昭和新山から火山科学館へ
昭和新山熊牧場でヒグマたちを見てきた。
牧場の近くから、有珠山へのロープウェイに乗れる。
乗るかどうか迷ったのだが、結局、乗らずに次へ行くことにした。
ロープウェイに乗るとけっこう時間がかかりそうだ。
今日は函館まで行こうと思っており、時間が微妙だった。
高い所から有珠山を見てみたかったが仕方ない。
バスで来た小学生たちが、続々とロープウェイに乗って行った。
次は、洞爺湖の近くにある火山科学館へ向かう。
小学生たちとシアター見学
洞爺湖ビジターセンター・火山科学館に着いた。
ガイドブックで見たときから、ここに来てみたいと思っていた。
火山科学館というのはあまり見かけないからだ。
私が車から降りると、ちょうど小学生の団体もバスで到着した。
昨日今日と、小学生の社会科見学に何度も鉢合わせた。
これからの未来を担う子どもたちに、よく勉強していってもらいたいものだ。
館内に入るとシアターが始まる時間だったらしく、受付を済ませた後で、映画館のような部屋に通してもらった。
そこに先ほどの小学生の団体もやってきた。
邪魔にならないよう、端っこに小さくなって座る。
シアターでは有珠山噴火の映像が上映される。
噴火の様子を記録した映像は、貴重で興味深かった。
映像も面白かったが、それを見ている小学生の反応にも興味があった。
ここにいる小学生たちは、どんなことを考えながらこの映像を見ているだろう。
私が彼らぐらいの年齢の時は、社会科見学で映像を見るときなど、大人しくしながらも、心は別の場所に飛んでいたと思う。
そんな私も、今ぐらいの歳になってようやく色々なものを楽しめるようになってきた。
科学館とビジターセンター内を見学
シアターを出て科学館内を見回った。
被災したトラックが展示されていた。
火山噴火の影響で曲がったレール。
ビジターセンターには、洞爺湖と有珠山の地形や、付近に生息する動植物についての展示があった。
ぐるぐると見て回り、次へ。
やすらぎの家と流された橋
火山科学館の裏へ行くと、噴火で被災した建物の遺構を見ることができる。
奥に見えるのが団地跡などの廃墟だ。
高台の上から、おそらく北海道大学の大学生たちが、何かの計測作業を行っていた。
ここは、やすらぎの家という施設の遺構だ。
温泉浴場だったそう。
泥流により、半分近くが埋もれてしまっている。
こちらは、泥流で元の場所から150mも流されてしまった木の実橋の遺構。
旧桜ヶ丘団地の遺構
団地が見えてきた。
遠くから一見すれば普通の団地だが、近づいていくと、異様さが目立ってくる。
このアパートも熱泥流でやられたらしい。
住民たちは避難していたので、幸いにも死傷者はいなかったようだ。
虚無感が辺りを包んでいる。
ゆかりの碑へ
団地の奥は登山道になっているらしい。
火口めぐりができるようだ。
これから函館に向かうつもりで時間がなかったのと、暑いので歩く気にならなかったため、ここで引き返すことにした。
先ほど通ったやすらぎの家。
道の先にゆかりの碑があった。
結核患者の療養施設がこの周辺にあったのだが、有珠山噴火により、施設が利用できなくなってしまった。
説明書きによれば、
この地で死と再生の明暗を越えた多くの人たちの思いを刻むため
碑が建立されたそうだ。
空虚だ。
団地の辺りからずっと、言い知れない空虚さを感じていた。
道の駅 とようらから内浦湾を周遊
言い知れぬ空虚感に包まれながら、洞爺湖周辺を後にした。
これから噴火湾(内浦湾)をぐるっと回り、函館に向かう予定だ。
長い運転になる。
洞爺湖から少し行き、道の駅 とようらに着いた。
昼飯に帆立五目いなりを購入。
昼飯を食べ、それから内浦湾沿いをひたすら進んだ。
観光地巡りをする気力が湧かなくなってきている。
旅に慣れてしまい、初めて見る物への驚きが少なくなってきたようだ。
それに加え、災害遺構の雰囲気にやられてしまったらしい。
内浦湾を約半周し、道の駅YOU・遊・もりに到着した。
道の駅YOU・遊・もりから室蘭を見る
道の駅の二階へ。
正面には内浦湾が見える。
さらにその先に見えているのは、、、
内浦湾の対岸にある室蘭だ。
室蘭のトレードマーク、白鳥大橋が見える。
今朝、あそこの室蘭を出発してきたのだった。
さらに北海道駒ヶ岳も見える。
山頂は雲に包まれていた。
道の駅 なないろ・ななえへ
道の駅 YOU・遊・もりを出発し、道の駅 なないろ・ななえに到着。
七飯町はリンゴが特産らしい。
ここの道の駅で、しばらく休憩して行こう。
リンゴのカレーを注文。
甘めで美味い。
ランポックンサイダーも購入。
ランポックンというのは、ラベルに描かれているイメージキャラクターの名前で、サイダーはリンゴ味だった。
これから函館まで行こうと思っていたが、今日はここまでにしよう。
今日の回想
道の駅から少し南へ向かう。
七飯町にある日帰り温泉施設、ゆうひの館に向かった。
これが北海道で最後の風呂になるかもしれない。
いつにもまして、ゆっくり風呂につかりながら、今日一日を回想する。
今朝、室蘭を出発し、洞爺湖の壮瞥公園に行った。
その後は昭和新山と、昭和新山熊牧場へ。
クマ牧場の後は、火山科学館と災害遺構を訪れた。
そして内浦湾を回り、ここ七飯町まで来たのだった。
今いる七飯町は函館のすぐ近くにある。
今日中に函館まで行く予定だったが、今日はこの辺りで一泊しよう。
明日の予定
明日はどうしようか。
早朝に函館から大間へ渡ってしまうか、それとも函館に一泊して観光するか。
ゆうひの館を出てみると、日が沈もうとしていた。
この辺りの道は赤松街道というらしい。
道の両側に松が植わっている。
松の影が伸び、道を覆っていた。
帰りがけのサラリーマンや中学生が歩いている。
のどかな風景を見ていると、やっぱりもう一日滞在し、函館観光をしようという気分になってきた。
ハセガワストアの焼き鳥弁当
夕飯を買いに、近くにあったハセガワストアに寄った。
店内を見てみると、セイコーマートと品ぞろえが似ている気がした。
調べてみると、ハセガワストアとセイコーマートは業務提携しているらしい。
ハセガワストアは焼き鳥弁当が有名だ。
室蘭で焼き鳥丼を食べた時に書いたが、道南で焼き鳥といえば、焼き豚のことを指す。
そうなった経緯はハセガワストアのページに詳しい。
ハセガワストアの店内に入ると、焼き鳥の匂いが充満しており、焼き鳥弁当を買わずにはいられなくなる。
焼き鳥弁当を注文するときは、レジではなく、店員が焼き鳥を焼いているブースで注文する。
ブースに注文用の用紙があるので、それを記入し、ブースの店員に渡せばOKだ。
時間帯によっては、出来上がるまで時間がかかることがあるので、店内を見ながら時間を潰す。
焼き鳥弁当ができると呼ばれるが、ブースではなくレジに行って会計し、受け取る形になっている。
他に買いたいものがある場合は、弁当と一緒に会計を済ませる。
焼き鳥弁当は美味かった。
明日、北海道を出るか函館を観光するか。
明日のことは明日決めることにしよう。