道の駅 流氷街道網走でホタテラーメン
博物館 網走監獄の見学を終え、山を下って網走の市街地へと戻る。
目指すは、オホーツク海に面した港にある「道の駅 流氷街道網走」だ。
網走の町を車で走ってみると、車の交通量も、スーパーや飲食店の並ぶ町の規模も、一人旅の拠点としては何もかもが丁度よいスケール感に思える。とても過ごしやすい町だ。
道の駅に到着した。

監獄を歩き回ってすっかり腹が減ってしまった。まずはここのフードコートで遅めの昼飯にしよう。


注文したのは「ホタテラーメン」。

思い返せば、北海道に上陸してからちゃんとしたラーメンを食べるのは、これが初めてだったかもしれない。
あっさりとした塩味のスープに、オホーツク海産の大ぶりなホタテの旨味が溶け出している。久しぶりにすする温かいラーメンの味に、大いに満足した。
食後の運動がてら、道の駅の周囲を散歩する。

日差しがあって気温は高いのだが、海から吹き付ける風が強い。
そのため、体感温度は暑くもなく寒くもなく、生ぬるいといった不思議な感覚だった。

旅の日常メンテナンスと知床への期待
時計を見るとまだ観光できる早い時間帯なのだが、今日の活動は潔くここまでにする。
昨日は道北の猿払から、留辺蘂の温根湯温泉まで、信じられないほどの長距離を走り抜けた。
その疲労がまだ少し残っていることもあり、今日は意図的に移動距離を抑えて、体を休める一日にしたかったのだ。
それに、明日はいよいよこの旅のハイライトの一つ、「知床(しれとこ)」へと向かう。
観光クルーズ船に乗って海から断崖絶壁を眺めたり、五湖を歩いて回ったりと、アクティブに動き回る予定だ。明日の大自然を満喫するためにも、今日はしっかりと体力を温存しておかなければならない。
知床半島は、その類まれな生態系から半島の一部が世界自然遺産に登録されている。
これまでは雑誌やテレビの写真でしか見たことがないが、ヒグマが棲む手つかずの圧倒的な大自然のスケールを直に堪能できる場所だという。今回の北海道一周旅行の中で、出発前から一番楽しみにしていた場所だ。
心配して事前に知床のクルーズ船の会社に予約の電話を入れてみたのだが、今の時期なら平日だし「明日は予約なしでも直接来れば乗れますよ」とのことだった。一安心である。
さて、時間がある今のうちに、明日に備えて旅の「日常の用事」を色々と済ませておこう。
まずは、温根湯温泉の道の駅で買っておいた、北海道名物の「鮭めーる」を郵便局の窓口へ持っていき、実家宛てに出した。

少しは親も驚いてくれるだろうか。
続いて、市街地でコインランドリーを探して洗濯をする。
前回コインランドリーのお世話になったのは、最北端の稚内の時だった。
持参した着替えの量と季節を考えると、だいたい2〜3日に一回のペースでコインランドリーに寄って服をローテーションさせている計算になる。
洗濯から乾燥まで、ランドリーを1回フルで使用すると約1,000円かかる。
車での旅なのだから、衣類の入ったバッグが一つや二つ増えたところで大した荷物にはならない。出発前にもっと多めに着替えを積んできていれば、少しは洗濯代の節約になったかもしれないと反省した。
洗濯が終わるのを待つ間に、ガソリンスタンドへ行って給油も済ませる。
ガソリンの補給に関しても、旅を続けるうちに毎日のルーティーンが決まってきた。
基本は「一日一回、メーターが半分も減らない頃合いを見て、早めにスタンドへ寄り満タン給油する」というマイルールだ。
こまめに入れているので、だいたい毎回2,000円前後の給油量になる。
北海道を車やバイクで旅行する際は、「ガソリンスタンドの間隔が広く、営業時間も短いからガス欠に注意しろ」とよく言われる。
しかし、この「早め早めの1日1回給油ルール」を守って適当な町で給油している限り、これまでの道のりでガソリンが底をつきそうになってヒヤヒヤしたことは一度もない。
どの町にも最低一つはスタンドがあるし、早めに動いていれば十分に対処可能だ。
七日目の回想と安全運転への誓い
今日の移動ルートを振り返ってみる。
昨日に比べると、驚くほど移動距離が少ない、のんびりとした行程だった。
朝、温根湯を出発し、タマネギ畑を抜けて北見のハッカ記念館へ。

女満別に入って、絵本のようなメルヘンの丘の景色を楽しんだ。

そして、午後からは博物館 網走監獄をじっくりと見て回った。

今日は各所で、お土産もたくさん購入した。

北見ハッカ記念館で買った「ハッカ羊羹」と「ハッカ脳(結晶)」。
羊羹は、明日のドライブの休憩中にでもおやつとして食べよう。
こちらがハッカ脳の結晶だ。

さっそく車内の生活臭を消すため、布の小袋に包んでルームミラーの裏に吊るしておいた。スッとした良い香りが車内に広がっている。
こちらは網走刑務所のお土産。

物騒な「出所祝い」の文字が入った粗品風のタオルや、受刑者手作りの木彫りのニポポ人形。
隣にあった「鹿笛(吹くと鹿の鳴き声が出る笛)」も、山中での熊よけになるかと思い、つい衝動買いしてしまった。
網走には、オホーツク流氷館や能取岬(のとろみさき)など、他にも有名な観光地がいくつもある。
もっと色々と見て回りたかった気もするが、長旅の途中にこんな「骨休めの日」があっても良いだろう。流氷が接岸する真冬の季節に、改めて訪れてみたいものだ。
スマホで明日の天気をチェックする。
今日の網走の最高気温は29℃で汗ばむほどだったが、明日の知床は一転して最高気温が19℃ぐらいまでしか上がらないらしい。
海上のクルーズ船に乗ればさらに風を受けて冷えるはずだ。寝る前に、すぐ取り出せるよう厚手の上着をカバンの一番上に準備しておこう。
夜、車内でくつろぎながらテレビをつけていた。
ニュース番組を見ていると、ちょうど今日で、あの「八雲町の都市間高速バス正面衝突事故」から丸一年になるのだそうだ。
北海道の高速道路で、乗客を乗せた高速バスと、豚を乗せたトラック(家畜運搬車)が正面衝突し、双方の運転手や乗客ら多数の死傷者を出した非常に痛ましい事故だ。
ニュースの映像を見ながら、荷台に積まれていて亡くなった何頭もの家畜たちのことにも思いを馳せた。
私の北海道一周旅行も、おそらく全行程のちょうど半分、折り返し地点まで来たはずだ。
果てしない直線道路や、野生動物の飛び出し。北海道の運転は特有の危険が伴う。
今日までの無事に感謝しつつ、この先も絶対に事故を起こさず、無事に家まで帰り着いて旅を完了したいと強く心に誓う。
明日は知床だ。今日は早めに目を閉じて、明日に備えてしっかり眠ろう。