大通りを歩く
路地をひたすら歩いていたが、路地を抜けて大通りに出た。
クラクションが聞こえる。
それにしても暑い。
汗をかいている状態がデフォルトだ。
手ぬぐいで汗を拭きながら歩く。
ペットボトルの水を何度も飲む。
飲んだ分が、すぐに汗として出て行っている気がする。
そういえば、バンコクに来てからあまりトイレに行きたくならない。
汗で水分が出て行ってしまっているので、尿意を催さないのかもしれない。
北海道の臭い
バンコクの町を歩いていると、時折、北海道で嗅いだのと同じ臭いがすることに気が付いた。
北海道のどこで嗅いだ臭いだったか。
そうだ、硫黄の臭いだ。
羅臼や硫黄山、阿寒湖、登別などで何度も嗅いだ臭い。
近くで下水の掃除をしている人たちがいた。
下水道が臭いの原因なのかもしれない。
暑いのに、かなりの重労働で大変そうだった。
後日に訪れたジムトンプソンの家のガイドによれば、この臭いは運河の臭いなのだそう。
バンコクの人たちも気にしているようだ。
歩道橋からの眺め
大通りを歩き、歩道橋にぶつかっては上に上がり、通りの様子を眺めた。
見慣れたパヤタイ駅のそばに来た。
フルーツを買ってホステルへ
パヤタイ駅に上がってみると、自販機があった。
コアラのマーチなどが売られている。
近くのセブンで飯を買い、セブン前のフルーツ売りからパパイヤとスイカを買った。
果物を食べたくて仕方なく、2袋も買ってしまった。
パパイヤは20バーツ、スイカは25バーツだった。
フルーツ売りの屋台では、氷の入ったショーケースの上に、フルーツの切れ端が乗っている。
欲しいものを指さして「ディス ワン プリーズ」とか言えば、フルーツを食べやすい大きさに切り、袋に入れてくれる。
値段は英語で教えてくれるが、大体一袋20バーツ(100円)ほど。
とてもお得な気がする。
ドミトリーの部屋に行き、一息つく。
シャワーで汗を流し、服も洗ってベランダに干した。
眠れない午睡
昼の散歩から帰り、シャワーを浴びて一段落した。
ドミトリーには他に誰もいなかった。
この日は結局、一人でドミトリーを使わせてもらった。
客の少ない日だったのだろう。
ホステルの人が気を使ってくれたのかもしれない。
昨日もツインルームで一人だった。
バックパッカーはドミトリーに泊まるものという先入観があったのだが、必ずしもドミトリーに泊まる必要はないのかもしれない。
一人でいるのは気楽だ。
ベッドのカーテンを閉め、午睡を取る。
工事の音やバイクの音、外から色々な音がする。
眠ろうと思うのだが、中々眠くならない。
眠るのはあきらめよう。
バンコクのトイレについて
バンコクに来てからというもの、腹の調子が良くない。
持ってきていた百草丸を服用しておく。
食べ物が合わないというよりは、環境が変わったストレスという気がする。
朝に感じた頭痛も、腹の具合が良くないのも、バンコクに馴染むための通過儀礼なのだろう。
トイレに行って用を足す。
ここレスティニーホステルに限らず、バンコクのホステルで入ったトイレは、全て同じ形式だった。
日本と同じような洋式トイレだが、紙を流すと詰まるので、紙を流してはいけない。
大体どこのホステルでも、紙を流さないようにという注意書きが大きく書かれている。
ごみ箱があり、使った紙はそこに入れるようになっている。
大をした後の尻の始末は、手動のシャワーが備え付けられているので、それで行う。
紙はどちらかといえば、濡れた尻を拭く用途だという気がする。
もし、それで汚い感じがするのであれば、シャワーで洗い直せばよい。
夕食を買いに路地巡り
用を足してすっきりしたら、腹が減ってきた。
ずっとセブンイレブンで済ませてきたので、今日は路地の屋台で飯を買ってみよう。
屋台が多く出ている路地へ向かう。
昨日・今日とホステル周辺を歩き回り、何がどこにあるか、大体の地理感がついた。
スマホを持っていかなくても、安心して歩き回ることができる。
屋台の一つに行き、パックに入った白身魚のフライを指さし、「ディス ワン プリーズ」と言って注文する。
この英語が正しいのか分からないが、伝わればよいのだ。
値段を言われたが聞き取れず、聞き返したらフィフティー(50)バーツと言われた。
指さし注文でなんでも買えることが分かってきた。
これからは、欲しいものをどんどん買ってみることにしよう。
路地の子どもたち
今は16:00ごろ。
路地を歩いていると、ちょうど学校が終わったばかりの子どもたちが、外をにぎわしている。
小学1年生ぐらいの女の子が、同じ言葉を大声で繰り返す。
近くを歩いていたおばさんが、それに何事か合いの手を入れている。
とても微笑ましい光景だ。
狭い道を歩いていると、小さい男の子が走って飛び出してきた。
近くの家に入って行く。
どこの国でも子どもは同じ。
子は宝だ。
本日の夕食
何度も通ったセブンに行き、セブンの前でフルーツを売っているおばさんから、パイナップルを買った。
パイナップルを飽きるほど食べてみたかった。
これも20バーツ(100円)。
パイナップルには、スパイス入りの塩が付いてきた。
屋台で買った白身魚のフライは、甘酸っぱいソースがかかっており、美味しかったのであっという間に食べてしまった。
下にレタスとニンジンが入っていた。
食後のコーヒー。
共有スペースで自由に飲むことができる。
コップを洗ってドミトリーに戻った。
旅の方向性と計画
バンコクにきて2日。
北海道の時と同様、何となく、自分の趣味嗜好と旅の方向性が見えてきた。
海外が初めての私にとって、何もかもが新鮮だ。
買い物をしたり、路地に入ったりするだけで楽しい。
観光地も見てみたいが、とにかくバンコクの中を歩き回り、現地の人の生活の様子を見てみたい。
そこでこれからは、一か所に二泊三日で滞在しながら、バンコクを回ってみるのはどうだろうかと考えた。
・一日目:次の場所でホステル探し
・二日目:フリーな日
・三日目:さらに次の場所でホステル探し
一日目の午後と、二日目に、滞在場所周辺を散策する。
明日はこのレスティニーホステルを離れようと思う。
別の場所でホステルを探し、そこにまた二泊三日で滞在する。
暗い時間には行動したくないので、夕方までに観光を終わらせ、それ以降はゴロゴロする。
余裕をもって行動すれば、体調を崩すこともないだろう。
旅の予算について
財布の中身をひっくり返してみた。
50バーツ札。
他のお札と比べてあまり見かけない。
1000バーツ。
財布にこのお札が入っていると嬉しい。
手持ちのお金を見ながら、旅の予算について考える。
最初は何となくドミトリーにこだわっていたのだが、これからの旅、必ずしもドミトリーに泊まる必要はないのではないか。
部屋に一人でいるのは気楽で良い。
年齢的にも予算的にも、安さを求めてドミトリーに泊まる必要はない気がする。
できるだけお金を使わないに越したことはないが、食べたいものを食べ、お金を使うべきところでは使っても良いのではないか。
せっかくバンコクに来たのだから。
とりあえず、一日の予算を1000バーツ(約5000円)としてみるのはどうだろう。
ホステルで一部屋の値段を聞いてみて、一泊700バーツ~800バーツ(3500円~4000円)ぐらいだったら部屋を借りることにしようか。
バンコク内のホステルを回った中では、ワンルームはこのぐらいが相場だった。
ドミトリーはこの半分ぐらいの値段。
探せばもっと安い所もあると思う。
残りの300~200バーツ(1500円~1000円)で、一日分の食費は十分賄える。
50バーツ(250円)でコンビニ弁当一つ、100バーツ(500円)もあれば、色々なものが食べられるぐらいの金額だ。
見回った限りでは、屋台の飯はだいたい50バーツぐらいから。
高くても100バーツはしない。
ホステルでドミトリーではなくワンルームを借りたとしても、一日1000バーツで過ごすのは難しくないだろう。
明日の目的地
そんなことを考えつつ、明日の目的地も思案していた。
候補はアユタヤとカオサン。
アユタヤは遠いので、電車などで行く必要がある。
ホステルの人に電車の時刻などを聞いてみると、そんなに本数が多くない。
とりあえず、歩いてカオサンに向かってみることにするか。
カオサンはバックパッカーの聖地と呼ばれている。
どんな場所なのか気になっていた。
気がつけば雨が降っていた。
夕方から夜にかけ、まとまった時間に降るというのが、バンコクらしい雨の降り方のようだ。