サダル四日目の朝
次の日、起きてみると、昨日よりは体調が良い。
まだだるさは残っているが、動くのは問題なさそうだ。
夜中に水をたくさん飲んだので、水がほとんど残っていなかった。
水を買うのと、あとは食事に行かなければならない。
ペットボトルでお湯を作る
昨日、マザーハウスから帰ってシャワーを浴びていなかったので、とりあえずシャワーを浴びたい。
お湯で体を洗いたいところだが、シャワー室の蛇口は、お湯ではなく熱湯が出るのだった。
床に伏している時、熱湯を使ってお湯を作るための、良い方法を思い付いていた。
空になったペットボトルに水を入れ、熱湯を注いで温度を調節すれば良いのだ。
熱湯は本当に熱湯であり、濃い湯気が立ち昇っているし、ペットボトルにかかるとボトルがベコっと凹む。
お湯で頭と体を洗い、さっぱりする。
ゲストハウスにはシャンプーやボディーソープが付いていない。
ボディーソープだけでも持ってきておいて良かった。
※インドとネパールで私が泊まったゲストハウスでは、基本的にシャンプーとボディーソープは付いていないか、付いていても一回分ぐらいしかなかった。
ゲストハウス入り口でのやり取り
シャワーを浴びて身支度をする。
ブルースカイカフェに朝食を取りに行こう。
とりあえず何か食べておかないと。
咳は出ていないが、一応マスクをしていく。
ゲストハウスの入口に、従業員の人たちがいた。
通りがかりにハローとあいさつすると、「ハウアーユー」と聞かれた。
「アイム ファイン,バット アイ ハブ ヘデイク アンド フィーバー」と答えつつ、「ノープロブレム」だとも伝える。
熱があることを伝えておくかどうか迷ったのだが、いざ何かあった時のため、一応伝えておくことにした。
そうすると、「マルディソン?」と聞かれた。
何のことだろう。
そうか「メディスン(薬)」か。
持っていると伝え、ゲストハウスを出た。
薬については昨日書いたとおり、飲まずにいた。
あまりにも体調が悪ければ飲もうと思っていたのだが、一日経って良くなってきたので、とりあえず飲まなくても大丈夫そうだ。
ブルースカイカフェで朝食と水分調達
さて、ブルースカイカフェへ。
歩いていると、物乞いの人がやってきた。
財布にあった1ルピー硬貨を渡すと、額が少ないと怒られる。
他に硬貨を持っていなかったので逃げ出した。
また、サトシさんにも会った。
熱が出て体調が悪いことを伝える。
元気になったらまた話をさせてもらいたいものだ。
ブルースカイカフェで席に着くと、「セーム? チェンジ?」と聞かれた。
何度か来ていたので、昨日と同じ注文で良いかと聞かれたのだろう。
違う物を食べたかったので、「チェンジ」と答え、トーストとコーヒーを注文。
トーストは、、、日本のものと違い、固く食べにくい。
コーヒーも、、、
何とか全部食べ切った。
帰りがけ、店に冷蔵庫があるのを見つける。
そうだ、ここで飲み物を買っていこう。
飲み物がほしい旨を伝え、水とペプシ、セブンアップを冷蔵庫から出す。
袋も付けてもらった。
昨日、熱でうなされていた時、何故だか頭の中がコーラでいっぱいだった。
念願のペプシコーラ。
ゲストハウスに戻り、後は寝るだけだ。
コーラを飲んでは床に伏し、とにかく睡眠をとる。
ちなみに、ペプシとセブンアップは日本で飲むものと少し味が違った。
普通に美味いことは美味い。
寝ていると、昼からまた体調が悪くなってきた。
寒気と頭痛、発熱だ。
吐き気や下痢は無いのが幸いだ。
あったらもっと辛かった。
少し安心したのは、昨日よりは体調が良くなっていること。
変な病気ではなさそうだ。
にしても、この分だと夕飯は食べられない。
とにかく寝るしかない。
寝込みながら考えた今後の計画
夜、カラッポになった胃に水を流し込みながら、寝込み続けていた。
汗をかいたり、鼻水が出るようになってきた。
やっと体中に水分が行き渡ってきたきたようだ。
寝込みながら考えていたのは、今後の計画だった。
コルカタの後は、ブッダガヤという街に行こうと思っていた。
インドでは、長距離の移動は電車が基本になる。
ところが、コルカタからブッダガヤまで直通の電車は無い。
まず、ブッダガヤ近くのガヤという所まで電車で行き、ガヤからリキシャーなどでブッダガヤまで行くことになる。
ブッダガヤはお釈迦様が悟りを開いた場所であり、仏教徒にとっての聖地である。
仏教の聖地を回るのがこの旅の目的の一つだった。
ブッダガヤの後は、バラナシのサールナートや、ネパールにあるルンビニといった、別の聖地も回ってみたいと思っている。
ブッダガヤでは、お釈迦様が悟りを開いた場所を見に行くのが目的なのだが、もう一つ、瞑想センターでの瞑想体験にも興味があった。
ブッダガヤにある瞑想センターでは、10日間の瞑想体験が行われている。
それがちょうど、今から一週間後ぐらいに開催されるので、参加しようと思っていたのだ。
だが、この体調では参加は無理だ。
一週間もあれば熱は引くだろうが、完治までに時間がかかるような気がするし、咳が出たりすると周りに迷惑がかかる。
瞑想はあきらめることにしよう。
とりあえず、もしこのまま体調が良くなれば、今週末(6日後ぐらい)にもサダルを出てブッダガヤに向かおう。
サダル四日目の終わり
今後の計画もまとまってきて、今頭の中にあるのは、食べ物のことだった。
頭の中で、日本の食べ物がグルグル回っている。
特に恋しいのは、ドリップコーヒーとスーパーカップのアイス。
日本の食べ物が懐かしい。
インドの食べ物は、美味しくないわけではないのだが、食べ慣れないので食べにくい。
美味しんぼでよくある展開だが、美味しんぼのキャラクターが出て来て、私に美味い日本食を食べさせてくれないだろうか、なんてことを空想する。
色々と飲食店を探してみて、口に合う食べ物があれば、そこに入り浸ることにしよう。
インドの帰りに立ち寄ろうと思っているバンコクでは、チャイナタウンに入り浸りたい。
googleマップで、バンコクのチャイナタウンの店を見ていると、カオマンガイだとか、カキのオムレツだとか、美味そうな物がたくさんある。
バンコクの、前にスイカのシェイクを飲んだ店で、今度はマンゴーのシェイクを飲みたい。
早く風邪を治して、次に向かうとしよう。