ラッシングベルトの使い方について
ラッシングベルトについて
ラッシングベルトとは
このページでは、ラッシングベルト(タイダウンベルト・ラチェットベルト)という荷締め機付きのベルトについて、使い方を紹介します。
ラッシングベルトというのは、荷物を強い力で固縛するために使われるベルトです。
商品によって長さや強度が決まっているので、固定したい荷物に合わせて選ぶようにします。
選び方が分からない場合は、できるだけ強度が高く、ベルトん長さが長いものを選んでおけば良いでしょう。
ベルトは後で短くすることができます。
ラッシングベルトは複雑そうに見えますが、一回使い方が分かれば、簡単に扱うことができます。
ラッシングベルトを使う理由
私はカヤックを車載する際、このラッシングベルトで固定しています。
ラッシングベルトは、器械の力で荷物を頑丈に固定することができます。
車に、カヤックなどの重くて大きい物を固定するとき、人力でベルトを使って固定しただけでは、走行中が不安です。
ベルトが緩んで外れてしまうかもしれませんし、もしも荷物が道路に落ちたら、大事故につながりかねません。
そこで、このラッシングベルトを使って頑丈に荷締めします。
カヤックの車載については、こちらのページもご覧ください。
荷締め機の使い方
荷締め機にベルトを通す
まず、分かりやすいよう、荷物無しで荷締め機の使い方を説明します。
荷締め機の中にベルトの端を通していきます。
通したら、ベルトの端を折り返します。
画像では、分かりやすくするためにベルトの端を短くしています。
実際に使うときは、荷締め機から長めにベルトを引き出しておきましょう。
荷締め機の開閉
ここでベルトの端を強く引っ張り、人力で、できるだけベルトを締めておきます。
そして端を強く引っ張ったまま、荷締め機を閉じたり開いたりすると、荷締め機内の回転部にベルトが巻き付き、ベルトが締まっていきます。
何度も閉じたり開いたりを繰り返し、機械の力でベルトを締めていきます。
締め付けがきつくなってきたら、ベルトを引っ張ってテンションを見ながら締めつけてください。
あまり強く締め付けすぎると、固縛したい物が破損してしまいます。
十分に締め付けたら、荷締め機を閉じておきます。
実際に荷物を固定してみる
カヤックの固定
では実際に、荷物を固定してみましょう。
まず、荷物を車に載せましょう。
カヤックを車のキャリアーに乗せました。
カヤックやキャリアーが傷つかないよう、キャリアーにクッションを巻いています。
次に、ベルトに付属のフックを利用して、車と荷物にベルトを巻いていきます。
こちらは荷締め機が無い方のベルトです。
ベルトの端は、向こう側に垂らしています。
上の画像ではベルトがねじれていますが、できるだけねじれが無いようにしましょう。
こちらは反対側です。
左が荷締め機、右が、反対側から垂らしたベルトです。
クッションを入れる
ここから荷物を締めていきますが、荷物が傷つくのを防ぐため、荷締め機が当たる部分にはクッションを当てておくと良いでしょう。
私は、100均で売っているような滑り止めシートを、二回折って挟んでいます。
荷締め機を締める
荷締め機に、反対側から垂らしたベルトを通します。
通したベルトを強く引っ張りながら、レバーを上下し、ベルトを締めていきます。
あまり強く締めすぎると、荷物が破損することもあります。
手でベルトのしまりを確認しながら、器械の開閉がきつくなるぐらいまで締めましょう。
締め付けが終わったら、荷物を揺さぶってみて、荷物がずれないぐらいに締まっていれば大丈夫でしょう。
私がカヤックを車載するときは、ベルトを締めた後でカヤックを揺すってみて、カヤックと一緒に車も動けばOKとしています。
締め終わったら、荷締め機から出ているベルトの端をベルトに挟み込み、ヒラヒラしないようにします。
ラッシングベルトの緩め方
ベルトを緩める
今度は、ベルトの緩め方について説明します。
ベルトを緩めるときは、荷締め機のレバーを引きます。
下の画像の赤矢印の部分がレバーです。
矢印の方向にレバーを引っ張ると、機械の固定が外れます。
この状態なら、ベルトを巻き付けている部分が回転するので、ベルトを機械から引き出すことができます。
ベルトが緩めにくい場合
ベルトを引き出しにくい場合、以下のことを試してみてください。
先ほどのレバーを持ち上げてベルトを引っ張ったまま、下の画像のようにハンドルを開け閉めします。
そうすると、少しづつ機械が緩む方向に回転し、ベルトを引き出すことができます。
荷物を降ろすときは、ベルトを機械から全て引き出す必要はありません。
ベルトをある程度緩めたら、フックの部分を外せば荷ほどきできます。
ラッシングベルトの長さ調整
ベルトの長さ調節
ベルトは長すぎると扱いにくくなります。
一つのラッシングベルトで同じ荷物を運び続けるようであれば、荷物を固縛したときに、丁度良い長さに切ってしまいましょう。
機械で荷締めをしてから、ベルトの余りを切ってしまいます。
切りすぎないように注意しましょう。
ベルトの端の処理
切ったら、端をライターなどで炙っておきましょう。
よく炙っておかないと、ほどけてバラバラになるので要注意です。
荷締め機が錆びてきたら
金属部分が錆びたら
ラッシングベルトを使用していると、荷締め機の金属部分が錆びてくることがあります。
私は海までカヌーを運ぶ用途に使っているので、海水のせいで錆びるのが早いです。
荷締め機が錆びると、ベルト送りがうまくいかなくなったり、ベルトを引き出すことができなくなったりします。
そういった場合は、KURE5-56などの錆落としを吹きかけておきましょう。
錆びた荷締め機の駆動部分にスプレーし、何度か機械を動かしていると、滑らかに駆動部が動くようになります。
あまりにも錆がひどい場合は
あまりに錆がひどかったり、ベルトにほつれがあるようなときは、ラッシングベルトを丸ごと交換したほうが良いでしょう。
最悪の場合、走行中に器械が壊れたり、ベルトが切れたりする可能性もあります。
ラッシングベルトは、重くて大きい物を車載・固定するときに必須の物です。
ぜひ使ってみてください。