【夕張市石炭博物館を訪問】車で北海道一周の旅・その7

2024年7月15日

車で北海道をほぼ一周したときの記録です。

このページでは、夕張市石炭博物館を訪れたときの様子について書いています。

 

夕張市へ向けて出発

北海道にきて二日目の早朝。

今日の計画を再確認する。

 

昨日は時間に追われながらの観光だった。

先に進みたくなる自身の性格と、旅の生活に慣れないためだ。

 

仕事で時間に追われる生活をしていたのが、急に、全てを自由に、自分の意志で決められるようになってしまった。

何事もゆっくりで良いはずなのだが、何かしていなければという焦燥感にかられてしまう。

 

しっかり睡眠をとれたからか、気持ちに余裕が出てくる。

ガソリンとお金さえあれば、どこまでも行けるし、ずっとこの生活を続けられる。

時間をゆっくり使っても大丈夫なのだということが、少しずつ身に染みてくる。

 

道の駅 マオイの丘公園から、夕張に向けて出発した。

 

車の窓を大きく開け、車外の空気を取り入れる。

牧草の香りが車内を満たす。

 

小学生がバスに乗っている。

きっと一つ一つの学校が、広い学区を持っているのだろう。

 

道の駅夕張メロードへ

国道274号をしばらく走り続け、道の駅夕張メロードに到着。

 

ここは24時間空いているトイレがないので、注意が必要である。

張り紙を見ると、駅のトイレを使用するよう書いてあった。

 

まだ施設が開いていない。

どの道の駅も、だいたい9:00から施設が開く。

周辺を散策して時間をつぶすことに。

 

 

 

新夕張駅。

 

 

道の駅が開く時間になった。

 

お土産を購入。

 

夕張メロンソフト。

 

この旅の目的の一つは、夕張メロンを食べることだった。

どこかで食べていきたい。

 

夕張市街へ

さて、夕張市石炭博物館に向かう。

 

石炭博物館は、今いる道の駅から北の方角にある。

 

国道452号を行って県道38号へと折れ、道なりに進むと到着する。

道の途中、夕張市街を通ることになる。

 

今日のメインルートは、今いる道の駅から東に向かう、国道274号だ。

石炭博物館は、今日のメインルートからだいぶ外れることになる。

それでも行きたいと思ったのは、個人的に、私が夕張市にかなり興味を持っていたからだ。

 

小さいころから、美味しいメロンと言えば夕張メロンという観念があり、ずっと夕張でメロンを食べたいと思っていた。

また、そこに住んでいる人からしたら迷惑な話だと思うが、夕張市は財政破綻した市として有名である。

完全なる野次馬根性なのだが、市街の様子や雰囲気を見てみたいと、ずっと思っていた。

 

石炭博物館い向けて車を進める。

途中、メロン食べ放題などの煽情的な文字が目に飛び込んでくる。

 

夕張市街の様子を目に焼き付けながら、車で通り抜けた。

あちこちに目をやりながら物思いにふけり、だが、実際に住んでみないと分からないことも多いだろうとも思う。

 

夕張市石炭博物館内へ

さて、石炭博物館に到着した。

 

北海道にきて面白いと思ったことは、街路樹や装飾樹として、針葉樹が用いられていることだ。

もちろん広葉樹が植わっていることもあるのだが、本州と比べて針葉樹を見る機会が多い。

北海道に来たのだなあと実感させられる。

 

 

館内に入る。

最初は鉄道関係の資料が多い。

夕張市と鉄道とのかかわりが、いろいろな資料で示されている。

 

 

炭鉱街として栄えていたころの、町の様子が分かる絵や写真もあった。

炭鉱労働の過酷さがうかがえる。

小学生のころに国語の教科書で見た、ポディマ・ハッタヤさんを思い出す。

 

炭鉱を扱った推理小説として、三津田信三さんの黒面の狐がある。

ミステリーとしてはもちろん、炭鉱で働くことの過酷さを扱った小説としても面白い。

 

この炭鉱博物館は、炭鉱についてはもちろん、夕張市の歴史や現状について知ることもできる。

 

夕張の歴史

黒ダイヤと呼ばれ、市に多大な利益をもたらした石炭。

時代の移り変わりに伴い、主要エネルギー源が石炭から石油へと変わっていった。

 

石炭が富をもたらさなくなるとともに、市は主要産業を観光に切り替える。

それが時すでに遅く、様々な要因も絡み、財政再建団体となった。

 

資料から推測するに、財政悪化の大筋はそのようなところだろうか。

 

 

 

炭鉱時代に使われていた道具が展示されている。

 

一つ一つが古き良き時代を偲ばせる。

 

 

夕張市が財政破綻した理由についての展示もあった。

財政がうまくいかなくなった理由は、ただ産業政策の切り替えが遅れただけではないようだ。

様々な要因が関わっているのだそう。

 

 

 

地下の展示

さまざまな展示を見終え、いよいよ炭鉱に出勤する。

という体の展示を通る。

 

 

 

点呼を終え、エレベーターで地階へ。

 

 

順路に沿って実際の探鉱作業が分かるようになっている。

 

 

 

 

展示されているのは、実際に使われていたものだろうか。

 

載せている写真はほんの一部であり、ここにはかなり多くの物が展示されている。

 

 

人形の一体一体に表情が作りこまれている。

 

 

炭鉱街がにぎわっていた時の写真が展示されていた。

まるで祭りのように、多くの人が往来にひしめいている。

 

展示はまだまだ続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

時間によっては、職員の方が実際に機械の実演をしてくれるそうだ。

 

ようやく出口だ。

十分に展示を楽しんだ。

 

ずっと気になっていた夕張市。

現地と石炭博物館を訪れてみて、多くのことが分かった。

もちろん、住んでみないと分からないことも多いのだろうけれど。

 

実際に訪れてみないと分からないことが多くある。

そんなことを実感しながら、道の駅夕張メロードに戻った。

 

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Posted by 無郷庵