同志に会う
トリブバン国際空港でバンコク行きの便に乗ろうとしていた。
私がゲートに向かおうとすると、ちょうど隣にいた人も同時に動き出す。
前へ行くタイミングも同じ、躊躇して互いに譲り合うタイミングも同じだった。
自然とお互いに笑いを交わす。
譲るタイミングが、私の方が少しだけ早かったので、彼の方が先へ行くことに。

バスに乗って飛行機に向かうのだが、列に並ぶ間、彼が話しかけてきた。
何とも嬉しいことに、彼と私は英語のレベルが同じくらいだった。
旅の間、同じレベルの人に合わなかったので、親近感を覚える。
バスに乗ってからも、ポツポツと話をした。
彼はネパリで、これからバンコク経由で中国に行くらしい。
私はネパールが初めてで、インドから国境を越えてネパールに来たことなどを話した。
バンコク行きの飛行機に搭乗
エアアジアの飛行機まで来た。

列に並ぶとき、先程の彼から譲られたので、今度はありがたく先に行かせてもらう。
飛行機の座席に付き、これでようやく一安心。

後は待っていれば、ドンムアン空港に到着する。
飛行機の離陸を待つが、動いたと思ったら止まったりして、中々離陸しない。

遠くにカトマンズ市街が見える。

いつかまた来たいものだ。
発進を待つ間に、いつの間にかウトウトしていた。
気付いたらカトマンズ市街の上空を飛んでいる。

飛行機から見たヒマラヤ山脈
飛行機はどんどん高度を上げていく。

遠くに見えるあれは、、、


もしかしてヒマラヤ山脈じゃないか。

マウンテンフライトの時より遠く、鮮明ではないが、ヒマラヤの山々を見渡せる。


私が座っているのは、コックピットに向かって左端の席だった。

ここに座れる確率は1/6。
ヒンドゥーの神々やブッダのお導きだろうか。
ありがたく思いつつ、何度も写真を撮った。



バンコク行きの機内で
飛行機はヒマラヤを通り過ぎていく。

このフライトは約3時間だ。
ドンムアン空港に着いたら、空港で7時間待ち、その後飛行機に6時間乗れば成田に着く。
ひたすら時が過ぎるのを待たなければいけない。
段々と日が暮れてきた。


この待ち時間は、やはり嬉しい物ではない。
何もしないで時を過ごすのは退屈で大変だ。
だが、待ち時間が長かろうと短かろうと、時間は刻々と進んでいく。

コルカタのハウラー駅で、椅子に座ったまま17時間待ち続けたことを思い出す。
待っているときは、ものすごく長く感じたはずなのだが、終わってみればあっという間だった気がする。
人生も同じような感じだろうか。
今は30代半ば。
気が付けば40代になり、50代、60代と歳を取っていき、あっという間に人生の終盤に差し掛かるのだろう。
一日一日を大切に生きなければいけない。

北海道一周の時、北海道に向かうフェリーの中でも、時間について考えたことがあった。

時間という物は本当に不思議だ。