このページでは、カヤックフィッシングを行う前のポイントの探し方について書いていきます。
ポイント探しには、魚がいそうかどうかも大事ですが、カヤックを問題なく海に出せるかどうかも重要です。
カヤックを海に出せるかどうか
カヤックフィッシングのポイントを探す際、まずはカヤックを海に出しやすい場所を探しましょう。
車を停める場所から海までは、大なり小なり、必ず高低差があります。
カヤックは20kg以上もあるので、少しの段差でも、カヤックを担いで登り降りするのは大変です。
私は一度、車から海岸までの間に、かなりの高低差がある場所でカヤックフィッシングをしたことがあります。
カヤックを担ぎながら、何段もの階段を降りるのは、かなり辛いです。
帰りの登りは、カヤックを漕いだ疲れもあり、なおさら大変でした。
段差は、カヤックカートなどがあってもどうにもならず、純粋な体力勝負になります。
カヤックを持ち運ぶときのコツについて、別のページに書いています。
カヤックフィッシングのポイントを探すときは、できるだけ、車から岸辺までの距離が近く、段差がない場所を探しましょう。
漁船が多い場所を避ける
カヤックの運搬が楽にできそうな場所であっても、漁船や観光船など、船の往来が多い場所は避けましょう。
私がこの文章を書いている最中、ちょうど、カヤックと漁船が衝突したというネットニュースを見ました。
万が一カヤックと漁船がぶつかったら、カヤックはひとたまりもありません。
また、相手は漁業で生計を立てているわけなので、事故で船にトラブルがあれば、死活問題になります。
漁業関係者とカヤック乗りの間でトラブルが起き、漁港近辺の海域で、カヤックが禁止になったという話も聞いたことがあります。
漁業は生計を立てるための仕事であって、趣味で行うカヤックがそれを邪魔してしまうというのは、絶対にあってはならないことだと思います。
船が往来しない場所というのは、中々ありませんが、できるだけ船が少ない場所を探しましょう。
何度かポイントを下見しておき、漁船が操業する時間を把握しておくのも良いでしょう。
私がよく行くポイントでは、朝の5:00ぐらいに漁船が出て漁網を回収し、6:00には陸に戻ってくるようです。
その時間を避け、6:00ぐらいまでは悠々と道具を準備し、漁船がいなくなってから沖に出るようにしています。
カヤックで沖に出る前に、現地の漁業関係者とコミュニケーションをとっておくのも良いと思います。
私が普段乗っている場所の近くには、漁業従事者の作業場があります。
そこで仕事をしていた人に、この近辺でカヤックに乗っても良いかと聞いてみたことがあります。
そのときは快くOKをもらえました。
カヤック乗りの人を見かけたら、ポイントについて色々と聞いてみても良いでしょう。
近辺の漁船の情報や、釣りの情報なども交換できるかもしれません。
また、カヤック側でできる対策として、カヤックには必ずフラッグを取り付けておきましょう。
船体の低いカヤックは、他船からは見えにくくなります。
フラッグを取り付けておけば、周りから視認してもらえる可能性が、かなり高くなります。
魚がいる場所の目安
さて、カヤックを出す場所の候補を見つけたら、次は、その場所で魚が釣れそうかどうかを考えます。
カヤックフィッシングは、沖で釣るという特性上、情報収集がしにくいことと、目に見える地形変化が少ないという難しさがあります。
以下では、陸からカヤックフィッシングのポイントを探す上で、沖に魚がいるかどうかを見極めるための観点を紹介します。
カヤックに乗っていて分かったのですが、陸から魚が釣れる場所は、沖でもよく魚が釣れます。
特に、陸からナブラが狙えるような場所は、沖ではその何倍もの規模のナブラが起きていることがあります。
陸からメタルジグで青物を釣る方法のところに、ポイントの探し方を書いたページがあるので、そちらも参考にしてみてください。
また、これもカヤックフィッシングを始めて分かったことですが、沖でナブラが起こり、たくさん魚が跳ねていると、それを陸から見ることができます。
私が行く場所では、5月後半から7月前半ぐらいまでが、ナブラがよく出るシーズンとなっています。
特にサゴシは、結構な高さまでジャンプします。
陸から目を凝らすと、かなり遠くの沖でも、サゴシのジャンプが見えることがあります。
ナブラが出ると、海面が黒くなることもあります。
双眼鏡を持って行って、沖の様子を観察してみても良いでしょう。
魚そのものだけではなく、鳥がいるかどうかも、魚のいる目安になります。
海鳥があちこち飛び回っているときは、魚の群れを探している状態のようです。
そのうち一羽でも魚の群れを見つけると、どこからともなく鳥たちが集まってきます。
沖で鳥が集まっているような場所があれば、その場所は、魚が釣れる可能性があると思います。
また、前項で、漁船が多いところでは、カヤックを出してはいけないということを書いてきました。
ですが、やはり漁船や漁網が出ているところは、魚がいる可能性が高く、有望なポイントです。
そういう場所を狙うなら、漁船がいないときを見計らい、漁業関係者の邪魔にならないようにしながら釣りをしましょう。
魚網にも近寄らないようにします。
それと、陸でのポイント探しと同様、近くに河川があるポイントは有望です。
近くと言っても、近すぎるとカヤックが流されてしまうので、ある程度の距離を取って沖に出ましょう。
流れ込みは、大河川でなくても、そこそこの大きさがあれば良いポイントになります。
後は、潮が動く場所も好ポイントです。
潮が動くというのは難しい表現ですが、海水が滞留しない場所ということです。
潮が動いている場所は、海面に何らかのサインが出ることが多いです。
例えば、
・沖に潮目が多くできる
・潮目の位置が頻繁に変わる
・潮目が現れたり消えたりしている
というような場所は、有望なポイントです。
下の画像は、北海道の紋別に行った時の写真ですが、沖に向かって何本も潮目が出ていました。
きっとここも、良い漁場なのでしょう。
逆に、潮が動かない場所というのは、海面が平坦でのっぺりしているような印象を受けます。
受ける感じは、波や風の有無でも変わるので、説明が難しいところです。