【粟ヶ岳・中央登山道】登山記録②・2024/5/30
前回からの続きです。
粟が岳ヒュッテから8合目まで
やっとのことで粟ヶ岳ヒュッテに到着し、外のベンチでしばらく休んだ。
ヒュッテ内を見学する。
粟ヶ岳の賛歌や絵画、地図などがかかっていた。
今は避難小屋と書かれた地点。
このヒュッテにしても、ここまで資材を運んで建設してくれた人たちがいるのだろうと思うと、感謝だけでなくその苦労も大いに偲ばれる。
大した荷物もないのに、ここまで来るのにヒイヒイ言っている自分の情けなさよ。
十分休みが取れた。
粟ヶ岳ヒュッテを後にする。
現時点で9時前。
まずは正面の北峰を目指す。
まだまだ時間がかかりそうだ。
十分に高度が上がり、景色が壮大になってきた。
水の流れる音が聞こえる。
奥に滝が見える。
ようやく8合目、、、
8合目から山頂まで(最後まできつい登り)
8合目を出発する。
分岐に出る。
左側の道は、権ノ神岳への縦走コースだ。
かなり急な下りになっている。
山頂を目指し、右に進路を取る。
北峰を越え、ようやく山頂まで手の届きそうな距離まで来た。
山頂は手前のピークではなく、その奥にある。
北峰に登り出たところで、川内山塊の方面を見渡せるようになった。
冒頭に書いたが、川内山塊は険谷として知られている。
連なる山々と、その谷間の深さよ。
9合目に到着。
一歩一歩がとてもきつい。
少しづつ足を前に踏み出し、何とか進んでいく。
あれが山頂だ、、、
ハエなどの虫がとても多い。
白く小さな虫もたくさん舞っている。
まだ雪が残っている。
あともうひと頑張り、、、
ここを登れば、、、
山頂に到着、、、!!
足がガタガタしている。
とてつもない達成感。
粟ヶ岳の山頂にたたずむ
山頂に到着したのが10時過ぎ。
麓からここまで、5時間と少しかかったことになる。
かなり時間がかかってしまったが、1年間の不摂生を続けた体ゆえ、登りきれただけでも良しとしよう。
山頂からの景色を堪能する前に、まずは昼めしとコーヒーが欲しい。
フェムトストーブで湯を沸かす。
山頂もハエと白い羽虫だらけだ。
ニュースになっていた、札幌の雪虫を思い出した。
大雨の後に気温が上がったためか、虫が大量発生している。
インスタントコーヒーと尾西のアルファ米を食べ終え、山頂を散策する。
登ってきた方向。
登山口方面。
手前の小さい水たまりが水源地だ。
あそこから登ってきたのだと思うと、感慨深い。
奥には弥彦山と角田山も見える。
山座同定盤を見ながら、周囲の山々を見渡す。
いまいち自信がないのだが、守門岳や浅草岳の方面。
左側にうっすらと見えるのが矢筈岳だろうか。
川内山塊の最奥部、限られた季節にしかたどり着けない山である。
手前にあるとがった山が、おそらく堂ノ窪山。
川内の山並み。
特徴的なスラブ帯。
また登山口方向を見下ろす。
水源地を拡大。
あんな所から登ってきたのだ。
山登りの良さの一つは、自信や自己肯定感が付くことにあると思う。
山頂から、ここまでに通ってきた道を見ると、こんなに高く、遠いところまで歩いてきたのだと実感する。
行程が辛いほど、まだまだ自分自身の可能性は捨てたものではないと思わせてくれる。
虫の大群が、雪が舞うように見えている。
山頂からの景色を堪能した。
これから辛い下りが待っている。
さあ、下山しよう。
粟ヶ岳から下山
下り始めたのが11時。
急登や崩れている箇所が所々にあるので、下りも時間がかかりそうだ。
ハシゴ場を越える。
このハシゴも、ここまで担いできた人がいるのだと思うと、本当にすごいことだ。
少しの荷物でへばっている私などには、とてもまねできない。
登りと下りでは見える景色が違う。
5合目ぐらいまでは足場の悪い場所が多く、気が抜けない。
たぶんニホントカゲ。
日が昇ってから、トカゲ類をよく見るようになった。
水源地まではまだ遠い、、、
やっとベンチまで来た。
ザックを降ろして大休止を取る。
あともう少し、、、
ようやく水源地が見えた、、、
風倉山を下りた時も、水源地が見えてゴールを実感したものだった。
第二水源地から第一水源地までの、林道が結構長い。
道が固いので、足に負担がかかる。
第一水源地手前の橋に、サルが二匹いた。
近づくと草むらに身を隠し、こちらの様子をうかがっていた。
駐車場に到着。
いやあ大変だった。
ペットボトルを5本持って行ったのだが、全て消費してしまった。
水分を取りすぎなのかもしれない。
加茂七谷温泉 美人の湯へ
山を登った後は、疲れ切っているのですぐに帰りたくなる。
だが、今回は汗と泥にまみれているので、どうしてもひと風呂浴びてから帰りたい。
水源地に来る前にあった、美人の湯に行くことに。
館内は広く静謐で、売店もあり食事もとれるようだ。
装飾も凝っている。
湯は茶褐色ですべすべとしていた。
露天風呂から、先ほどまで登っていた粟ヶ岳が見える。
粟ヶ岳を見ながら感慨にふけり、風呂から上がっては一涼みし、また入ることを繰り返す。
居心地の良い館内でしばらく休憩したのち、帰途に就いた。