【阿寒のアイヌコタンへ】車で北海道一周の旅・その65

2024年9月20日

車で北海道をほぼ一周したときの記録です。

このページでは、阿寒湖近くのアイヌコタンを訪れた時のことについて書いています。

 

道の駅 摩周温泉を再訪

 

美幌峠の展望台から、屈斜路湖を遠望した。

弟子屈市街に戻ろう。

 

ガソリンが減っていたので給油しつつ、弟子屈市街にある道の駅 摩周温泉へ。

 

ここには今日の早朝にも立ち寄り、隣の水郷公園を散策したのだった。

 

訪れた時はまだ時間が早く、施設が開いていなかったので、再訪したいと思っていた。

 

これからの予定

道の駅で写真や土産を見て回った。

各地で土産を買い集めてきたので、車に積んである土産がカゴ一杯ぐらいの量になってしまった。

 

車に戻って一息つき、これからの予定を考える。

今日は根室の納沙布岬から運転してきたので、疲れていた。

 

ここ弟子屈周辺には温泉もあるし、まだ訪れていない観光地もある。

温泉に入って一泊し、もうしばらく見て回るのも良さそうだ。

 

一方で、今日は金曜日。

屈斜路湖の次は阿寒に行き、アイヌコタンでゆっくり買い物をしたいと思っていた。

明日行くと、土曜日なので混んでいるかもしれない。

 

今日は弟子屈に滞在するか、それとも阿寒まで行ってしまうか。

 

考えた末、阿寒まで行くことにした。

 

双岳台と双湖台

 

弟子屈から阿寒までの道、阿寒横断道路に入る。

前半は直線が多いが、後半からカーブばかりになる。

 

この道ではエゾシカを何頭も見た。

まずは弟子屈市街を出てすぐのころ、道の脇にエゾシカが4頭、草を食んでいるのを発見。

 

阿寒の近くまで来たときは、なんと道路の真ん中にエゾシカが群れていた。

車で近づいても逃げて行かず、いなくなるまでの少しの間、車を停めて待つことになった。

 

道東はシカが多いと聞いていたが、確かに多い。

 

道をしばらく行くと、途中に駐車場があったので、体を伸ばそうと思って車を停めた。

 

ここは双岳台というらしい。

名前からすると2つの山が見えるのだろうが、訪れた時は1つしか見えなかった。

これは雄阿寒岳だろう。

 

奥にうっすらと、もう一つの山が見える気がする。

 

双岳台から少し進むと、もう一つ駐車場が見えてきた。

 

坂があるので上に行ってみよう。

 

建物があったのだが、閉鎖されていた。

 

ここは双湖台というらしい。

 

ここも、名前からして2つの湖が見えるのだろうが、一つしか見えない。

あの湖はペンケトーだろう。

ペンケトーの奥にはパンケトーという湖があるはずだが、木々に囲まれて見えなかった。

 

 

阿寒のアイヌコタンへ

しばらく運転し、やっと阿寒湖のほとりに到着した。

 

阿寒湖周辺は温泉街になっている。

まずはインフォメーションセンターで地図をもらい、情報を仕入れる。

 

次は温泉街の端にある、アイヌコタンへ。

 

コタンとは集落や村のことだ。

建物の外観や雰囲気が素晴らしい。

 

坂道の両側に、土産物屋や飲食店が並ぶ。

道の真ん中が観光客用の駐車場になっている。

 

坂の上には展示館などもある。

 

木彫りに布製品、鹿角の加工品など、アイヌ関係の土産が所狭しと並んでいる。

 

ここアイヌコタンは、北海道一周の中でどうしても訪れたかった場所の一つだった。

アイヌ彫りのアクセサリーなどが欲しかったのだ。

 

 

 

土産物屋に入る前に、坂を上ってコタンの上まで行く。

 

 

アイヌのチセ

 

坂の上では、チセなどを見学できる。

チセとは家のことだ。

 

苫前町郷土資料館の解説文によれば、チセは一週間足らずで造ることができるらしい。

 

アイヌチセの藁ぶき屋根は、段々になっているのが特徴だ。

北海道の他の所で見たチセも、屋根は段になっていた。

雪下ろしのためではないかとか、藁が短い方が扱いやすいからではないかとか、理由はいくつか推測できる。

 

本州で見たことのある藁ぶき屋根は、どれも段のないストレートだったと思う。

上の画像は、新潟県村上市の若林家住宅だ。

 

白川郷の合掌造りなどを検索しても、やはり屋根はストレートだった。

 

チセの中へ。

こういう家に住むのが、ずっと私の夢だった。

いつか、こういう家を自分で建てて住んでみたいと思っている。

 

ホタテの灯り。

 

これはイナウといい、カムイに捧げるものだ。

 

上の丸木に刺さっているのもイナウだ。

 

将来は囲炉裏のあるチセを建て、イナウを削りながら暮らしたいものだ。

 

 

幸福の窓。

ここから見えたのは、、、

 

民芸喫茶ポロンノへ

 

一通り見終わったので、坂を下りよう。

 

遠くに雄阿寒岳が見える。

 

土産物を見る前に、遅い昼食を取りたかった。

 

民芸喫茶ポロンノへ。

 

民芸喫茶ポロンノは、地球の歩き方 北海道に載っており、来たいと思っていた。

 

ここで食べたかったのがユクオハウセットだ。

「ユク」とはシカのことで、「オハウ」は汁のこと。

つまりシカの汁物だ。

 

椀の中には、ギョウジャニンニク・フキ・コゴミなどの山菜が入っている。

シカはどこだろうと思っていたら、椀の底にシカ肉がゴロゴロと入っていた。

 

シカの味については今後のページで書くが、美味かった。

 

ポッチェイモも注文。

これも地球の歩き方に載っていた。

曰く、

雪の下で眠っていたジャガイモを春に自然発酵させて作ったアイヌの知恵が詰まった料理

だそう。

本で見てから、食べてみたいと思っていた。

 

味はクセがなく、固めの餅みたいな食感。

かんでいると、少しずつイモの甘さが出てくる。

 

ポロンノを出て土産物屋を巡り、アイヌ彫りや手ぬぐい、ポストカードなどを購入。

 

土産物屋の一つで、店主の方から色々と話を聞くことができた。

 

ここから南に行ったところにある、道の駅 阿寒丹鳥の里に日帰り温泉があり、車中泊できる場所もあるらしい。

今日の最終目的地はそこになりそうだ。

 

コタンの外を歩いてみると、ここにもアイヌ関係の土産物屋が並んでいた。

 

一通り見て回り、車でアイヌコタンを出た。

 

関連ページ

2024年9月20日*車で北海道一周の旅*,全ページ,国内の旅

Posted by 無郷庵