【知床ウトロで霧に気に入られる・クルーズ船・オロンコ岩・フレペの滝遊歩道】北海道一周心の旅路

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網走から斜里町へ

八日目の早朝、網走を出発する。

 

網走から海沿いに東へ、知床半島に向かう。

 

 

 

海には霧がかかっている。

 

 

 

車を走らせて斜里町周辺まで来たが、海だけでなく陸も霧に包まれている。

行く先が見えない。

 

雲と陸の霧がつながり、まるで雲から霧が落ちてきているようだ。

 



オシンコシンの滝に到着

斜里町を抜け、海沿いをさらに行く。

 

オシンコシンの滝の駐車場に着いた。

 

斜里町を出たあたりから、さらに海霧は濃くなっていた。

 

 

駐車場は広めでトイレもある。

 

立て看板によれば、「オシンコシン」とは、アイヌ語で「そこにエゾ松の群生するところ」という意味だそう。

 

 

オシンコシンの滝を見物

 

滝までは、少しだけ階段を上る必要がある。

 

 

 

 

岩盤を流れる2対の滝。

とても見ごたえがある。

 

 

 

 

 

シャッタースピードを遅くしてみる。

 

 

 

 

 

滝を撮影して駐車場に戻る。

 

 

霧は濃いままだ。

 

これからウトロで、知床半島のクルーズ船に乗ろうと思っていたのだが、今更になって心配になってきた。

この霧で観光船は出航するのだろうか。

 

道の駅 うとろ・シリエトクへ

オシンコシンの滝を見終え、北へ向かって車を走らせる。

 

ウトロの市街地に着いた。

 

この辺りでは、ホテルの名前などあちこちに「知床」という言葉が使われている。

それでここウトロに来るまで、私はここの町を知床と言うのだと勘違いしていた。

 

道の駅 うとろ・シリエトクへ。

道の駅の隣には、知床世界遺産センターがある。

まずはこちらから行ってみよう。

 

知床全体のガイドマップや、知床の動植物についての展示がある。

 

一通り見回り、知床の知識を仕入れた。

 

次は道の駅のお土産屋へ。

昆布などの海産物に、ヒグマグッズなどもあった。

 

観光船は出船するのか

買いたいものがたくさんあるが、今は買わないでおく。

 

もうすぐ観光船に乗る時間だ。

観光船に乗り、観光地を見回った後で、ゆっくり買い物をしよう。

 

だが、肝心の観光船が出航するか分からない。

 

道の駅の掲示板に、観光船の出航予定が出ている。

それによると、私が乗りたい便の前の便までは、霧により全て欠航になっていた。

 

ちなみに、今日乗ろうと思っていたのは知床観光船 おーろらの、秘境知床岬航路だ。

3つあるコースのうち一番長いもので、知床岬の先端まで行くコースだ。

 

しばらく待っても出航の可否が分からないので、観光船の案内所まで行ってみることにした。

 

町営の駐車場へ

 

案内所に行くと、どうやら私が乗りたい便は出航するようだ。

 

出航はするのだが、霧のため、途中で引き返す可能性もあるそうだ。

その場合、代金は途中までの分が払い戻しになるよう。

 

上の写真でも見えているが、案内所の奥にオロンコ岩という大岩がある。

 

そのオロンコ岩をくりぬいてトンネルが作られている。

トンネルの先に、町営の駐車場と観光船乗り場がある。

 

駐車場の入り口に料金所があるので、そこで料金を先払いする仕組みだ。

 

 

知床観光船 おーろらに乗船

観光船は、駐車場奥の波止場から乗る。

 

カバンに上着と300mmレンズを入れ、船に向かう。

 

 

列に並んで順番に乗り込む。

 

席は自由だ。

船内にも船外にも席がある。

 

私はクルーズの最中、ずっと船外デッキに出ていた。

 

乗船時はそれほど風がなく、上着が無くても寒さを感じないくらいだった。

クルーズ中は風が出てきて少し寒かった。

 

 

おーろらが出航した。

 

おーろらの船出

 

何歳になっても船旅は良いものだ。

 

 

ウトロの町並み。

 

 

 

駐車場の方にあるオロンコ岩

上に登れるらしい。

クルーズから帰ってきたら登ってみよう。

 

ウトロから北の海岸。

 

 

 

霧の知床半島クルーズ

 

沖に出るにつれ、ますます霧が濃くなってきた。

 

あの白いのは何だろう。

 

持ってきていた300mmレンズで動物などを探すが、見つかりそうにない。

 

 

霧で見えにくいが、景色は素晴らしい。

 

晴れていたら、、、と思わなくもないが、霧の中を行くのも趣があって良い。

 

 

 

滝だ。

何という滝だろう。

 

ウミウの溜まり場

 

 

 

所々に滝があり、崖があり、洞窟があって景色を見るのも飽きない。

 

 

 

岸壁の白い所がウミウの溜まり場になっている。

 

 

 

 

 

カムイワッカの滝へ

 

 

 

ここら辺では何が獲れるのだろう。

海はとても豊かそうだ。

 

 

 

 

 

海面が黄色くなってきた。

 

 

近くにあるカムイワッカの滝は硫黄分を含んでおり、流れ出た水が黄色く見える。

 

奥に見える滝が、たぶんカムイワッカの滝だろう。

 

ちなみに、この「カムイワッカの滝」の上流には、「カムイワッカ湯の滝」という滝もあり、そこでは自然の温泉に入ることができる。

 

 

船内アナウンスが流れ、霧が濃いためウトロに戻ることになったそうだ。

残念だが仕方がない。

 

ウトロに帰航

 

ウトロに帰航

 

ウトロに戻る間、船内の散策などをして過ごした。

コーヒーやお土産などを売っている場所があった。

 

またデッキに出てみると、海鳥がたくさん来ていた。

 

 

 

 

 

 

 

ウトロ港に戻ってきた。

 

 

 

下船し、車に戻った。

 

これからの予定

クルーズ船は途中で引き返す場合、距離に合わせて払い戻しがされるそうだ。

 

案内所まで料金を受け取りに行った。

 

駐車場に戻り、今後の予定を再確認する。

今日は昼過ぎまで観光船に乗っているつもりだったのだが、早めに戻ってきてしまった。

 

とりあえず、これからウトロ周辺の観光地を巡ろう。

ぜひ、観光船から知床岬の先端を見てみたかったので、今日はウトロに一泊し、明日また観光船に乗ることにしようか。

 

ここで足止めをくう形になるが、見どころが多いので、それも良いかもしれない。

 

さて、まずは駐車場の入り口にあるオロンコ岩を登ってみよう。

 

 

この岩は海鳥の住処になっているようだ。

 

オロンコ岩登り

 

オロンコ岩には階段が付いており、頂上まで登ることができる。

 

立て看板によれば、「オロンコ」とは、「そこに座っている岩」を意味するアイヌ語だそうだ。

 

 

 

 

階段が結構きつい。

 

 

標高は低いので、新潟で登ってきた山々に比べれば大したことは無いのだが、辛いものは辛い。

 

 

頂上近くまで来ると、とても眺めが良い。

のだが、やはり霧でふもとが良く見えない。

 

 

オロンコ岩の遊歩道巡り

 

頂上には木道が整備され、一周しながら景色を楽しむことができる。

 

町営駐車場の方向。

右奥が、おーろらに乗った船着き場だ。

 

所々にエゾカンゾウなどが咲いており、風情がある。

 

ウトロの町並み。

真ん中あたりの大岩は、画像だと分かりにくいが、2つに分かれている。

手前の岩は長細く、ゴジラ岩と呼ばれている。

 

北の果ての港町といった風情だ。

霧が良い味を出している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オロンコ岩の上を一周し、階段を下りた。

 

松浦武四郎翁の顕彰碑

 

駐車場に戻る。

 

幕末の探検家、松浦武四郎翁の顕彰碑があった。

翁は北海道・千島・樺太を探検し、膨大な資料を残したそうだ。

 

看板には翁の詠んだ歌が書かれていた。

探検家らしい、野に伏す旅について詠んだ歌だ。

このような境地に至るには、旅が当たり前になるぐらいに旅をしなければならないだろう。

 

松浦武四郎が北方を旅し始めたのは1845年ごろ。

日本はまだ江戸時代だ。

もちろん車など無い時代であるし、道も満足に整備されていなかっただろう。

 

調べてみると、北海道の本格的な開拓がはじまったのは、1868年に江戸時代から明治時代に切り替わって後のこと。

網走監獄で見たように、中央道路が開削されたのがやっと1891年になってからだった。

 

松浦武四郎が探検をしていたころは、北海道を松前藩が統治していたとはいえ、道東・道北のあたりの土地は、手つかずの原野がほとんどであっただろう。

そのようなところを徒歩で回るというのは、想像を絶する過酷さだったに違いない。

 

毎日の食料が手に入るかも分からないし、害虫・害獣にも結構な頻度で出くわしただろう。

そんな想像をしながら看板の歌を眺めると、また違った味わいがある。

 

翁がしていた旅に比べれば、私が今しているような苦労を伴わない旅は、旅とは言えないような気がしてくる。

食料はどこでも手に入るし、車があればどこでも快適な寝床になるのだから。

 

それでも、見たことのないものを見られるのが楽しいというのは、古今で変わらない旅の醍醐味だろう。

 

山登りをしているからこそ思うが、苦労をすればするほど、たどり着いた景色への感動は大きくなる。

その点、昔の旅は今の旅に比べ、苦労も感動も何倍もあったに違いない。

 

今は旅が簡単になり、もしかすると、昔の人が感じていたような感動は味わえなくなっているのかもしれないが、旅が楽な分、たくさん色々な所を回れるようになった。

海外にも数時間で行けるぐらいだ。

 

見たことのない景色を、たくさん見に行きたいものだ。

 

知床自然センターへ

さて、町営駐車場を出発し、国道を北へ。

 

知床自然センターに到着。

 

漠然と、知床では自然や動物を見たいと思っていた。

何があるのかよく分からないまま、とりあえずここのセンターに来てみたのだった。

 

 

センターから遊歩道を通ってフレペの滝を見に行けるらしい。

行ってみよう。

 

センターを出ると正面に山が見える。

 

一番右は羅臼岳だろうか。

 

それにしても快晴。

素晴らしい見晴らしだ。

 

少し前、ウトロにいた時は霧に包まれていたというのに。

 

遊歩道の入口へ。

 

遊歩道を進む。

 

 

ところが、途中で通行止めになっていた。

ヒグマが出没する時期なので、ここのルートは立ち入り禁止になっているようだ。

 

別の入り口から、元々の遊歩道につながる道があるらしい。

そちらへ行ってみよう。

 

フレペの滝遊歩道を行く

 

センター前の国道を少し進む。

 

 

 

 

 

 

遊歩道の入り口に着いた。

 

少し進むと、前方に靄がかかっている気がする、、、

 

また霧だ、、、

遊歩道入り口はあんなに見晴らしが良かったのに。

今日はとことん霧に歓迎される日のようだ。

 

道の両側が笹に囲まれ、ヒグマでも出そうな雰囲気。

 

いや、ヒグマよりも恐ろしい化け物でも出そうな雰囲気だ。

 

霧の遊歩道

ギーギーギーという鳥のさえずりが四方八方から聞こえる。

 

と、急にどこかから、ドヨヨヨヨヨヨというような鳴き声が聞こえてきた。

不気味。

何だろう。

 

 

道の脇に茶色い塊が。

 

最初は倒木か何かだと思ったのだが、カメラでズームしてみると、、、

 

 

野生のエゾシカだ。

 

 

 

他にも何頭かエゾシカを見つけた。

 

先ほどの鳴き声は、エゾシカのものだったに違いない。

たぶん。

 

フレペの滝展望台に到着

 

展望台に到着。

 

 

展望台から辺りを見回すも、霧で何も見えない。

ここからフレペの滝が見えるはずなのだが、、、

 

 

霧が晴れるのを少し待ってみたが、晴れる気配がないので、帰ることにした。

 

 

相変わらず不気味な雰囲気だ。

 

 

エゾシカ&バードウォッチング

 

 

しばらく歩いていると、道のわきにまたエゾシカを発見した。

 

 

尻が白いので、発見しやすい。

 

 

 

 

辺りには鳥の鳴き声が響いている。

少し探してみようか。

 

枯草の上に一羽発見。

 

ノビタキだ。

幌延ビジターセンターでも見た。

 

もう一羽発見。

これもノビタキのようだ。

 

色が薄いのでメスかもしれない。

 

次は、、、

またノビタキだ。

 

この真っ黒なのはたぶんオス。

 

 

またノビタキ。

ノビタキばかりだ。

 

 

遊歩道の入り口まで戻ってきた。

少し大きめの鳥を発見。

 

googleレンズによれば、アオジという鳥らしい。

 

 

綺麗な花が咲いている。

またgoogleレンズで調べると、エゾスカシユリらしい。

 

ビジターセンターに戻った。

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