12月~4月
各時期でのカヤックフィッシングと、カヤックフィッシングで釣れる魚について書いていきます。
冬の日本海側は大荒れの日が続き、カヤックに乗れるような日はほとんどありません。
たまに波の低い日もありますが、寒くて風が強いです。
雪が積もっているので、カヤックを積んで運転するのも大変です。
この時期はほとんど海には出ません。
もしこの時期に出るのであれば、フルドライスーツが必須です。
防寒対策を十分にした上で出なければいけません。
3月~4月には根魚が狙えると聞いたことがあります(が、私は寒いのが嫌で行ったことはありません)。
この時期は釣り物も少ないので、暖かくなるのを今か今かと待ち続けます。
5月~7月
ようやく、待ちに待ったカヤックフィッシングのシーズンが到来します。
ですが、ゴールデンウィークのときはまだ天候が悪い日が多く、カヤックに乗れなくてやきもきすることが多いです。
せっかく沖に出られたとしても、まだ水温が低いためか、魚がおらず、釣れないこともしばしばです。
根回りで根魚を狙うか、温排水口周辺を狙うのが良いでしょう。
ゴールデンウィークを過ぎたあたりから天候が安定し始め、次第に釣り物も多くなってきます。
木々が青くなり始め、山も海も活気が出てきます。
青物が釣れ出すのもこの頃ですが、小魚を多く食べていないためか、水温が低いからか、まだパワーがありません。
6月中旬の梅雨どきから、波の低い日が多くなります。
梅雨が明け、高気圧が日本列島に張り出せば、晴れの日が続くようになります。
6月は雨や湿度の高い日が多く、気温も高くなるので外出が嫌になります。
ですが、魚のコンディションは一年を通して一番良い時期です。
この時期は、釣行のたびにカヤックの辺り一面がナブラだらけになります。
イナダやサバが小魚を追い回して水面が黒くざわつき、サゴシはそこら中で飛び回っています。
この頃は青物のパワーも絶好調で、私はショアジギングロッドを折られたことがあります。
一年を通して一番面白い時期ですが、暑い日が続くため、熱中症には要注意です。
水分補給をこまめに行わなければいけません。
8月~9月
夏も真っ盛りになると、カヤックで沖に出るのは辛くなります。
海には海水浴客もおり、カヤックを出すのも危ないです。
8月から9月上旬ぐらいまでは、カヤックに乗るのを休むことにしています。
9月も下旬になると、日差しも和らぎ、次第に秋の気配が感じられるようになります。
この頃は魚の動きも活発になり、小物が群れを作って泳ぎ回ります。
9月中は釣れる魚も小さく、イナダもマダイも30cmに満たないぐらいのものが釣れます。
数釣りには良い時期ですが、大きい物は中々釣れません。
10月~11月
10月になると、残暑の残る中に、秋の気配が濃くなってきます。
台風が日本列島を通過することが多くなり、春に比べると明らかにカヤックを出せる日が少なくなります。
風が吹くと、冬の虎落笛のような甲高い音がどこからともなく聞こえ、空には渡り鳥が飛び始めます。
紅葉し、落葉した茶色の山々を背景に釣りをしていると、そこはかとない寂しさを覚えます。
そんな物悲しい雰囲気の中での釣りですが、釣り物は春よりも多くなります。
イナダを始め、マダイ、根魚、アオリイカなど、食べて美味しいターゲットがたくさん釣れます。
この時期にカツオが釣れたこともありました。
10月下旬~11月下旬ぐらいが一番良い時期で、型の良い魚が釣れます。
そういえば、秋にカヤックフィッシングでサゴシを釣ったことがありませんでした。
陸では12月頃にサゴシが釣れることがあるので、シーズンの最後の方では釣れるのかもしれません。
ワカシ・イナダ・ワラサ
以降は、私がカヤックで釣った魚について書いていきます。
ワカシ・イナダ・ワラサはブリの若魚のことで、青物の代表格です。
小魚をよく追い回し、ナブラを立てることもしばしばです。
ナブラが起きているときは表層でよく釣れますし、中層から底層にも幅広く回遊しているイメージです。
ジグを底まで落とし、巻き上げてすぐに掛かることが多いです。
底付近までジグを追い、底で反転したジグに飛び掛かってくるような食い方が多いのでしょう。
カヤックでは、ワカシからワラササイズまで釣れたことがあります。
ワカシサイズは秋によく釣れます。
ワラササイズになると、一匹釣っただけで腕が痛くなります。
以前、キジハタを釣っていた時に一匹のイナダがカヤックに付いてきたことがあります。
何をしてもカヤックから離れず、ひたすらドーン・ドーンとカヤックに体当たりを続けていました。
ルアーを見せても何をやっても釣れず、しまいには情が湧き、しばらく一緒に海原を進みました。
サゴシ
サゴシはサワラの若魚のことで、魚食性で、小魚をよく追う魚です。
歯が鋭いため、取り込みやフックを外す際には気を使います。
釣れ始めの春先にはパワーがありません。
6月に入って小魚をたくさん食べると、ショアジギング用の頑丈な竿をへし折るほどの引きを見せます。
サゴシのナブラは非常に騒々しいです。
6月中旬~7月中旬ぐらいの盛期だと、水深20mぐらいの場所で、カヤックの周囲一面をサゴシが飛び跳ねます。
時には、カヤックを飛び越す高さまでジャンプすることもあります。
陸からよく目を凝らすと、沖で跳ねているサゴシが見えるぐらいです。
独特の青臭さがあるため嫌われやすいですが、上質の白身を活かしたてんぷらは、本当に美味しいです。
盛期のころの刺身も、脂がのって美味です。
サバ
私が住んでいる付近で良く釣れるのは、イナダとサゴシ、そしてサバです。
身が傷みやすいため、刺身は釣りたてでないと食べられません。
サバを刺身で食べられるのは、釣り人の特権です。
カヤックからよく釣れるのですが、魚探でそれらしい反応を探しながら、底層までジグを落としたときに掛かることが多いです。
底付近では釣れやすいのですが、サバのナブラは非常に釣りにくいです。
イナダと似たような、海面が黒っぽくザワザワするようなナブラですが、規模が小さく、移動が速いです。
ナブラの近くにルアーを投げるとナブラがすぐに沈んでしまいますし、ナブラの付近にルアーを通しても、掛かってこないことが多いです。
カツオ
ジギングで釣れたカツオです。
陸からは釣れないような魚が釣れてしまうのも、カヤックフィッシングの楽しいところです。
エソ
エソはルアー釣りでは嫌われやすい魚です。
身に小骨が多く、食べにくいのと、歯がざらざらしていて、釣るとラインが傷つきやすいからです。
私は始めてカヤックフィッシングで釣った魚のため、何となく愛着があります。
とはいえ、釣れたらリリースしますし、以前エソしか釣れなかったことがあり、そのときはさすがに閉口しました。
引きはそれほど強くありませんが、50cmを越してくると、釣りあげるまで強い引きを見せたりします。
マゴチ
マゴチは、私がカヤックフィッシングで2番目に釣った魚です。
食べても美味しく、釣れるとうれしい魚です。
ジグを底まで落とし、巻きあげたときに掛かることが多いです。
底から離れないというイメージが強い魚ですが、一度だけ、マゴチが水面までジグを追ってきたのを見たことがあります。
意外と表層にも来るのかもしれません。
マゴチは何匹か釣りましたが、同じフラットフィッシュのヒラメはカヤックで釣ったことがありません。
運の問題なのか、釣り方の問題なのか・・・
ホウボウ
胸鰭の美しい底生魚です。
頭骨が硬く、兜のように頭一面を守っています。
釣りあげると、その名の通り「ボウ・ボウ」と鳴きます。
その様子を見ていると、締めるのが可哀そうになってきてしまいます。
カヤックからはそこそこ掛かりますが、陸からは釣れたことがないので、ある程度水深のある場所がテリトリーなのかもしれません。
白身でクセがなく、どんな料理にも合います。
根魚類
主に岩礁帯に住む魚たちです。
アイナメ
カサゴ
キジハタ
アイナメとキジハタは大きめのタイラバに食いついてきました。
根魚類は、大きなものでもお構いなしに食いついてきます。
専門で狙うならば、ジグよりもアピールの大きいタイラバで狙うと良いのかもしれません。
キジハタの刺身は、身がモチモチして美味でした。
頭にはホウボウと同じく頭骨があります。
マダイ
言わずと知れた魚の王様で、釣れると一番うれしい魚です。
小魚を追い回していることも多く、小さいジグで釣ることができます。
9月~11月くらいにかけて釣れるのですが、釣れない日もあったりして、釣れたらラッキーぐらいの気持ちで釣っています。
潮周りなどを調べれば、狙って釣ることもできるのかもしれません。
体高が高いためか、青物に劣らないほど強い引きを見せます。
特に、掛かった瞬間はかなりの引きを見せます。
アオリイカ
イカの王様アオリイカも、カヤックでよく狙われるターゲットです。
食べると身に甘みがあり、そこら辺のイカとは明らかに違う美味さです。
カヤックならば、手つかずの沖のテトラや岩場を狙えます。
カヤックフィッシングはアオリイカ釣りに相性が良いと思っていたのですが、まだ一杯しか釣れたことがありません。
番外編:トラウト
カヤックではなくカヌーですが、裏磐梯フォレストスプリングスという管理釣り場のレイクで、カヌーに乗ってトラウトを釣ってきました。
野生化したトラウトはとても引きが強く、フライフィッシングの独特な寄せ方もあって最高の体験でした。
ブラウントラウトなども釣れます。
湖のカヤックフィッシングでも大イワナが釣れたりするらしいので、今度狙ってみたいと思います