メタルジグが着水する前に
前のページではメタルジグの投げ方について説明しました。 まずは、メタルジグを投げてから着水するまでの操作について書いていきます。 文章では分かりにくい部分もあるので、下の動画もご覧ください。
ルアーを投げた後は、45度くらいの角度に竿をピタッと止めておきましょう。
極力、出ていくPEラインがガイドにぶつからないようにし、ルアーの飛距離をできるだけ伸ばすためです。
そのままルアーが着水するのを待ちます。
ルアーが着水すると、海面に水しぶきが立ち、リールからの糸の出が止まります。
そして、糸がフワッと弛みます。
着水時の水しぶきは見えないこともあるので、糸の様子で判断するのが良いでしょう。
ルアーが着水する時は、まだ投げた格好のまま、右手でリールフットの辺りを持ち、左手は竿尻にあります。
リールのベールは上がっており、糸が出て行っている状態です。
ルアーが着水したら(着水する前でもOK)、糸を巻いて糸ふけを取ります。
投げた体勢のままでは糸を巻けないので、手を持ち替えましょう。
左手でリールフットの辺りを持ち、右手はリールハンドルに持って行きます。
余談ですが、投げるたびに手を持ち替えるのが面倒な場合、リールを左ハンドルにすると、持ち替えなくてもよくなります。
私は右ハンドルに慣れきってしまっており、手の持ち替えも面倒に感じないので、右ハンドルを使い続けています。
もし不便さを感じたら、左ハンドルにすることを考慮してみましょう。
ルアーがまだ水面近くにある状態で、糸ふけを取るために糸を巻きます。
手を持ち替えたらリールのベールを倒し、糸の出を止めましょう。
竿先が水面スレスレに来るぐらいに竿を倒し、糸ふけが少なくなるまで糸を巻き続けましょう。
糸ふけを取ったら、またリールのベールを起こし、糸を出してルアーを沈めていきます。
糸ふけについて
糸ふけに気をつかうのには、二つの理由があります。 一つは、周りの釣り人に迷惑をかけないためです。 糸ふけを出してしまうと、他の人のルアーフックが自分の糸を引っ掛けてしまい、仕掛けが絡んでしまうかもしれません(これをオマツリと言います)。 特に風が強い時は、糸ふけが多く出てしまうので要注意です。 周りに釣り人が多かったり、風が吹いているならば、ルアーが着水する前から糸ふけを抑える工夫をしましょう。 サミングというのですが、ルアーを投げてすぐ、リールから出る糸に軽く指を当てると、糸ふけを軽減することができます。 糸に抵抗を与えるため、何もしない時より飛距離が落ちそうな気もします。 ですが、指の当て方を加減すれば、目に見えて糸ふけが減り、飛距離もそれほど変わりません。 糸ふけを取るもう一つの理由は、糸ふけがあると、竿の動きがルアーに伝わりにくくなるためです。 このことは次の項で説明します。
メタルジグが着底したら
水面で糸ふけを取ったら、竿を寝かせたままリールのベールを起こし、メタルジグを沈めていきます。
ジグを操作する流れの中では、この、ジグを沈めてから着底し、巻き上げるときの間が一番肝心です。
何故かと言えば、ジグを落としている最中に、魚がジグを追って来ている可能性があるからです。
落とし込んでいる最中はジグがヒラヒラと沈んで行き、周囲へ大きくアピールします。
落ちていくジグを魚が見つけると、底までジグを追っていき、ジグが底に着いて反転するときに食ってきます。
着底してすぐにジグを動かさないと、追ってきた魚に見切られてしまいます。
ここで糸ふけがあると、糸ふけが竿の動きを吸収してしまい、ルアーを充分に動かすことができません。
前述の通り、まずは着水してすぐに糸ふけを取っておきましょう。
そしてジグを沈めている間も、できるだけ糸ふけが出ないようにしましょう。
そのためには、ジグを沈めているときに糸を軽く、右手の親指と人差し指でつまむようにして押さえながら、ジグを沈めていきます。
そうするとさらに糸ふけが出にくくなります。
ジグが着底すると、糸の出がピタッと止まります。
このとき間髪入れず、右手でリールのベールを倒して糸の出を止め、大きく竿をあおりましょう。
あおると同時に、糸を巻き始めます。
このときに魚が掛かることが多いので、神経を集中させておきましょう。
メタルジグの巻き方
メタルジグが着底して竿をあおったら、竿を下げて糸を巻いていきます。
巻くときはアクションを付けず、一定のスピードで巻いていきましょう。
アクションを付けた方が良いこともあるのですが、まずはただ巻きで釣れるようになりましょう。
慣れないうちに色々な方法に手を出すと、かえって釣れなくなってしまいます。
ただ巻きは全ての基本であり、まずはただ巻きで釣れるようになってから、アクションを試してみるのが良いです。
巻くスピードについてですが、私は、青物釣りではできるだけ速くメタルジグを巻いた方が良いと思っていました。
ところが最近、あまり速く巻かなくても釣れることが分かってきました。
腕に負担がかからないぐらいのスピードで、できるだけ速く巻くくらいが良いでしょう。
メタルジグを巻くときは、下の画像のような体勢で巻きます。
リールフットの辺り、竿の重心の辺りを左手で持ち、竿尻を左わきに挟むようにします。
こうすると竿を持つ手が疲れません。
青物釣りでは、メタルジグを何度も投げて巻くことになるので、疲れないようにすることが最優先です。
青物釣りでは、巻いているといきなりガツンとアタリが来ます。
巻いているときはいつでもアタリに対応できるよう、集中を切らさないようにしましょう。
ルアーが足元近くまで来たら、巻くスピードを緩めましょう。
速いスピードで巻き上げてしまうと、ルアーが水中から飛び出して来て、大変危険です。
ルアーを回収したら、また投げて、今までの動作を繰り返します。
何回投げても魚が釣れなければ、メタルジグが着底する前に巻き始め、違う深さ(タナ)を狙ってみても良いと思います。