爆風の襟裳へ【黄金道路と百人浜の展望台・襟裳岬の風の館・襟裳岬の先端】

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えりもの海岸沿いへ

 

日高山脈を一望できる、一本山展望タワーを後にした。

 

現在14:00。

 

これから襟裳岬に行き、今日中に三石まで行こうと思っていたのだが、微妙な時間だ。

観光も含めると、けっこう厳しいスケジュール。

 

さてどうする。

今日はもう疲れた、、、

 

決めた!

行ってしまおう!

 

襟裳岬に向け、無心で車を走らせた。

海岸沿いに出る。

 

 

波が荒い。

 

 

襟裳岬は風が強いことで有名だ。

 

 

岬に近いこの辺りも、強風が吹き、波が荒れている。

 

 

 

 



黄金道路と望洋台

 

海岸沿いを走り、望洋台というところに到着した。

 

潮の匂いが強い。

 

 

魚はいそうだが、釣りは厳しそうだ。

 

 

海が穏やかになるときはあるのだろうか。

 

 

 

 

 

背後の山も霧に覆われている。

 

百人浜の散策

そのまま南に走り続け、駐車場を見つけた。

 

ここから浜まで行けそうだ。

 

早めに襟裳岬に行きたいが、まあ寄り道して行ってみよう。

 

 

ここは百人浜というようだ。

 

展望台があるらしい。

先客が一人いた。

 

 

先客は展望台に向かったので、私は浜に向かってみよう。

 

 

 

 

風がものすごく強い。

 

北海道で一番、地の果てまで来たという感慨を得たのが、ここらの襟裳岬周辺だった。

 

 

 

 

 

あのあたりが襟裳岬だろうか。

 

 

展望台に向かおう。

 

 

 

 

 

 

百人浜の展望台からの眺め

 

 

展望台の上階へ。

 

 

 

 

 

 

 

襟裳岬に向かおう。

 

 

襟裳岬へ向かう

 

百人浜を出て襟裳岬へ。

 

襟裳岬には、

・土産を売っている観光施設

・襟裳岬の情報を発信している風の館

・襟裳岬の先端を見渡せる展望台

などがある。

 

土産物屋には、日高が近いからか、やはり日高昆布が売っていた。

 

それにしても、ここはものすごく風が強い。

 

風の館の公式サイトによれば、

襟裳岬は風速10メートル以上の風の吹く日が、年間260日以上もある、日本屈指の強風地帯

だそう。

 

襟裳岬の先端に行く前に、まずは風の館へ。

 

風の館とカルマン渦

 

 

この建物は、「カルマン渦」という渦の形をイメージして作られているそう。

 

 

カルマン渦とは、流れの中に障害物を置いた時、障害物の後方にできる渦のことだ。

Wikipediaのページに分かりやすい動画が載っている。

 

 

カルマン渦は、流れや渦などを扱う物理学の一分野、「流体力学」で扱われる。

 

私は昔、カルマン渦や流体力学を勉強したことがあり、懐かしく思いながら建物を見物した。

 

 

完全に余談だが、流体力学の重要な方程式に、「ナビエ・ストークス方程式」というものがある。

この方程式を解くことができれば、流れの様子が分かるのだが、解くことが非常に難しい。

 

その難しさから、ナビエ・ストークス方程式は、「数学七つの未解決問題」の一つに取り上げられている。

解決すれば100万ドルの賞金が出るので、ぜひ挑戦してみてはいかがだろうか。

 

ナビエ・ストークス方程式の実物は、Wikipediaのページに書いてある。

 

 

風の館の内部へ

受付を済ませると、今から「えりも風体験」が始まると言われた。

 

風体験の部屋へ。

丸い穴から強風、というより暴風が出てくる。

前に出るほど風圧が強くなる。

 

風体験が終わり、風の館の内部を散策する。

襟裳岬のゼニガタアザラシについて、詳しい展示がある。

 

ゼニガタアザラシは、五円玉のような銭の形の模様があるのが特徴だ。

襟裳岬にも生息しているので、今日見られるかもしれない。

 

 

展望スペース。

望遠鏡があり、ここからゼニガタアザラシが見えることもあるようだ。

 

双眼鏡や300mmレンズを持ってきていたので、後で岬の先端まで行き、近くで直接探してみることにする。

 

 

 

ここから外に出られるようだ。

 

 

 

 

 

さあ、襟裳岬の先端を目指そう。

 

ゼニガタアザラシは見られるだろうか。

 

襟裳岬の先端を目指す

 

風の館を見終え、襟裳岬の先端を目指す。

 

この強風の中を、あの先端まで行くのは怖い。

 

 

 

ここから見える分でも、襟裳岬はすごい景色だ。

 

 

 

エゾカンゾウとエゾキスゲ

 

エゾカンゾウを発見。

この花の名前を調べていたとき、エゾカンゾウ・ニッコウキスゲ・エゾキスゲなど、似たような花がたくさん出てきた。

 

国土交通省のページによれば、微妙な違いはあるものの、エゾカンゾウニッコウキスゲは同じ種らしい。

また、北海道のページを見ると、エゾカンゾウエゾキスゲは違う花のようだ。

つまり、エゾカンゾウ=ニッコウキスゲ≠エゾキスゲということだ。

 

エゾカンゾウが日中に咲いているのに対し、エゾキスゲは夕方から翌日の昼頃まで開花するそう。

色も、エゾカンゾウが橙色で、エゾキスゲは黄色という違いもある。

 

エゾカンゾウは、神威岬や金浦原生花園などで何度も目にしてきた。

 

襟裳岬の先端へ

 

遊歩道から振り返ると、先ほど入った風の館が見える。

ガラス張りのところが展望台だろう。

 

 

 

 

 

 

 

襟裳岬の先端に到着。

 

先端からの眺め

 

ものすごい風。

 

ここ襟裳岬では、北海道で訪れた中で、一番ダイナミックな景色を見ることができた。

 

 

あまりにも風が強く、潮の泡が一方向に伸びている。

 

 

 

 

襟裳岬と海鳥

 

岩の所で、たくさんの海鳥が営巣している。

 

 

 

岸には、木切れや海藻がたくさん落ちているので、それを巣の材料にしているのだろう。

 

ウミウもたくさん。

 

 

 

ゼニガタアザラシがいないかと思い、双眼鏡で探したが、見当たらなかった。

 

日高山脈と襟裳岬

 

ところで、ここ襟裳岬は、綿々と連なる日高山脈の南端であり、山脈が海へと沈んでいく場所でもある。

 

 

今日、日高山脈の山々を一本山展望タワーで見てきたばかりだった。

画像の左の方が南側で、ゴツゴツとした恐竜の背中のような山脈が、今いる襟裳岬まで続いていくのだ。

 

そういえば、十一日前には日高町の日高山脈博物館を訪れていた。

このあたりが日高山脈の北端になる。

 

とすれば、今日襟裳岬に来たことで、日高山脈の北端から南端まで訪れたことになる。

 

襟裳岬を後に

 

駐車場に戻ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風の館に戻ってきた。

 

 

 

駐車場からも素晴らしい景色が見られる。

 

 

 

 

次に進もう。

 

襟裳岬から三石へ

 

襟裳岬を出た。

 

道の駅 みついしに向かおう。

 

道の駅までの途中、浦川町を通るとき、十一日前に通った美瑛町を思い出した。

浦河町も美瑛のように、新しい外観の三角屋根の家が多く、家々のデザインがある程度統一されている。

 

ここの、襟裳岬から道の駅 みついしまでの区間が、北海道を一周する中で一番きつかった。

道路がきついわけではなく、体力的にきつかったのだ。

 

今日は長い距離を走り、観光で歩き回ったので、疲れ果てていた。

 

今日の回想

 

今日もけっこうな距離を走ってきた。

前々日、根室から釧路まで行ったときと同じくらいの距離を走った。

 

午前中に釧路を出発し、恋問と白糠を経て、昆布刈石展望台へ。

白糠では祭りを見た。

 

その後は、道の駅 なかさつないでビーンズ邸と開拓記念館を訪問。

 

そして一本山展望タワーで日高山脈を見た。

 

黄金道路を通って百人浜へ。

 

最後に襟裳岬へ行ったのだった。

 

疲れた。

道の駅 みついしまであと少し。

 

道の駅が見えた時は、今日の旅もこれで終わりかと、ほっとしたものだった。

 

みついし昆布温泉 蔵三へ

 

なにはともあれ温泉へ。

 

露天風呂は、舟の形をした木の浴槽。

昆布色の温泉だ。

無味無臭だが、かすかに昆布の香りがするような気がする。

 

露天風呂から出て、しばらくチェアーに座って海風にあたる。

 

いまさらながら、風呂に入ってからよく体を冷やしておけば、後であまり汗をかかないことに気づく。

いや、当たり前のことで分かってはいたのだが、今まではクールダウンが短かった。

 

入浴後、併設のレストランで夕食を食べる。

 

海鮮あんかけ焼きそばを注文。

出てきたのは、大皿に、イカ・エビ・タコ・ホタテ・カニの爪などが入った豪華なあんかけ焼きそばだった。

 

腹が減っていたのだが、食べ終わるのに時間がかかった。

 

十二日目の終わり

 

温泉を出て、車の中にタオルを干す。

 

少し散歩してみよう。

 

スケジュールがきつかったが、今日中に三石まで来られて良かった。

 

道の駅に来る途中、アポイ岳という山のそばを通った。

 

十一日前の日高山脈博物館のページにも書いたが、アポイ岳に興味があり、近くのビジターセンターに寄ろうと思っていたのだが、時間が合わなかった。

仕方ない。

 

 

もう本当に、旅の終わりが見えてきた。

北海道で見たかったものは大体見終わった。

 

 

気が付けば、今は太平洋沿岸を走っている。

数日前はオホーツク海沿岸を走っていたというのに。

 

 

旅が終わるのが寂しい気もするし、早く帰ってコーヒーを好きなだけの身ながら、のんびりしたい気もする。

明日はどこまで行けるだろうか。

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