接続コネクターで魚探とバッテリーの接続を簡単に
魚群探知機とバッテリーの接続
魚群探知機は、カヤックフィッシングになくてはならない便利な道具です。
私はカヤックフィッシングの際、魚群探知機のガーミンストライカー4を、12Vバッテリーにつないで使っています。
これまでは魚探のケーブルの先端に、ワニ口クリップをハンダで取り付け、バッテリーにつないでいました。
実際のカヤックフィッシングでは、下の画像のように、バッテリーにビニールを巻いて防水して使います。
こうすると、バッテリーに接続したクリップが取り外せません。
バッテリーを魚探以外の用途に使うとき、ビニールを取り去らなければいけないので不便でした。
バッテリーを別の用途にも使いたい
最近集魚ライトを購入したのですが、これも12Vバッテリーにつなげて使いたいと思っていました。
そこで、バッテリーと魚探などを、もっと簡単につけ外しできる方法はないかと考えました。
接続コネクターを利用
簡単に付け外しができるような部品を探した結果、このようなものを見つけました。
画像の左にある接続コネクターです。
これは下の画像のように、コネクター同士を簡単につけ外しできます。
ケーブルに取り付けるのも簡単です。
まず、ケーブルを剥かずに奥まで差し込みます。
ペンチで、緑色の部分をかしめれば通電します。
ちなみに、この接続コネクターはカー用品店で買いました。
最初はホームセンターを見て回ったのですが、簡単につけ外しできるようなパーツが見当たりませんでした。
この接続コネクターは、カー用品店の電装部品コーナーに置いてありました。
車のバッテリーは12Vのものが使われていることが多く、同じく12Vの、魚探のバッテリーに流用できるようなパーツがたくさんありました。
この接続コネクターの定格電流(流せる最大の電流)は、電圧が12Vのとき、6Aです。
また、0.5・0.75スケアのケーブルが接続できるようです。
スケアというのは、ケーブルの太さの単位です。
接続コネクターを利用した回路
この接続コネクターを、バッテリー・魚探・そして集魚ライトのケーブルの先端に取り付け、簡単につけ外しができるようにします。
回路図は下のようになります。
ヒューズについては後で説明します。
実際の作業
では、実際に接続コネクターを取り付けてみましょう。
集魚ライトのケーブルについているクリップを切断します。
そして接続コネクターを取り付けます。
バッテリーから伸ばしたケーブルにも、接続コネクターを取り付けました。
ペンチで挟むだけなので簡単です。
魚探のケーブルにも接続コネクターを取り付けます。
切断した切れ端には、クリップと黄色いヒューズがつながっています。
バッテリー側の画像です。
左下の白いものはヒューズボックスです。
ハンダで取り付けました。
中には3Aのヒューズが入れてあります。
ヒューズについて
ヒューズは、回路の中で安全装置の役割を果たします。
ヒューズに一定以上の電流が流れると、中の電線が切れ、回路を保護するようになっています。
このヒューズの場合、3A以上の電流が流れると、中の電線が切れるようになっています。
何かの拍子に、回路に大電流が流れてしまうと、つないでいた素子やケーブルがだめになってしまうことがあります。
最悪の場合、火災の原因にもなります。
回路の中にヒューズを入れておくと、万が一大電流が流れてしまっても、ヒューズが切れ、それ以上電流が流れなくなります。
新しく購入した、白いヒューズホルダーとヒューズを、バッテリー側に取り付けました。
ヒューズの電流の選び方
ところで、ヒューズの選び方について説明しておきます。
ヒューズには流せる電流の最大値が決まっていて、最大値はヒューズによって違います。
上の画像のヒューズは3Aが最大値です。
ヒューズの最大値は、つなぐ素子やケーブルの定格電流などから決めます。
まず、電子パーツを使用したときに流れる電流よりも、大きな電流値を選ばなければいけません。
ガーミンのストライカー4は、12Vの電流で2.8Wの電力です。
2.8W/12V=0.23A
上の計算により、魚探をつないだときは0.23Aの電流が回路に流れることになります。
また、集魚ライトの方は12Vで10.5Wと書いてあるので、
10.5W/12V=0.88A
0.88Aの電流が流れます。
よって、ヒューズは0.88Aより大きいものを使えば良いことになります。
ここで求めた電流はあくまで平均値であり、使用状況によって、流れる電流値は上下します。
少し余裕を持たせておくと良いでしょう。
ところで、ヒューズの電流の最大値は、大きければ良いというわけでもありません。
回路の部品が故障しないようにするのが、ヒューズを入れる目的でした。
各部品が耐えられる電流よりも、小さい電流で、回路が途切れるようにしておかなければいけません。
今回の回路で使っているパーツについて、流せる電流の最大値を思い出してみましょう。
接続コネクターは6Aまで使用可能でした。
使っているケーブルは0.5スケアで、一般的に、0.5スケアの電線は5Aまで使えるそうです。
接続コネクターは6A、ケーブルは5Aまで耐えられます。
そこで、ヒューズの最大電流は5Aよりも小さい電流値にしなければいけません。
以上のことから、今回の回路では、ヒューズの電流は0.88Aより大きく、5Aより小さくしなければいけません。
そこで、上下に余裕を持たせて3Aのヒューズを選択しました。
魚探と集魚ライトの接続
ヒューズの説明が長くなりましたが、回路が完成したので、実際にパーツをバッテリーにつないでみましょう。
まずは集魚ライトから。
無事に発光しました。
光の色が緑色ですが、魚は緑の光に集まりやすいそうです。
次は魚探を接続してみます。
問題なく使うことができました。
接続コネクターは防水ではありません。
カヤックフィッシングで魚探を使うときは、接続コネクターの部分にテープを巻くなどして、防水しなければいけないでしょう。
それでも、以前より取り回しが簡単になりそうです。