【運転の基礎】車で北海道一周の旅・番外編3
北海道一周では、総計3500km(北海道一周+本州に入って新潟に帰るまで)を運転してきました。
特に事故もなく、クラクションを鳴らされることも煽られることもなく、安全に帰ってこられたので、運転をする上での考え方やポイントについて書いておこうと思います。
運転と違反について
まず、運転をする上で、無用なトラブルを避けるための考え方について書いておきます。
これからの話の前提として、煽り運転は絶対にやってはいけないことですし、違法です。
ただ、違法行為だからといって、他の車が煽り運転をしてこないというわけではありません。
違法だからダメという大義名分がこちらにあったとしても、他の車から煽り運転をされる可能性はあるということです。
※読んでいる人を怖がらせないよう、一応書いておきますが、普通に運転をしていて煽り運転に遭遇することは、滅多にありません。
ところで、スピード違反も、煽り運転と同じく違法行為です。
それなのに道路に出てみると分かりますが、半分以上の車は制限速度を守っていません。
違法なはずなのに、多くのドライバーがスピード違反をしています。
煽り運転は絶対にやってはダメと言っている人も、スピード違反をしたことはあるかもしれません。
どちらも違法行為という点では同じはずなのに。
つまり何が言いたいかといえば、人間は感情の生き物であり、腹が立ったり周りに流されたりすれば、自分に言い訳をしながら、禁止されていることも平気でやってしまうということです。
最初に書いた通り、煽り運転は違法行為であっても、それをしてくる車(人間)は道路にいる可能性があります。
なのでそれを誘発しないよう、こちらも気を付けながら運転しなければいけないというのが、ここでの要点です。
ではどういうことに気を付ければ良いか。
運転しながら周りの車を観察していると、煽り運転をする車は、前にいる車に腹を立てていることが多いような気がします。
周りの車に迷惑をかけないように運転すれば、高い確率で、煽り運転されるのを防げるのではないかと思います。
では、周りに迷惑をかけない運転方法を書いてみましょう。
流れに付いて行く
運転をするときは、周りの車の流れに付いて行くことを意識しましょう。
周りの様子を見ながら、他の車と同じようなスピードで、同じような車間距離を保ちながら進んでいく。
これさえ守っていれば、そうそうトラブルに巻き込まれることはありません。
前の車との距離がかなり開いてしまったり、必要以上にゆっくり走っていると、後ろの車はストレスが溜まります。
そうすると煽られたり、無理な追い越しを誘発させてしまうことになります。
また、2車線以上の道路であれば、不用意に右の追い越し車線を走り続けないことも大事です。
たまに、追い越し車線をゆっくり走り、長い行列を作っている車を見かけることがあります。
そういう車の後続になってしまうと、あの車さえいなければ先に行けるのに、とか考えてしまい、かなりストレスが溜まります。
追い越し車線をゆっくり走り続けるのは、後続の事故を誘発させる原因になりますし、そもそも追い越し車線を走り続けることは違法です。
基本は走行車線を走りましょう。
では、周りに付いて行きたくても、スピードを出すのが怖かったり、車の問題でスピードが出せない場合などはどうするべきか。
追いつかれたら追い越させる
後ろから速い車が来た場合は、こちらが左の路側に退避して、後ろの車をやり過ごしましょう。
車をできるだけ左に寄せて停まり、ハザードを点けます。
退避するときは、後ろの車が追い越しやすいよう、先が見通せる道路で、反対車線に車が来ていないときにするのがポイントです。
ただ、速い車に追いつかれたときに、相手がやや大きめの車間を取って付いていくる場合は、そのまま後続させても大丈夫です。
車間を詰めてくるような車はすぐに追い越させてやりましょう。
車間を詰めてくるような車をそのままにしておくと、相手はスピードを出したくてイライラしてきますし、こちらも精神衛生上よくありません。
意地を張らずにこちらから譲ってやりましょう。
北海道で運転をしている時、たくさんのキャンピングカーを見かけました。
キャンピングカーは構造上、転倒しやすいため、あまりスピードを出すことができません。
他の車に追いつかれると、キャンピングカーは道を譲っていることが多かったです。
せっかくの旅行、それも景色の良い所を走るならば、できるだけゆっくり外を眺めていたいものです。
後ろの車を先に行かせてしまえば、気兼ねなく走れます。
他の車にブレーキをかけさせない
これも無用なトラブルを避けるために重要です。
例えば細い道から、交通量のまばらな広い道(優先の道路)に入るとき。
広い道の方に車が来ているのに、無理やり入ろうとすると、優先車の走行を妨げることになります。
そのままスムーズに走っていられたはずの相手にブレーキを踏ませることになるので、相手は大なり小なり思うところがあるでしょう。
その上、横から無理やり入ってきた車が自分より遅いスピードで前を走ったりしたら、腹が立って煽り運転をしたくもなるかもしれません。
これから入りたい道の交通量がまばらなら、他の車と十分に距離があるときに、入って行くようにしましょう。
ただ、これも時と場合によります。
広い道路を走っている車が、スピードを落として譲ってくれた場合は、遠慮せずに入った方が良いでしょう。
広い道路に車が途切れないときは、多少無理してでも入った方が良い場合もあります。
譲り合いの精神
最後に、もう一つ大事なことを書いて終わりにします。
相手に迷惑をかけないということにつながりますが、運転するときの考え方で一番大切なことは、譲り合いの精神だと思います。
自分より早い車がきたら道を譲るとか、脇道から本道に入りたそうな車がいたら入れてあげるとか、自分本位にならず、周りに気を使ってやりましょう。
車という無機質な物に遮られているため、相手が思っていることは分かりにくいですし、こちらの意図も伝わりません。
だからこそ、相手の立場に立って考え、できるだけ相手の利になるように考えてあげることが大切です。
こちらが相手のためになることをすれば、感謝してもらえますし、こちらも気分よく走れるものです。
ただ、過剰な譲りすぎには注意しましょう。
私の遭遇した例ですが、私が大きい道を走っていた時、前にもう一台車が走っていました。
車間を空けて追走していたら、急に前の車が停まりました。
車が停止する理由のない場所だったので不意を突かれましたが、私も停まって見ていると、脇の細い道から来た車を自分の前に引き入れ、その車がまた走り出したのです。
私の前の車は、細い横道から他の車が入って来ようとするたび、車を停めて道を譲っていました。
これはもちろん、やってはいけないことです。
後ろを走っている私からすれば、大きい道を走っているのだから、前の車が信号と右左折以外で停まるはずはないと思っているわけです。
それが意味不明なところで急に停まるものだから、危なっかしくてしょうがないですし、細い道から来て譲られた車も、なぜ譲られたのか訳が分からないと思います。
こんなことをしてしまうと、広い方の道の交通が滞ってしまいます。
譲っている方は善意でやっているのだと思いますが、後ろの車が迷惑していることに気づいていません。
これは極端な例としても、変に譲りすぎないようにしましょう。
基本は優先順位を遵守しつつ、譲るべきところでは譲る。
譲り方やその加減は、道路に出て、周りの車の動きを観察していれば分かるようになってきます。