【新潟から日本海沿いに北へ・秋の笹川流れとさだまさしさんの防人の詩】秋の東北へ:その1

2025年2月6日*秋の東北へ*,全ページ,国内の旅,東北

10月の上旬、新潟から青森へと日本海側を北上し、奥羽山脈のあたりを通りながら帰ってきた時の記録です。

 

このページでは、1日目に新潟を出発し、新潟県北の笹川流れを通ったときのことについて書いています。

 

秋の東北へ

 

7月にバンコクへ行ってから、2か月と少し経った。

仕事を辞めたので何もすることがなく、かといって、8月はあまりの暑さに外へ出る気にならなかった。

 

9月の後半になり、やっと暑さも和らぎ始めた。

そろそろまたどこかへ出かけたいものだ。

 

そう思っていた矢先に風邪をひいてしまった。

39℃の熱が出て、熱が引くのに一週間かかった。

その後もだるさは続き、今度は咳が止まらない。

 

仕事をしていたころは、熱が出ようと具合が悪かろうと仕事に出ていたものだった。

今は少し具合が悪いだけで何もする気が起きなくなる。

 

もう一週間様子をみたところ、やっと症状が良くなってきた。

 

二週間ずっと寝ていたので、栄養と体力を付けに久しぶりの旅行に出ることにした。

行先を色々と考えたのだが、温泉と食べ物を目的にして、東北の日本海側を巡ってみることにしよう。

 

折よく、数日後から気温が下がるらしく、観光もしやすくなるだろう。

 

旅の予定

 

旅の行先は東北だが、下のようなルートで回ろうと思う。

 

新潟を出発し、日本海沿岸を北上。

そして青森市へ。

 

青森市からは脊梁山脈に沿って南へ。

山形の辺りから西へ向かい、新潟へ戻るという寸法だ。

 

期間は決めていないが、おおよそ一週間で帰って来ようと思う。

 

旅の目的は、先に書いたように食べ物と温泉。

道の駅や観光地を回りながら、食べたいものを食べ、有名どころの温泉を巡るつもりである。

帰りに飯豊の辺りで、秋の果物をたくさん買って帰りたい。

 

それにしても、6月に北海道を一周したのだが、また北へ向かうことになるとは。

 

旅に出ようと思うと、何となく北へ向かいたくなってしまう。

北の方が涼しく過ごしやすいという実利的な面もあるのだが、心情的な理由も強い。

 

寒さや雪の多さのせいだろうか、何となく、東北は暗く物悲しいイメージがある。

その雰囲気が何よりも好きなのだ。

 

笹川流れの桑川へ

 

日曜の昼下がり、新潟を出発して北を目指す。

時間に制限はないので、ゆっくり北を目指し、行けるところまで行って泊まる予定だ。

 

新潟を出発して村上市を過ぎる。

 

村上から北の海岸は、「笹川流れ」と呼ばれる風光明媚な場所だ。

大小さまざまな奇岩が林立し、目を楽しませてくれる。

 

途中、海岸に降りて少し散策する。

 

沖に粟島が見える。

 

気温は夏のようだが、吹いている風は秋のものだ。

 

 

 

そういえば、ここに来るまでにエギングの人をあまり見かけなかった。

今はアオリイカが釣れる時期のはずだが。

今年は釣れていないのだろうか。

 

笹川流れを進み、桑川にある「道の駅 笹川流れ」に着いた。

ここには笹川流れの塩などが売っている。

 

日本海ソフトを購入。

さらに北へ向かおう。

 

蓬莱山という大岩が姿を見せる。

 

 

背後の山々は、まだ色づいていない。

 

今回の旅では、どこかで紅葉も見たいと思っている。

青森の辺りまで行けば、紅葉が見ごろな場所があるのではないか。

 

さらに北へ進もう。

 

さだまさしさんの防人の詩

ところで、今回の旅では運転が長くなるので、CDをいくつか持ってきていた。

 

今かけているのは、さだまさしさんの防人の詩。

この曲との出会いは強烈だった。

 

乃木大将に興味を持って調べていたとき、二百三高地を主題にした映画があるのを知り、三船敏郎が出演しているのもあって見てみたのだ。

 

余談だが、私は黒澤明監督の椿三十郎という映画が好きで、何度も見返している。

椿三十郎で主演を務めているのが三船敏郎である。

 

話を元に戻すが、映画の二百三高地を見ていた時、不意に流れた曲が防人の詩だった。

曲が流れだした瞬間、これは、と思い、全神経を曲に集中させた。

 

曲の中では物悲しいメロディーとともに、「海は死にますか」「山は死にますか」と問いかけが来る。

全編通して暗く、その暗さがたまらない。

聞いていると、何故かモーツアルトのレクイエム、ラクリモーサが連想される。

同じ死を扱う曲として、共通点があるのかもしれない。

 

防人の詩の歌詞は、万葉集から採られているというのも素晴らしい。

映画の中で聞いてから、すぐにCDを買いに行き、それ以来何度も繰り返し聞いていた。

 

まだ残暑が厳しい中に、ふと秋の気配を感じる。

この曲は今の季節にピッタリだ。

運転中の車の中で、「苦しみ」「悲しみ」「死にますか」という言葉が流れ続けている・・・

 

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Posted by 無郷庵