OM-D E-M5 Mark IIIの試し撮り
OM-D E-M5 Mark IIIを手に入れた
唐突だが、デジタルミラーレス一眼カメラのOM-D E-M5 Mark IIIを手に入れた。
今まではコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)で写真を撮ることに満足していたのだが、最近、良いカメラで写真を撮りたいという思いが頭から離れなくなり、購入に踏み切ったのだった。
新しいカメラが欲しくなったきっかけの一つは、最近始めたインスタで外国の風景写真を見たことだ。
明らかに、自分が今使っているカメラでは撮れないような写真が載っている。
被写体の良さもあるのだろうが、どうやったらこのような写真が撮れるのか、良いカメラを使えばこのような写真が撮れるようになるのだろうかと思い、カメラに興味を持ち始めた。
新しいカメラが欲しくなったもう一つのきっかけは、去年の11月下旬に、阿賀野の御神楽岳に登ったことだった。
このときの山登りはかなりキツく、だからこそ、山頂に着いて景色を見たときは本当に嬉しかった。
そして思ったのが、せっかく辛い思いをして山に登るのだから、山頂からの景色はできるだけ良いカメラで撮ってみたいということだった。
これまでは、FUJIFILMのXP140というコンパクトデジタルカメラで写真を撮っていた。
とても良いカメラで、文字通りコンパクトで軽く、防水なため、アウトドアにピッタリなのが一番の特徴だ。
このカメラを水中に入れてブリの写真を撮ったこともあった。
短時間であれば、水に浸けても問題なく作動してくれる。
唯一の難点は、自動でのピントが合いにくく、写真がぼやけてしまいがちなことだが、これはもしかすると手ブレが原因なのかもしれない。
画質の良さについては素人なので分からないが、精細で満足いく写真が撮れている。
今まではこのカメラで満足していたのだが、せっかく山に登るのなら、できるだけ良いカメラで良い写真を、という考えが頭から離れなくなってしまった。
色々と調べ考えた末、OM-D E-M5 Mark IIIを買ったのだった。
なぜOM-D E-M5 Mark IIIなのか
そもそも私は、カメラについては素人だ。
コンデジで写真を撮るときは、ただ電源を入れ、被写体に向けてシャッターを切っていただけである。
設定はほとんどいじったことがない。
カメラについて調べ始めてから、一眼カメラは本体とレンズが別々だというのを知ったぐらいだし、ISO感度や絞りなどの用語は全く知らなかった。
良いカメラは結構な値段がする。
OM-D E-M5 Mark IIIは、ミラーレス一眼カメラの中では中堅クラスのカメラだと思うが、買うには一つ決心が必要な値段だった。
このカメラを買う前に、良いカメラは何が違うのかを色々と調べ、様々なメーカーの様々な機種を比較してみた。
カメラの値段と性能の関係については別の機会に述べてみようと思うが、素人なりに調べた末、OM-D E-M5 Mark IIIを購入することにした理由を書いていく。
OM-D E-M5 Mark IIIを選んだ理由は、
1.値段が手頃
2.軽くて水や塵に強いこと
3.シャッタースピード、ISO感度などの数値の幅が十分
1の値段についてだが、手頃といいつつ、決して安くはない値段であり、買うのに決心が必要だった。
本体の他に小物やフィルター、カメラや写真の本もたくさん買ったので、しばらくは貧乏暮らしが続くだろう。
とはいえ、他のメーカーの機種などとも比べた結果、値段に対する性能比が十分だと感じ、この機種を買うことにした。
中古で買うことも考えたが、せっかく買うならば新品を買って、思い入れを持ちながら使い続けたいと思ったので、新品を購入することにした。
2の軽さと水や塵への強さだが、山に登って使うのがメインの用途になりそうなので、どれも重要な要素になる。
軽ければ軽いほど担ぐのが楽になるし、山の環境で使うには防滴・防塵性能もあったほうが良い。
昔オリンパスの防水コンデジを買ったからか、オリンパス製品は水に強いという勝手な先入観がある。
OM-D E-M5 Mark IIIの公式サイトを見ると、防塵・防滴・-10℃耐低温設計と書いてあった。
防水性能のIPX値は見当たらなかったが、普段使い程度であれば大丈夫なのだろう。
3の、シャッタースピードなどの数値の幅についてだが、これは正直、素人なのでどのくらいの幅があれば十分なのか分からない。
調べてみると、OM-D E-M5 Mark IIIは他の同価格帯のものと比べて幅が広いようだったので、これも購入する決め手となった。
設定できる幅が広いということは、よりいろいろなシチュエーションに対応できるということだと思う。
ただ結局のところ、実際に使ってみないと、どのようなカメラが良いのかなどの違いは分からないと思う。
以上のことを踏まえ、とりあえず最初のカメラとしてOM-D E-M5 Mark IIIを購入した。
OM-D E-M5 Mark IIIで写真撮影
念願のカメラを手に入れ、本を読みながら色々と動かして操作を覚えようと思ったが、まずは撮影に出かけ、その都度分からないことを調べる方がカメラに習熟できるだろうと思った。
早速新品のカメラを携え、写真を撮りに行ってみた。
大きさ5184×3888・解像度350dpi・絞り値f/13・露出時間10s・ISO200・露出補正0・焦点距離150mm
撮影してみて分かったことだが、機械に設定をお任せするオートモードで撮るよりも、自分で色々な設定を変更するマニュアルモードで撮影した方が、表現の幅が広がるし、操作の勉強になる。
何より操作していて楽しい。
まず面白いと思ったのは、シャッタースピードを変えながら波を撮影することだ。
この日は波が高かったのだが、シャッタースピードを遅くして撮ることで、霧がかかったような表現になった。
大きさ5184×3888・解像度350dpi・絞り値f/20・露出時間10s・ISO200・露出補正0・焦点距離150mm
カメラ内のセンサーに、外からの光を当てることを露光という。
シャッタースピードが遅いと露光時間が長くなり、シャッターを開いていた間の波の動きが、一枚の写真の中に写り込んでこのような写真になる。
大きさ5184×3888・解像度350dpi・絞り値f/11・露出時間2s・ISO200・露出補正-0.3・焦点距離150mm
幻想的な感じがとても良い。
大きさ5184×3888・解像度350dpi・絞り値f/20・露出時間10s・ISO200・露出補正0・焦点距離150mm
あまりスピードを遅くしすぎたり、被写体を選ばないと、何が写っているのかよく分からなくなってしまう。
大きさ5184×3888・解像度350dpi・絞り値f/16・露出時間20s・ISO64・露出補正0・焦点距離150mm
逆にシャッタースピードを早くすることで、一瞬の動きを切り取って撮影することができる。
大きさ5184×3888・解像度350dpi・絞り値f/5.6・露出時間1/6400s・ISO25600・露出補正0・焦点距離120mm
大きさ5184×3888・解像度350dpi・絞り値f/5.6・露出時間1/8000s・ISO25600・露出補正0・焦点距離120mm
写真を撮るときには、「どんな被写体」を「どのように写したいのか」という意図を持って撮るのが大事だと感じた。
そうすることで写真にメッセージ性が生まれ、いわゆる良い写真になるのではないだろうか。
「どんな被写体を」という部分が、被写体の選択であったり、構図の選択に該当する。
「どのように写したいのか」という部分が、撮り方やカメラの設定によって決まってくる。
カメラの設定を変更する際は、「絞り」・「シャッター速度」・「ISO感度」などのバランスが大事だということも分かった。
例えば、最初の写真のようにシャッター速度を遅くして撮ると写真が明るくなってしまうので、絞りやISO感度を調節して、適切な明るさ(露出)にしなければいけない。
絞りをいじると明るさも変わるが、同時に写真がぼけやすくなったりする。
撮影したい対象以外をぼかすことで、対象を際立たせることができるので、そこも意図したように調整しなければならないのだが、ぼけ感はレンズの焦点距離によっても変わってくる。
レンズの焦点距離を変えれば、対象が拡大したり縮小したりするので、またその点も考えなければいけない。
カメラの設定するときは、このように設定同士の兼ね合いが大事で、まず自分が撮りたいイメージを頭の中に描き、「絞り」・「シャッター速度」・「ISO感度」の3要素を調整しながら、うまく撮りたいイメージに近づけていく作業が必要なようだ。
OM-D E-M5 Mark IIIで撮影を始めたときは、設定がうまくいかず、真っ白な写真や真っ黒な写真をたくさん撮った。
大きさ5184×3888・解像度350dpi・絞り値f/11・露出時間1s・ISO200・露出補正0・焦点距離120mm
何度も設定を変えながら撮影し、カメラの使い方に馴染むとともに、各設定が何に影響するのか分かってきたことで、とりあえずちゃんとした写真が撮れるようになってきた。
写真の世界は奥が深い。
明るさ一つ違うだけで、全く写真の雰囲気が変わってしまう。
ただ明るければ良いとは一概にいえず、暗くした方が雰囲気が出て、見た人の感情が動くような写真になることもあるかもしれない。
大きさ5184×3888・解像度350dpi・絞り値f/4・露出時間1/10s・ISO200・露出補正0・焦点距離14mm
とにかくたくさん写真を撮って、勉強していかなければならない。