【インド博物館に入場・道端で声をかけられた時の対応基準】インドとネパールをブラブラした一ヶ月:その17


一ヶ月かけてインドとネパールを旅してきた時の記録です。

 

このページでは、サダルストリートでの二日目、サダルの端にあるIndian Museum(インド博物館)に向かう途中、詐欺師たちに会った時のことや、

博物館内で考えた、道端で話しかけられた時の対応策について書いています。

 

※なお、このページでいう「詐欺師」という言葉は、巧妙にこちらからお金を引き出そうと、道端などで話しかけてくる人を指すときに使っています。

 


インド博物館に行くまでに出会った詐欺師たち

 

朝にニューマーケット周辺を歩き、BlueSkyCafeで朝食をとった。

 

これからインド博物館に向かう。

 

インド博物館は、ゲストハウスから見て、サダルストリートのちょうど反対側にある。

 

行くまでにサダルを通り抜けることになるので、たくさんの客引きに声をかけられるだろう。

ワクワク。

 

さて、インド博物館に向かってサダルを歩き出す。

 

相変わらず野良犬が多い。

朝にニューマーケット周辺で見た野良犬たちはウロウロ歩き回っていたが、昼近くになり、今は皆寝転がっている。

 

歩いていると、これも相変わらず、タクシーやリキシャーの人に声をかけられる。

「ハロー」「ハワーユー」「ジャパン」「トウキョウ・オオサカ・ナゴヤ」

 

全て無視する。

 

インド博物館に近付くとこんなことも。

「ニホンジンデスカ?」

無視すると、「オレノコトワスレタノカヨ!」

 

ちょっと振り向きかけたが、無視。

なお、びっくりマーク付きで書いたが、怒鳴られたような感じではなく、ちょっとユーモアの混じったような口調の大声だった。

 

頭の中で、昨日のしつこい詐欺師から言われた、「警戒ばかりしていると、旅が楽しくなくなるよ」という言葉が思い出されてきた。

この言葉は、言っていた本人が詐欺師であるから、「お前が言うな」と言いたくなる。

 

とはいえ、この言葉がちょっとだけ心に引っかかるようになっていた。

 

ここまで路上で話かけてくる人は完全無視し、目が合わないよう、目を伏せながら黙々と歩いてきた。

おかげでトラブルには会っていない。

 

だが、こうやってすべてを無視して歩くことに、一抹の寂しさを感じてもいた。

 

間違いなく彼らは私の懐を狙っているし、反応すると付け込まれる可能性があるので、無視するのは正解のはずである。

それでも、実は彼らは気の良い人たちなのじゃないかと思い始めていたのだ。

 

そう感じるのは何となくなのだが、彼らが呼びかけてくる声の端々に、ユーモアや人の良さを感じることがあった。

 

あまり人と話していないから、こういう風に感じているだけなのかもしれない。

警戒感が薄れ始めているのかもしれないな。

 

なお、こういう似非日本語を話す人たちは、大体のところ、日本人の足を止めさせるための日本語しかしゃべれない。

こうやって日本人にささる?日本語を使って足を止めさせると、後は英語で話しかけてくる。

 

サトシさんのように日本語を(それも関西弁で)操れる人は稀なのだ。

 







インド博物館に入場

さて、インド博物館に着いた。

 

入口の左に受付があり、そこで入場料を払う。

私はデジカメを持っていたので、その分も料金を払った。

 

入口を進むとチケットを確認する人がいる。

 

その先に金属探知機のゲートがあり、入念にボディーチェックが行われている。

結構物々しい。

 

手荷物をX線検査装置に通すと、金属探知機のゲートを通り、両手を上げてボディーチェックを受ける。

カバンの中は全て調べられ、中に入れていた折り畳み式のエコバッグも広げることに。

 

私のセキュリティーポーチが金属探知機に引っかかっていたようで、出してみると、そういえばゲストハウスの鍵を付けてきていたのだった。

鍵にちょっと大きめの金属板が付いているので、それが検知されたのだろう。

 

ちょっと時間がかかったが、セキュリティーチェックを通過した。

 




インド博物館の二階へ

博物館は二階建てになっている。

 

そこそこ広く、どこから回ろうかと思いながら、とりあえず二階へ。

 

 

ちなみに、インドはイギリスに植民地支配されていた名残から、階数の呼び名が、

・日本でいうところの「一階」→「グランドフロア」

・日本でいう「二階」→「ファーストフロア」

・「三階」→「セカンドフロア」

となっている。

 

しばらく後に、ネパールのレストランに行った時も、同じ階数の呼び方をしていた。

 

 

とりあえず、寺院と同じく右回り(時計回り)で回って見ることにしよう。

 

そういえば、タイのお寺に初めて入った時、右回りで回るよう言われたのだが、右回りがどちらか分からず、逆の向きで回ってしまったことがあった。

その時は、周りに参考にできる人がいなかったのだ。

 

 

二階から中庭を見下ろす。

聴衆と、何かの説明か演説をしている人がいる。

 

ヒンズー語なので、無論、何を言っているかはさっぱり分からない。

 




絵画の部屋で若者に声をかけられる

二階を回り、最初に見つけた部屋に入ってみる。

 

ここでは絵画を展示しているようだ。

 

これは中々どうして、見ていて面白い。

 

ここは歴史画が多く、たぶんギーターなどの場面が描かれている。

 

 

一つ一つじっくり見ながら回っていく。

 

 

絵の精細さに見とれていると、3人の若者から声をかけられた。

英語で「where are you from.」と聞かれ、「Japan.」と返す。

 

その後も何か聞かれたが、彼らに警戒心を持ったのと、絵に集中したかったので、「ソーリーソーリー」と言って絵に向き戻った。

 

彼らは特に何も言わず、つきまとってくることもなかった。

たぶん、普通の暇な若者たちだったのだろう。

 




道端で声をかけてきた人への対応の基準

こういう時が判断に困る。

 

入場料を払って入るような場所で、詐欺師がいることは少ないと思うのだが、詐欺師が話しかけてくる可能性も無いとは言い切れない。

かといって、好奇心で話しかけてきた若者を無視するのも、ちょっと気が引ける。

 

こういう時は、自分の中に軸(判断基準)を立てておくのが良いだろう。

 

まず私は、インドの人たちと仲良くなりに来たのではない。

インド(の表面に表れている物)を見に来ただけだ。

 

それゆえ、道端で声をかけてくる人は基本的に全無視。

 

彼らと親しくなってまで、彼らの生活を垣間見たいとは思わない。

そういうことをしようとしても、結局表層の所しか分からない。

 

インド博物館には展示物を見に来たわけで、彼らとの触れ合いは望んでいない。

 

特に今回は、近づいてきたのが3人の男だったので、かなり警戒した。

 

インド博物館内は警備の人がいるので、館内で何かをしてくることはないと思う。

だが、つきまとわれて一緒に外に出ることになり、もし彼らに囲まれでもしたら、太刀打ちできないだろう。

 

近づいてくるのが、力で負けないような女子供だったら、そして周囲の目もあるような開けた場所だったら、話に付き合っても良いかもしれない。

 

ただどんな場合でも、食べ物と飲み物を渡されたときは注意が必要だ。

 

そんな風にして、自分の中で、現地の人に対応するときのルールを再確認した。

 




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