カヤックフィッシング・ムーチョルチアでエソ大漁・2021/10/5

2021年10月5日

秋のカヤックフィッシング


 

9月から10月に変わろうという今日このごろ。

最近になってようやく涼しさを感じるようになってきた。

まだ日中は暑く、車に乗るときもクーラーが必須だ。

 

これから11月・12月にかけて一気に寒くなっていくのだろう。

春や秋の中頃ぐらいが気候的に一番過ごしやすく、釣りにも良い季節なのだが、夏や冬に比べてあっという間に過ぎ去ってしまう。

 

秋は台風などで天候が荒れやすく、カヤックを出せる日が春に比べて少ない。

一回一回を大切にしたい。

 

さて、本日は海のコンディションも良く、沖に魚がたくさんいそうだ。

 

水がとても透き通っている。

 

今回のタックルは落とし込み用とキャスティング用の2つを用意。

この時期はアオリイカが釣れるので、落とし込みのタックルにはティップラン用のエメラルダス ボート2のパープル杉カラーをセット。

 

 

水深10m付近に岩礁帯があるので、ひとまずそこでティップランエギングを行ってみよう。

 

キャスティング用のタックルにはムーチョ・ルチアをセット。

 

 

いざ出航。

 

エギングをするも・・・


 

順調に漕ぎ進み、水深10m付近の場所に到着。

所々にいろいろな高さの岩があるような場所だ。

魚探を見ていると、小魚の群れのような反応が何度も見かけられた。

早速エギング開始。

 

重いエギを底まで沈め、間髪入れずに大きくシャクリを入れる。

同時にリールハンドルを数回巻き、エギを底から浮かせた状態でしばらく待ってみる。

竿先にアタリが出るので、竿先に集中する。

 

アタリがなければこれを何回か繰り返す。

 

竿をあおってからリールを巻く回数を変え、エギを色々な層にとどめてみる。

 

しばらく試したがアタリがこない。

飽きてきたので青物のナブラでも出ていないかと思い、目と耳を澄ます。

 

この日は少し風があり、時折波の音がして、ナブラの水音と見分けにくい。

ナブラの水音は波の音に比べ、バシャン・・・バシャン・・・バシャンと規則的に立つ。

 

早速ナブラを発見。

ジグを投げる。

 

ナブラから少し離れた、左側後方にジグが着水。

そのまま速いスピードで巻いてみる・・・

 

アタらなかった・・・

 

ナブラはすぐに沈んでしまった。

何のナブラだったのだろうか。

 

また魚探で岩場を探し、エギングを続ける。

 

ふと、底に沈めたときに重みがあったのでシャクったところ、根がかりしてしまった。

さらに悪いことに、竿を煽った衝撃で竿の先端が折れてしまった。

竿の先端が折れるのは未熟な証拠だ。

 

根がかりが外れないので泣く泣く糸を切る。

高いエギはカンナが曲がらないため、根掛かりすると外れにくい。

 

竿は帰ってから補修しよう。

 

エソが大漁


 

手元の得物はキャスティング用のタックルのみ。

これで落とし込みもできるので、メタルジグを落とし込んで魚を狙おう。

 

魚探を見ながら沖へと向かう。

根があるとジグが根がかりしてしまうので、根が少なくなる深さまで漕ぎ進める。

 

水深16mぐらいで良さそうな反応が出ている。

中央にあるのが小魚の反応で、底付近にいるのがフィッシュイーターだろうか。

早速ムーチョルチアを落とし込む。

 

底まで落としてすかさず巻き上げる。

すると、巻き始めてすぐに重みを感じた!!

 

最初に少し引き、あとはずるずると上まで上がってきた。

あまり重くない。

何だろうか・・・

 

エソだった。

 

カメラを水中に入れて体表を撮影。

小さい鱗が規則正しく並んでいる。

すぐにフックを外してリリースした。

 

フックのカエシをすべてプライヤーで潰していたので、だいぶ手返しが良い。

魚からもネットからもフックを外しやすい。

 

ここからエソが連発した。

ジグを底まで落とし、巻き上げると簡単にエソが掛かってくる。

 

 

 

エソは口が裂けたように大きく、歯がヤスリのようになっている。

 

5匹ぐらいエソを釣っただろうか。

全てリリースした。

もうエソは十分だ。

 

ナブラの主は・・・


 

エソばかり釣れるので、青物でもいないかとまたナブラを探す。

エソを釣っていたときも何度か単発のナブラがあった。

 

耳を澄ましていると、ナブラが近くに発生!!

すぐにジグを投げるがヒットしない。

 

またナブラが起きたので、ジグを投げずに観察していると、魚が跳ねているのが見えた。

魚が跳ねるナブラといえばサゴシだが、見えた魚体はサゴシに似てはいたが小さかった。

サバのナブラに違いない。

 

春にカヤックに乗ったとき、サバのナブラが何度も起きたがジグで釣れなかったことを思い出す。

サバのナブラを釣るのは難しい。

ジグに反応しないしすぐに沈んでしまう。

 

落とし込みならサバは大きいジグにも掛かってくるのに。

 

さらにエソが連発


 

今日は少し風があるので、ナブラを狙ったりジグを落とし込んだりしていると、結構カヤックが流されてしまう。

出航地点の方向まで漕いで戻る。

 

また落とし込みを開始する。

 

とても良い魚探反応が出ている。

このように、底から少し離れたところに小魚の群れがいるときは、底付近にフィッシュイーターがいる可能性が高い。

 

目論見どおり何かがヒットした。

大方の予想は着くが・・・

 

やはりエソだった。

 

さらにエソを何匹か追加。

 

下の画面に写っているのは、ジグを落とし込んだときの軌跡だ。

底の方で魚が掛かってくることが多いので、ジグを底まで落とし、中層ぐらいまで巻き上げ、また底まで落とすのを繰り返す。

すると上のような「逆V字」の軌跡になる。

 

左の「逆V字」と右の「逆V字」の間には、少し隙間が空いている。

底から巻き上げるときに手間取り、着底後すぐに巻き上げられなかったのだ。

こうなると良くない。

 

さらにエソを連発する。

 

 

 

この日一番の強い引き。

掛かった魚は何だろうか(たぶんエソだろう)。

 

エソだった。

40~50cmぐらいだろうか。

 

最後の一匹を追加。

 

今日はエソしか釣れないようだ。

もうあきらめて帰ろう。

 

釣ったエソは全て逃したので、キープした魚は一匹もいない。

カヤックフィッシングでキープがないのは久しぶりのことだった。

 

魚探は相変わらず良い反応を示し続けている。

 

リーダーをよく見ていなかったが、エソの歯に擦れてヤスリがけされたようになっていた。

 

今日はこのムーチョルチア一本でエソを数十匹釣った。

だいぶ前から使っている一本なので、塗装もあちこち剥げている。

 

思えば、このムーチョルチアは2年ぐらい前にサゴシを釣ったときから使い続けているもののような気がする。

所々にサゴシの歯型が付いている。

ご苦労様と言いたい。

 

熱中症と粥


 

陸に戻ろう。

エソを釣るのに夢中になっていて、出航地点からだいぶ横に流されてしまっていた。

 

陸に向けて必死に漕ぐ。

知らずしらずのうちに疲れていたのか、やけに漕ぐのがきつい。

 

食料と水分を補給しながら漕ぎ続ける。

体中がだるい。

 

やっと海底が見えるぐらいの浅瀬に戻れた。

海中を見てもイカの姿が見えず、イカが好きそうな海藻の姿も見えない。

このポイントにはイカがいないのだろうか。

後で人から聞いた話では、今年はイカが不調のようだ。

 

浜辺に上陸した。

 

カヤックから降りたが、かなり疲労を感じる。

そのまましばらく横になった。

 

もう年なのかと思ったが、このだるさは熱中症かもしれない。

9月の終わりなので油断していたが、この日は最高気温が30度ぐらいだったようだ。

 

しばらく横になって少し楽になった。

一旦荷物を片付ける。

 

カヤックを運ぼうと思ったが、今の体調では無理そうだ。

冷房を効かせた車の中でしばらく休憩する。

汗が止まらない。

クーラーボックスの中の保冷剤を頭に乗せる。

 

休憩の後カヤックを運んだが、明らかにこれまでの釣行時とは運ぶときのキツさが違う。

やはり熱中症なのだろう。

ほうほうの体でカヤックを車載し、また休憩を挟んだ。

 

後で考えると、カヤックに乗っているときに水分は多めに取っていたが、塩分を全く取っていなかった。

水分を体に補給するためには、同時に塩分などの電解質も取らなければ効率よく吸収されない。

 

最近運動を怠っていたので、それも原因だったのかもしれない。

運動不足で体の温度調節機能がうまく働かなくなっていたようだ。

 

体は十分に冷えたが、まだ動悸がして、体中の器官がてんでバラバラに動いている感じがする。

さっぱりしたかったのと、自律神経を落ち着かせるために温泉に入ることにした。

 

温泉に入った後は中華料理屋で中華粥をいただいた。

結構な量があり、あまり腹も減っていなかったのだが一気に平らげてしまった。

 

道元禅師の赴粥飯法に、粥には十の功徳があると書かれている(大元の出典は「摩訶僧祇律」という書物らしい)。

 

 

粥といえば体調が悪いときに食べるぐらいだったが、最近、禅の曹洞宗・大本山永平寺では修行中の雲水たちが毎日3食粥を食べているというのを本で読み、それに影響されて粥をよく食べるようになった。

3食粥でも良いと思うようになってきた。

 

この日は竿が折れ、魚のキープもなく、熱中症にも掛かってしまうという失敗ばかりの一日だった。

だが、色々と考えたり調べたりするきっかけにもなった。

竿が折れないようにするにはどうしたら良かったか、熱中症を防ぐためにはどうしたらよいか、そもそも熱中症はどういうメカニズムで起きるのか、などなど。

 

帰りながら、今日は散々な目にあったので、もうカヤックには乗るものかと思いながら車を運転していたのだが、数日後には早くカヤックに乗りに行きたいと思うようになった。

それほどカヤックフィッシングの魅力は大きい。

 

ちなみに、折れた竿は修復ができず、新しく買い直すはめになった。

 

関連ページ

2021年10月5日カヤックフィッシング,全ページ,釣行記

Posted by 無郷庵