ノスタルジックな阿寒周辺の観光【アイヌコタン・民芸喫茶ポロンノのユクオハウとポッチェイモ・阿寒湖畔とボッケ】

旅の記録車で北海道一周全ページ


道の駅 摩周温泉を再訪

摩周湖や硫黄山、美幌峠を回って来た。

 

この辺りは絶景が多く、満足した。

 

ガソリンが減っていたので給油しつつ、弟子屈市街にある道の駅 摩周温泉に戻る。

 

ここには今日の早朝にも立ち寄り、隣の水郷公園を散策していた。

 

訪れた時はまだ時間が早く、施設が開いていなかったので、再訪したいと思っていた。

 



これからの予定

道の駅で写真や土産を見て回った。

 

各地で土産を買い集めてきたので、車に積んである土産がカゴ一杯ぐらいの量になってしまった。

 

車に戻って一息つき、これからの予定を考える。

今日は根室の納沙布岬から運転してきたので、疲れていた。

 

ここ弟子屈周辺には温泉もあるし、まだ訪れていない観光地もある。

温泉に入って一泊し、もうしばらく見て回るのも良さそうだ。

 

一方で、今日は金曜日。

 

屈斜路湖の次は阿寒に行き、アイヌコタンでゆっくり買い物をしたいと思っていた。

明日行くと、土曜日なので混んでいるかもしれない。

 

今日は弟子屈に滞在するか、それとも阿寒まで行ってしまうか。

 

考えた末、阿寒まで行くことにした。

 

双岳台と双湖台

 

弟子屈から阿寒までの道、阿寒横断道路に入る。

前半は直線が多いが、後半からカーブばかりになる。

 

この道ではエゾシカを何頭も見た。

まずは弟子屈市街を出てすぐのころ、道の脇にエゾシカが4頭、草を食んでいるのを発見。

 

阿寒の近くまで来たときは、なんと道路の真ん中にエゾシカが群れていた。

車で近づいても逃げて行かず、いなくなるまでの少しの間、車を停めて待つことになった。

 

道東はシカが多いと聞いていたが、確かに多い。

 

道をしばらく行くと、途中に駐車場があったので、体を伸ばそうと思って車を停めた。

 

ここは双岳台というらしい。

名前からすると2つの山が見えるのだろうが、訪れた時は1つしか見えなかった。

これは雄阿寒岳だろう。

 

奥にうっすらと、もう一つの山が見える気がする。

 

双岳台から少し進むと、もう一つ駐車場が見えてきた。

 

坂があるので上に行ってみよう。

 

建物があったのだが、閉鎖されていた。

 

ここは双湖台というらしい。

 

ここも、名前からして2つの湖が見えるのだろうが、一つしか見えない。

あの湖はペンケトーだろう。

ペンケトーの奥にはパンケトーという湖があるはずだが、木々に囲まれて見えなかった。

 

 

阿寒のアイヌコタンへ

それからしばらく運転し、やっと阿寒湖のほとりに到着した。

 

阿寒湖周辺は温泉街になっている。

 

まずはインフォメーションセンターで地図をもらい、情報を仕入れる。

 

次は温泉街の端にある、アイヌコタンへ。

 

コタンとは集落や村のことだ。

建物の外観や雰囲気が素晴らしい。

 

坂道の両側に、土産物屋や飲食店が並ぶ。

道の真ん中が観光客用の駐車場になっている。

 

坂の上には展示館などもある。

 

木彫りに布製品、鹿角の加工品など、アイヌ関係の土産が所狭しと並んでいる。

 

ここアイヌコタンは、北海道一周の中でどうしても訪れたかった場所の一つだった。

アイヌ彫りのアクセサリーなどが欲しかったのだ。

 

 

 

土産物屋に入る前に、坂を上ってコタンの上まで行く。

 

 

アイヌのチセ

 

坂の上では、チセなどを見学できる。

チセとは家のことだ。

 

苫前町郷土資料館で見た解説文によれば、チセは一週間足らずで造ることができるらしい。

 

アイヌチセの藁ぶき屋根は、段々になっているのが特徴だ。

 

北海道の他の所で見たチセも、屋根は段になっていた。

雪下ろしのためではないかとか、藁が短い方が扱いやすいからではないかとか、理由はいくつか推測できる。

 

本州で見たことのある藁ぶき屋根は、どれも段のないストレートだったと思う。

上の画像は、新潟県村上市の若林家住宅だ。

 

白川郷の合掌造りなどを検索しても、やはり屋根はストレートだった。

 

チセの中へ。

こういう家に住むのが、ずっと私の夢だった。

いつか、こういう家を自分で建てて住んでみたいと思っている。

 

ホタテの灯り。

 

これはイナウといい、カムイに捧げるものだ。

 

上の丸木に刺さっているのもイナウだ。

 

将来は囲炉裏のあるチセを建て、イナウを削りながら暮らしたいものだ。

 

 

幸福の窓。

ここから見えたのは、、、

 

民芸喫茶ポロンノへ

 

一通り見終わり、坂を下る。

 

遠くに雄阿寒岳が見える。

 

土産物を見る前に、遅い昼食を取りたかった。

 

民芸喫茶ポロンノへ。

 

民芸喫茶ポロンノは、地球の歩き方 北海道に載っており、来たいと思っていた。

 

ここで食べたかったのがユクオハウセットだ。

「ユク」とはシカのことで、「オハウ」は汁のこと。

つまりシカの汁物だ。

 

椀の中には、ギョウジャニンニク・フキ・コゴミなどの山菜が入っている。

シカはどこだろうと思っていたら、椀の底にシカ肉がゴロゴロと入っていた。

 

シカの味については今後のページで書くが、美味かった。

 

ポッチェイモも注文。

これも地球の歩き方に載っていた。

 

曰く、

雪の下で眠っていたジャガイモを春に自然発酵させて作ったアイヌの知恵が詰まった料理

だそう。

本で見てから、食べてみたいと思っていた。

 

味はクセがなく、固めの餅みたいな食感。

かんでいると、少しずつイモの甘さが出てくる。

 

ポロンノを出て土産物屋を巡り、アイヌ彫りや手ぬぐい、ポストカードなどを購入。

 

土産物屋の一つで、店主の方から色々と話を聞くことができた。

 

ここから南に行ったところにある、道の駅 阿寒丹鳥の里に日帰り温泉があり、車中泊できる場所もあるらしい。

今日の最終目的地はそこになりそうだ。

 

コタンの外を歩いてみると、ここにもアイヌ関係の土産物屋が並んでいた。

 

一通り見て回り、車でアイヌコタンを出た。

 

阿寒湖畔の散策

阿寒湖の温泉街には、いくつかの有料駐車場がある。

 

そのうちの一つに車を停め、阿寒湖畔を散策してみることに。

 

小雨が降っている。

 

 

神社を発見。画像の中に動物がいるのが分かるだろうか。

 

 

阿寒湖周辺を巡る遊歩道がある。

 

松浦武四郎の句碑

 

歩いている途中で碑を発見。

読めない漢字もあり、意味は完全に読み取れなかった。

 

夕暮れ時の阿寒湖から、自身の登った山(おそらく雄阿寒岳)を望んだ時に詠んだ漢詩のようだ。

最後の行には、幕末の探検家、松浦武四郎の名がある。

 

松浦武四郎といえば、幕末に北海道や樺太を探検した人だ。

 

その生涯や功績などは松阪市のページなどに詳しい。

ウトロのオロンコ岩近くにも顕彰碑があった。

 

句碑を過ぎてからすぐ、分岐に出た。

湖に出たいので右に進む。

 

 

 

阿寒湖のボッケ

 

また分岐に出た。

立て看板を見ると、左側の道を進めば湖に出るようだ。

 

歩いていると、独特な、ボコッ、、、ボコッという音がし始めた。

音は規則的に、ゆっくりとしたリズムで聞こえる。

 

同時に、北海道で何度か嗅いだ臭いが漂ってくる。

 

 

 

ここがボッケだ。

 

 

説明書きによれば、

「ボッケ」とは、アイヌ語の「煮え立つ」という意味のボフケが訛ったもの

で、泥火山のことをいうそうだ。

 

 

100℃ほどの熱せられた泥が地下から火山ガスとともに

噴出しているらしい。

 

 

温根湯と羅臼の温泉、そして硫黄山などでも嗅いだ硫黄の臭いがする。

 

 

 

 

 

まるで地球が呼吸しているようだ。

 

しばらく眺めてから、先に進んだ。

 

2つ目のボッケ

 

阿寒湖を一望できる場所に出た。

 

 

またボッケを発見。

 

 

 

 

 

見ているうちに、ボコボコと泡立っている。

 

 

水に小石を落としたときのような、円形の波状模様が美しい。

 

 

先ほどの説明書きにあった通り、ボッケは地下深くから、熱泥水やガスが噴出している場所だ。

 

 

硫黄山のように、現在進行形の地球の活動を感じ取ることができる場所でもある。

硫黄山では噴気孔から、火山ガスと熱水が噴出し続けていた。

 

 

地球の神秘を感じながら、いつまでも飽きずに見ていられる。

 

 

のだが、雨も降っているのでそろそろ次へ行こう。

 

 

阿寒湖畔の散策

 

また碑を発見。

こちらは文字が読みやすい。

マリモへの愛が伝わってくる。

 

 

 

釣り人が何人も、浅瀬に立ち込んでいる。

 

フライフィッシングをしている人が多いようだ。

 

 

 

 

 

 

 

しばらく遊歩道を進む。

 

 

 

 

また硫黄の臭い。

 

 

湖に流れ込む小川が、湯気を立てている。

 

温泉街に到着

 

遊覧船が見える。

乗ってみたかったが、今日はもう疲れた。

 

温泉街に到着。

 

 

 

足湯があるようだ。

 

歩いて車に戻った。

 

道の駅 阿寒丹鳥の里へ

今日は朝から長距離を運転した。

 

もうひと頑張りして、アイヌコタンで教えてもらった、道の駅 阿寒丹鳥の里に向かおう。

 

道の駅まで、ひたすら無心で運転した。

 

汗だくで疲れ切っていた。

温泉に入りたい。

今日は早朝から運転し続け、色々なところを歩きもした。

 

やっと道の駅 阿寒丹鳥の里に到着。

 

まずは温泉に入ろう。

 

十日目の回想

丹鳥の里温泉 赤いベレーへ。

 

ここはRVパークの受付を済ませると、無料で入ることができる。

 

湯は天塩と同じような紅茶色。

味と匂いは天塩ほど強くないが、効能は強そうだ。

 

一日の疲れが取れていく。

 

温泉に浸かりながら、今日一日の行程を思い出す。

総走行距離は、約300km。

 

今日は北海道に来て、一番長い距離を走った日だと思う。

4日前、オホーツク海沿岸を運転した日も長かったが、総走行距離は250kmぐらいだったはずだ。

 

今日は早朝に納沙布岬を出発。

 

道の駅 摩周温泉近くの水郷公園を歩いた。

 

その後は摩周湖の展望台へ。

 

美幌峠に行く途中、硫黄山に立ち寄った。

 

美幌峠では屈斜路湖を見下ろした。

 

それから阿寒のアイヌコタンへ。

 

阿寒湖畔を散策してボッケを見た。

 

摩周湖の眺めは最高だった。

あんな景色は中々見られるものではない。

硫黄山もすごかった。

 

今の所、私の中で、摩周湖と硫黄山は北海道で見た景色の二大トップになった。

 

もみじ焼き肉丼

温泉を出て併設のレストランへ。

 

メニューを見て、ローストビーフ丼を頼もうかと思ったのだが、もみじ焼き肉丼が目に留まった。

 

昼飯に、アイヌコタンの民芸喫茶ポロンノでユクオハウ(シカの汁物)セットを食べていた。

弟子屈から阿寒までの道で、シカを何頭も見ていたこともあり、何となくまたシカ肉を食べてみたくなった。

 

 

シカ肉は、豚肉と牛肉を基準にすると、牛肉に近い味がする。

 

見た目も牛肉に近く、何も言われずに出されたら牛肉と見間違えるだろう。

牛肉とはまた違った風味があるので、食べれば牛肉とは区別がつく。

 

十日目の終わり

 

アイヌコタンなどで購入した土産を広げる。

 

アイヌ模様の手ぬぐいにハンカチなどを買った。

他に、アイヌ彫りのアクセサリーや、ポストカードなども購入。

 

一番右は、犬のおもちゃのシカ角だ。

これは北海道各地で売っている。

 

いつの間にか、足に虫刺されができていた。

キンカンを塗っておく。

 

気が付けば、網走を出てからもう三日も経つ。

 

洗濯物が溜まっているわけだ。

明日はコインランドリーに行かなければ。

 

現在地からは釧路市街がすぐそこだ。

明日はあまり移動せず、釧路市街で必要なことを済ませてしまおう。

 

釧路といえば釧路湿原。

釧路湿原は大きく、どこで何を見れば良いのか見当がつかないでいる。

いくつか展望台があるようなので、回ってみようと思う。

 

それにしても、時が経つのが早く感じる。

 

新潟から小樽までのフェリーに乗っているとき、露天風呂に入りながら、時間の不思議さに思いを馳せたものだった。

 

それから10日が経つ。

ここまで、かなり長い距離を走ってきたという感覚はあるのだが、体感時間はあっという間だった。

 

やっと、見たいものを見て食べたいものを食べて、という旅の生活に慣れてきたのに、もう旅の終わりが見えてきた。

 

先ほども書いたが、明日は釧路に行く。

 

釧路を出たら、南西にある襟裳岬へ行き、そのまま西へ。

海沿いの観光地を回りながら、函館を目指す予定だ。

 

函館が、北海道での最終目的地となるだろう。

タイトルとURLをコピーしました