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沖は不思議な世界













沖は不思議な世界


海岸端から海を見てみると、何の変哲もない水面が地平線まで続いています。 沖 一見すると平坦な水面にしか見えませんが、カヤックで沖に出てみると、海は意外に多様な顔を持っていることが分かります。 私がカヤックに乗り始めたころ、周りを見渡す余裕もなく、あまり遠くの沖にも出なかったので、陸からの釣りの延長という気分で釣りをしていました。 沖 何も釣れなかったので、沖に出ても魚はそれほど居ないんだろうかと思っていました。 それが、少しずつ余裕が出て遠くに出られるようになってから、魚が多く釣れ始め、同時に沖で色々なものを見たり感じられるようになってきました。 沖 何度か沖に出る中で分かったのは、(私がよく行く場所では)水深15mぐらいの場所が一つの境界になっているということです。 沖は沖でも水深1桁~10m台前半ぐらいの沖と、水深15mぐらいからそれ以遠の沖では、雰囲気も、魚の多さや種類も違ってきます。 道路を走る車が点に見えるぐらい沖に出ると、陸からの音は一切聞こえなくなります。 沖 周囲を見渡しても、浮んでいるのは自分が乗っているカヤックのみです。 沖 無音の中で鏡のような海に囲まれていると、何とも幽玄な、現世から隠世に入ったような気がしてきます。 今までいた世界とはがらっと変わってしまったような、異世界に入り込んだような気分になります。 また、カヤックとともにふわふわと漂っていると、次第に自分のリズムが海のリズムに合わさり、海と一体化しているような感じになってきます。 この感覚は何とも心地よく、つい眠ってしまいそうになります。 秋も深まる10月ごろにカヤックに乗ると、海上を吹き抜ける高い風音がし、渡り鳥が上空を飛んで行くのが見え、とても寂しい気分になってきます。 沖 このように、沖に出ると普段味わえないような雰囲気を体験することができます。 他にも、沖では様々な出来事に遭遇しました。 大きなイカやボラの死骸に海鳥が集まっていたり、春先に大きなアオリイカが浮いているのを見たりもしました。 辺り一面でサゴシが飛び跳ねていたことも何度かありますし、カヤックの目の前にナブラが出現したこともあります。 沖 沖 そういえば一匹のブリに付きまとわれたこともありました。 沖 沖 このブリはいつまでもカヤックから離れず、ずっとカヤックに体当たりを続けていました。 ルアーを落としても見向きもしませんでした。 沖に出ると、陸では体験できないことや不思議なことがたくさんあります。