【チャイについて・美味しいチャイの作り方とインドネパールで使われる「チャイ」という言葉】インドとネパールをブラブラした一ヶ月:番外編2

ー料理や食べ物旅の記録ー*インドとネパールでの一ヶ月:2025年1月小カテゴリー全ページ

私はインドとネパールを旅をする中で、色々な場所でチャイを飲んできました。

 

その経験を活かし、このページでは、美味しいチャイの作り方と、現地での「チャイ」という言葉の使われ方について書いていきます。

 

なお、チャイを作るときに、ネパールで買ったCTC茶葉などを使っていますが、日本のスーパーで買える材料だけでも問題なく作ることができます。

その場合のことも書いています。

 


インドとネパールで様々なチャイを飲む中で感じたこと

前のページで、インドで初めてのチャイを飲んだ時のことを書きました。

 

インドとネパールでは、インスタントのチャイから屋台のチャイ一般的な飲食店のチャイ高めのレストランのチャイまで、色々なチャイを飲んできました。

 

 

 

 

 

飲んだ中で一番美味かったのは、どのチャイかと言われると、答えるのは難しいです。

 

一番最初にインドで飲んだのは、屋台のチャイでした。

屋台のおじさんがヤカンから注いでくれたチャイは、スパイスが入っていなかったのですが、砂糖が多くて甘みが強く、疲れが吹き飛ぶ美味さでした。

 

飲食店でチャイを頼むと、スパイス類が入っていることもあります。

 

やはりチャイといえばスパイス。

ミルクでまろやかになった紅茶に、スパイスの刺激的で複雑な味わいが加わって、より一層美味しくなります。

 

高めのレストランで飲んだチャイは、スパイスが豊富に入っており、やはり高いだけあるなと思ったものです。

 

総じて、どの店のチャイにも個性があり、一番は決められません。

 

インドでは、食べ物やコーヒーが口に合わず、飲食物に少し苦労したこともあったのですが、チャイだけはどこで飲んでも美味しかったです。

 







美味しいチャイ作り

さて、旅を通して、色々なところでチャイを飲んできた経験を活かし、美味しいチャイを作ってみようと思います。

 

前の項で書いたように、チャイの味は店によって違い、それぞれに個性がありました。

このページで書くチャイの作り方も、私が美味しいと思う材料配分と作り方でしかありません。

 

たとえば、甘いものが好きな方は砂糖を増やしたり、スパイスの風味が苦手な方は、スパイスを無くしてみたりと、色々と工夫してみてください。

 

ちなみに、このページの最後で「チャイ」という言葉について説明しますが、現地ではチャイという言葉がいくつかの使われ方をしていました。

 

とりあえず、これから作り方を説明する「チャイ」は、砂糖とスパイスの入ったミルクティーを指すものとします。

 

では作り方ですが、まず、チャイ作りの材料について書いていきます。

 




・チャイに使う茶葉について

ミルクティーに使う茶葉は、高級なものが良いかと言うと、一概にそうとは言えません。

 

むしろ、高い茶葉はチャイに向いていないこともあります。

 

インドやネパールでは、「ダスト」と呼ばれる、茶葉を細かくしたものがチャイに使われることが多いです。

日本のスーパーで安価なティーバッグを買うと、中に入っている茶葉がダストです。

 

現地のチャイでダストが使われるのは、安いからという側面もあるのでしょうけれど、それだけではありません。

ダストはとてもチャイ作りに向いた茶葉なのです。

 

ダストの茶葉は細かいので、お湯に入れればすぐに紅茶ができますし、成分が濃く出るので、その分紅茶の味を感じられます。

ただ、渋みが出やすいのと、すぐに濃くなるので、長い時間ティーポットに入れておくと、紅茶が飲みにくくなってしまいます。

 

この特徴が、むしろチャイ作りに向いています。

 

チャイは、とにかく紅茶が濃く出ている方が美味しいです。

多少の渋みが出たとしても、ミルクとスパイスが入るので、渋みは気にならなくなります。

 

ミルクに混じる紅茶の紅い色も、チャイの魅力です。

 

ちょっと良い飲食店に行くと、ダストではなくCTCという茶葉が使われていることもありました。

 

これはネパールで買ったCTC茶葉です。

 

上の画像で、茶葉が小さく丸まっているのが見えるでしょうか。

CTCというのは、CRUSH・TEAR・CURLの略で、茶葉を押しつぶし、引き裂いて、丸めた物ということです。

 

CTCは、茶葉が細かく、成分を抽出しやすいというのはダストと同じです。

 

用途もダストと同じですが、CTCは、よりミルクティーを作るのに特化した紅茶というイメージです。

CTCをブラックティー(何も入れないストレート)で飲むというのは、あまり聞いたことがありません。

 

CTCで作ったチャイを実際に飲んでみると、ダストより渋みが出にくいように感じます。

 

また、ダストより粒が大きいので、扱いやすくティーカップに茶葉が入りにくいのも特徴です。

後片付けも、ダストを使った時より楽になります。

 

このページではCTCの茶葉を使いますが、安いティーバッグを買って、中に入っているダストの茶葉を使っても構いません。

 

茶葉の量としては、800mlティーポットの分のチャイを作る場合、CTCならティースプーン山盛り3杯ほど、ダストならティーバッグ2つ分が調度良いと思います。

1000mlとか600mlで作る場合も、同じ分量で良いでしょう。

 

ティーバッグを使う場合は、袋を破り、中の茶葉を出して使います。

 

ところで、この項の最初に書いた、高い紅茶はチャイに向かないという点についてです。

ダストやCTCに比べ、高い茶葉は成分の抽出に時間がかかり、中々濃くなりません。

 

良い紅茶は味がまろやかで繊細なため、他に何も入れずに飲んで、風味を楽しむのが良いと思います。

ミルクやスパイスを入れるチャイに使ってしまうと、その良さが消えてしまいます。

 




・水と牛乳の量について

水と牛乳の量ですが、私の場合、水と牛乳を半々にして作ります。

 

例えば、800mlのティーポットを使うなら、水の量は400ml、牛乳も400mlです。

量は正確に測る必要はありません。

 




・3つのスパイスについて

 

チャイに使うメインのスパイスは、シナモン・クローブ・カルダモンです。

 

スパイスは、どれもホール(粉ではないそのままの物)を使います。

 

もし、ホールが手に入らない場合はパウダー(粉)の物でも良いですが、やっぱりホールの方が香りがよく出ます。

 

この3つの中で、シナモンクローブはスーパーなどで手に入りやすいです。

カルダモンは置いていないことも多いですし、高いです。

 

もしカルダモンが手に入らなければ、シナモンとクローブだけでもOKです。

ただ、やっぱり美味しいチャイを作るには、カルダモンの風味がかかせません。

 

私はどのスパイスも、Amazonでまとめ買いしています。

 

シナモン

 

クローブ

 

カルダモン

 

チャイを作るときの、この3つのスパイスの分量は、

・シナモン:大きな物一本を1/4~1/3ぐらいに割ったもの

・クローブ:5粒

・カルダモン:5~6粒

ぐらいを目安にしてみてください。

 

煮出すときは、シナモンは細かく割り、カルダモンも2つに割って使います。

 

注意点として、クローブは非常に香りが強いです。

クローブを入れすぎないようにしてください。

 

逆にシナモンやカルダモンは、多めに入れても大丈夫です。

 




・しょうがについて

しょうがは、生の物を擦り下ろすか、細かく切って入れるのが一番です。

 

それが面倒ならば、チューブの物でも構いません。

 

私はチューブの物をよく使います。

 

量は目分量で、適当に入れます。

チューブなら2押しぐらい、4~5cmぐらいです。

 

しょうがは多めに入れても問題ありません。

 

しょうがには、体を暖める効果があります。

 

特に寒い時期に飲むチャイには、絶対にしょうがを入れておきたいところです。

飲んだ後の、体の暖まり方が違います。

 

しょうがの風味を活かすなら、チャイを作っている時、できるだけ後の方に入れます。

 




・砂糖やはちみつについて

800mlのチャイを作るならば、ティースプーンで多めに6杯ほどの砂糖を入れます。

 

ティースプーン6杯で、「もう少し甘みがほしい~ちょうど良い」ぐらいの甘さになります。

 

この分量を目安にして、甘くしたいなら砂糖を多めに、甘みが少ない方が良いなら、砂糖を少なくしてみてください。

 

砂糖は、チャイを作り終わってから、味見しながら足していっても良いと思います。

 

はちみつについてですが、砂糖の代わりに入れると、味がより複雑で美味しくなります。

 

砂糖6杯のうち、3杯をはちみつに変えてみるとか、そんな使い方をしてみると良いでしょう。

はちみつも高いので、無ければ無いで問題ありません。

 

今回の作り方では、ネパールのお土産に買ったヒマラヤンジャングルハニーという、非常にフルーティーなはちみつを入れてみました。

 

はちみつを入れるなら、もちろんスーパーに売っているはちみつでも構いません。

 




美味しいチャイの作り方

さて、チャイを作ってみましょう。

 

まず、ティーポット半量の水を火にかけます。

 

材料を煮出す順番ですが、煮ても成分が出にくいもの、長く煮ても大丈夫なものから先に入れていきます。

スパイス→茶葉→砂糖の順番で鍋に入れ、最後にミルクを入れます。

 

水が沸かないうちから、スパイスを全部入れてしまいましょう。

 

水が沸いたら、しばらくそのままスパイスを煮出しておきます。

煮出す時間はテキトウで、数分ぐらいです。

 

スパイスの良い香りがしてきたら、次に紅茶を入れます。

これも煮出す時間はテキトウで大丈夫です。

 

茶葉の量は、先に書いたように、CTCならティースプーン大盛3杯ぐらい。

ティーバッグなら2つ分が目安です。

 

ティーバッグを使うなら、袋を破り、中の茶葉だけ鍋に入れます。

 

茶葉を入れてしばらく煮出したら、次は砂糖とはちみつです。

 

これも先に書いた通り、合わせてティースプーン6杯が目安です。

好みに合わせて調節してください。

 

 

そのまま煮つつ、牛乳を入れる直前にしょうがを入れます。

しょうがは、できるだけ後に入れた方が、風味が残ります。

 

しょうがの量は適当です。

多めでも問題ありません。

 

火にかけたまま、牛乳を入れます。

 

牛乳を入れて、十分に暖まったら完成です。

 

牛乳を入れた後に注意が必要な点が、牛乳を入れて沸騰させてしまうと、固まりが出てきてしまいます

 

固まりが出ると風味が落ちますし、後片づけも面倒になります。

沸騰する前に火を止めましょう。

 

火を止める目安として、チャイの様子を見ておき、液面や中のスパイスが動き出したころが良いと思います。

他の目印として、表面からが出てきたり、小さい泡が出てきたりもします。

 

十分に暖まったら、茶漉しなどで茶葉やスパイスを濾しながら、ティーポットやカップに注いでいきましょう。

 

これでチャイの完成です。

 




チャイにまつわる言葉について

ところで、ここまでチャイの作り方について書いてきましたが、そもそもチャイとは何でしょうか。

 

インドやネパールの色々な場所でチャイを頼んだ結果、「チャイ」という言葉は、大きく分けて2つの意味に使われていることが分かりました。

砂糖の入ったミルクティー

砂糖とスパイスの入ったミルクティー

共通しているのは、砂糖の入ったミルクティーだということですが、店によってスパイスが入っているかどうかが違います。

 

ちなみに、「チャイ」という言葉は、基本的に屋台で使われる言葉です。

 

多くの飲食店にもチャイはありますが、メニューには、

砂糖の入ったミルクティーは「ミルクティー

砂糖とスパイスの入ったミルクティーは「マサラティー

と書かれていることが多いです。

 

ただ、砂糖とスパイスが入ったミルクティーを、「マサラティー」ではなく「ミルクティー」と記載している店もあったりして、言葉は結構テキトウに使われている気がします。

 

もし、飲食店のメニューに「ミルクティー」と「マサラティー」の2つがあった場合、

・「ミルクティー」を頼むとスパイスの入っていないミルクティーが来て、

・「マサラティー」を頼むと、スパイスの入ったミルクティーが来ます。

 

メニューに「ミルクティー」しかない場合、頼んでみると、本当の意味での「ミルクティー」が来る場合もありますし、スパイスの入った「マサラティー」が来る可能性もあります。

そこは店によって様々です。

 

とりあえず、チャイと言う言葉は「ミルクティー」と「マサラティー」のどちらの意味にも使われることがあるということです。

 




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