【北方文化博物館の散策】新潟観光・2024/5/10

2024年5月22日

北方文化博物館

最近、歳を取ったせいなのか、歴史や名所旧跡・墨蹟などに興味を持つようになりました。

時間を持て余した平日、新潟の名所旧跡を回ろうと思い、車を走らせました。

 

まずは新潟市江南区にある、豪農の館「北方文化博物館」に行ってきました。

 

北方文化博物館は、名前に「博物館」と付いているとおり、豪農の館を博物館にしたものです。

 

公式サイトには、第二次世界大戦後、

七代当主は「博物館をつくり、財産の総てをこれに寄付する」という決断を下しました

とあります。

 

館内展示にありましたが、大戦後、邸宅はGHQの命令で宿舎になる予定でした。

それがラルフ・ライト中尉という、七代当主と運命的なつながりのあった人をはじめとして、様々な人の尽力があり、博物館として残すことができたそうです。

 

伊藤邸の建築が始まったのが、今から約140年前の1882年。

小さい家を一つ維持するにも、かなりの手間がかかるものです。

これだけの大邸宅が、140年近く経った現在でも我々に往時の姿を見せてくれるのは、名前の出ていない人も合わせ、本当にたくさんの人の尽力があったに違いありません。

 




北方文化博物館の見学

さて、北方文化博物館にやってきました。

新潟市からは、国道49号を道なりに進み、阿賀野川の手前まで来ると、北方文化博物館を示す看板が見えてきます。

位置は分かりにくいのですが、看板が多いため、たどり着くのは容易です。

 

駐車場は広めですが、GWは満車になるかもしれません。

北方文化博物館は藤の花が有名です。

GWは、ちょうど藤の花が咲き誇る時期のため、来客がとても多くなります。

 

敷地に入ると

 

敷地に入ると前庭があり、白い藤が咲いていました。

手前のたった一本の細い木から、これだけの藤の花が垂れ下がっています。

 

前庭を抜けると受付があります。

受付で料金を払い、入場券とパンフレットをもらいます。

 

受付を通り、振り返って写した写真。

奥が通ってきた受付で、右手前にある蔵が、収蔵品を見学できる「集古館」です。

 




集古館

館内展示によれば、集古館が蔵として使われていた当時は、米俵2000~3000俵(住居人が5年分生活できるぐらいのコメ)が収められていたそうです。

今は国内外の美術品が展示されています。

 

 

 

一階は朝鮮半島の焼き物が多く展示されています。

 

 

 

 

 

二階も展示室になっています。

 

なんと東郷平八郎の書がありました。

東郷平八郎の書は、憂国の芸術でしか見たことがなかったのですが、力強く、格式を感じさせます。

 

二階の展示は、仏像の変遷がテーマになっています。

 

 

 




藤棚の見学

集古館から出てきました。

敷地の中央にある、藤棚を見に行きましょう。

 

 

北方文化博物館はこの藤棚を中心に、各展示が取り巻くような形になっています。

 

 

藤は今がちょうど満開のようです。

地面に落ちた花びらも非常に美しい。

 

 

 

 

 

 




三楽亭

小道に入り、茶室の三楽亭へ行きます。

三楽亭は、パンフレットによれば、

世にも希なる正三角形の小亭

だそうです。

 

 

 

 




伊藤邸の主屋棟へ

敷地内の一番大きな建物に入ります。

 

 

伊藤邸の歴史や、古美術の展示があります。

 

 

屋敷は中央の日本庭園をめぐるような作りになっています。

 

 

新潟県の「県の鳥」とされている、朱鷺のはく製がありました。

漢字に朱の字が入る通り、頭部の朱色が特徴的です。

 

 

 

 

この建物にも、良寛の墨跡をはじめとしたさまざまな書があり、うれしい限りです。

 

大広間に来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

積まれている米俵が、当時の一日分のコメだそうです。

 

日本家屋はやはり陰影がたまりません。

 

二階に上がります。

 

 

1000年前に使われていると推定された丸木舟が展示されています。

 

二階には古いものが展示されています。

こうした展示は、現代に生きる私たちと古代の人々との接点であり、古代を偲ぶ糧になります。

 

 

 

 

 

 




古代ハスの池周辺

伊藤家邸宅から出て、古代ハスの池に向かいました。

ハスの時期はまだです。

 

ここには、狩羽村や吉ヶ平から移築された古民家や、茶室があります。

 

 

 

展示品と説明書きを見ていると、生活に使われていた当時の苦労が偲ばれます。

 

 

 

 




第二庭園

集古館のわきから、第二庭園にも入れます。

 

ここは白藤・黄藤や竹林が見ものです。子どもが遊べる遊具などもあります。

 

 

あらかたの展示を見終わり、北方文化博物館を後にしました。


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Posted by 無郷庵