系の新宗教」と位置付けられている。
どちらも仏教の一宗派という位置づけではなく、新宗教という括りになるらしい。
日本では、例えば曹洞宗とか、浄土真宗などは仏教の一宗派と位置付けられている。
何が違うのだろう。
感覚として、どちらも成立から日が浅く、仏教の各宗派と比べて規模が小さいことが、新宗教と呼ばれる理由のような気がする。
仏教の一宗派として認められるためには、それなりの歴史と信徒数が必要になるだろう。
色々と調べてみると、新宗教という言葉自体が曖昧な使われ方をしているようだ。
まあ実際、こういう物は定義が難しい。
その団体自体が、自分自身を新宗教だと認めたり認めなかったりすることもあるだろうし。
大仏様の周りには、釈迦十大弟子像が配置されている。
裏道のバススタンド
大仏を見学後、裏道を通ってロータスレストランに行くことにした。
ほとんど人がおらず、静かな良い道だ。
声をかけてくる者がいないので、のんびり歩ける。
この辺りの道は舗装されていない。
奥にバスが見えるが、ここにもバススタンドがあるようだ。
以前にも書いたように、そろそろ次の目的地ヴァラナシまでの足を確保したかった。
バスで行こうと思っていたのだが、たまたま立ち寄った旅行代理店でバスについて聞いてもよく分からず、どうしたものかと思っていたのだ。
ローカルバスがあるような感じなのだが、ローカルバスだと事前予約はできないかもしれない。
だがゲストハウスのチェックアウト当日に、ぶっつけでバスを探すのはちょっと避けたい。
当日にバスを探すにしても、乗り場やチケット売り場など、事前に見当をつけておきたかった。
後四日後がゲストハウスのチェックアウト日になっている。
どうしても足が確保できなければ、チェックアウトを伸ばしても良いので、焦る必要はないのだが、、、
何となく、次が決まらないと落ち着かない。
バススタンドの近くに、もう一軒旅行代理店を見つけた。
明日は旅行代理店を回ってみるとするか。
ロータスレストランと今日の戦利品
ロータスレストランに入り、ベジスープとモモを注文。
これがゴールデンコンビ、最高の組み合わせだ。
毎日これでいい。
食事を終え、ゲストハウスに向かう。
そういえば今日は客引きに声をかけられなかった。
マハーボディ寺院の北の辺りは、あまり客引きがいないのかもしれない。
ゲストハウスに戻ったが、今日は一つ戦利品があった。
ずっと食べたいと思っていた果物だ。
特にザクロは、日本では中々見ないし、子どものころに食べたきりだったので、屋台にあるのを見て食べたいと思っていた。
私は飲食店に入るのが苦手で、屋台で物を買うことすら躊躇していたのだが、実際に買ってみると、そんなに難しいことではなかった。
果物の屋台に近寄り、店員の方を見れば、果物を買いたいのだと分かってくれる。
欲しいものを指さし、指を立てて英語で数を伝える。
金額はよくわからなかったので、適当にお金を渡し、適当にお釣りをもらったというわけだ。
できることが増えるのは楽しいものだ。
ザクロは縦に割りにくく、横から割れば良いみたいだ。
いくつかに割り、中の白くて薄い皮ごと、赤い粒をかじって食べる。
汁が多いので、洗面台のところで食べた。
こうしてブッダガヤでの四日目は終わった。