ダイソージグのフックとスプリットリングについて
良く釣れるダイソージグですが、いくつか注意点があります。
一つは付属のフックとスプリットリングについてです。
初めてこのページを書いた時、付属のフックとスプリットリングは交換した方が良いと書いていました。
100円のものなので強度に不安がありますし、実際に使ったときにすぐに錆びてしまった記憶があるからです
ただ、このフックで青物を釣ったこともあるので、釣れないわけではありません。
今回新しくページを更新するにあたり、せっかくなので付属のフックとスプリットリングの強度を調べてみることにしました。
調べ方は、2本のプライヤーでフックやスプリットリングを様々な方向に引っ張ってみるという方法です。
正確に、何kgの力をかけると曲がるかなどは測れませんが、体感でだいたいの強度を測ってみます。
まずはフックからです。
実際の魚とのやり取りでは、下の画像の黄色い矢印のような力がかかります。
この向きに、2本のプライヤーで頑張って引っ張ってみました。
そうすると少し曲がりはするものの、手を離すと元に戻ります。
あまりフックは伸びませんでした。
次に下の画像の赤矢印の向きに引っ張ってみました。
すると、割と簡単に曲がってしまいました。
しかし、だからと言ってこのフックが軟であるとは言い切れません。
メーカー品のフックでも同じ方向に引っ張ってみましたが、同じ様に曲がりました。
フックの形状からして、赤矢印の「軸⇔針先」の方向の力には弱いのです。
先述の通り、魚とのやり取りでは黄色矢印の「フックアイ⇔フトコロ」方向の力が大半のはずなので、この方向の力に強ければ問題ありません。
曲げた感じダイソージグに付属のフックはメーカー品より柔らかい気がしますが、何匹か4,50cmぐらいの青物を釣るくらいなら大丈夫そうです。
さて、次は付属のスプリットリングの強度を試してみました。
市販品の同じ大きさのリングと比べ、径が細い気がします。
これも左右に引っ張るぐらいなら伸びなかったのですが、ひねると簡単に曲がりました。
同じことをOWNERのレギュラーワイヤー#3で試してみましたが、こっちはひねっても曲がりませんでした。
スプリットリングの強度も不安が残りますが、フックと同じく青物を数匹釣るぐらいなら大丈夫でしょう。
結論として、何匹か青物を釣るぐらいであれば付属の物を使っても問題なさそうです。
ただ、強度に不安もありますし、以前使ったときは簡単に錆びた記憶があるので、できれば交換しておいた方が良いと思います。
ダイソージグの初期設定
この項では交換にお勧めのフックとスプリットリングを紹介します。
スプリットリングは先ほど紹介したレギュラーワイヤーがお勧めです。
今まで使っていてトラブルが起きたことはありません。
#3を基本として、フックの大きさに合わせて大きさを選んでください。
スプリットリングは数字が大きくなるほど径が大きくなります。
スプリットリングの交換にはスプリットリングプライヤーがあった方が良いです。
先曲がりのプライヤーで兼用しても良いですが、スプリットリングプライヤーの方が使いやすいです。
次にフックですが、私はプラッキンシングルを使っています。
上の画像のように2本セットするのを基本として、根掛かりの多い場所では1本を上向きに付けています。
なぜこのフックを使っているかというと、安いからというのが一番の理由です。
300円もしないぐらいの値段で一袋買えます。
最初はシングルフックを使うことに不安がありました。
トレブルフックと比べてフッキング率が下がると思っていたからです。
ところが、使い始めてみてシングルフックが手放せなくなりました。
トレブルと比べてフッキング率も変わらない気がしますし、根掛かりが減りました。
何より魚を釣った時に手返しが良くなります。
魚が釣れた時、シングルフックなら口から針を一本外せば良いだけです。
トレブルだと針を外すのが大変だったり、色々なところに引っかかって面倒です。
特に船やカヤックでの釣りでは、トレブルフックがネットに掛かるとかなり手間がかかるので、シングルの方が良いです。
今ではジグを買ったら全てプラッキンシングルに付け替えています。
サイズは#1を中心に、魚が小さめであれば#2を、大物や口の大きい魚が釣れるならばさらに大きい1/0や2/0を使います。
フックの大きさの表記は、#1までは数字が小さい方がサイズが大きくなります。
#2と#1であれば#1の方が大きいです。
それ以上の大きさになると、逆に数字が大きい方が大きくなります。
#1/0と#2/0ならば#2/0の方が大きいです。
下の画像はサゴシの口とフックの大きさを比べた物です。
フックのサイズは上から#2と#4です。
#2かそれより大きい#1で丁度良いぐらいだと思います。
ルアーのフックについてのページには、他の魚の口の大きさとフックサイズを比べた画像も載せています。
プラッギンシングルのフックアイをよく見てみると、一部へこんでいる部分があります。
ここの強度が不安だったので、またプライヤーで色々と引っ張って実験してみました。
結論は、上下方向にいくら引っ張っても折れる気配はありませんでした。
今まで使っていて、一日中使っていても、大物を釣っても折れたことがありません。
この細くなっている部分が折れるよりも、ラインが切れる方が先だと思います。
ただ、このフックに関してもひねる動きには弱いです。
結構力がいりますが、トレブルと同じようにこのフックも曲がります。
頑張ってひねるとフックアイも折れます。
ところで、上の画像ではフックアイの辺りが黒ずんでいるのが見えるでしょうか。
使っていて黒ずんできたら、その部分が脆くなっているので注意が必要です。
トレブルフックなどでも同じですが、針が黒っぽくなってきたら交換した方が良いでしょう。
先ほどのフックアイも黒ずんで劣化していたので何とか折れました。
また、ダイソージグには後方のリアフックだけでなく、アシストフックも付けておくと良いでしょう。
私はマイクロジグ フロントを愛用しています。
他のアシストフックと比べて余計な装飾が付いていないのと、値段が安いのが良い点です。
サゴシが多く釣れるような場所であればアシストフックは外しておいた方が良いです。
鋭い歯で根付け糸を切られてしまうからです。
ダイソージグのコーティングについて
ダイソージグを使う上での注意点がもう一つあります。
それは、コーティングの剥げやすさです。
特に発売されて初期のころは塗装が剥げやすく、数回投げただけで鉛の地肌が見え始めていました。
数時間投げ続けるとほとんど塗装が剥がれてしまい、最後にはツヤのない鉛色のジグを投げていました。
これでは集魚力も落ちますし、環境に良くありません。
フックは交換しなくても使うことができますが、塗装を保護するコーティングは行っておいた方が良いと思います。
ちなみに、いつの間にかダイソージグの塗装に下地が塗られるようになりました。
下の画像の左側です。
下地が塗られていない物もあったりしますし、下地があっても剥げることは剥げるので、結局コーティングはしておいた方が良いでしょう。
コーティングはウレタンコーティングが良いです。
ウレタンコーティングの仕方については、ルアーのコーティングについてのページをご覧ください。
ウレタンコーティングが面倒だという方は、ダイソーで売られているマニキュアのトップコートを使う方法もあります。
買うのに勇気が入りますが、これを塗っておけば塗装の剥げをある程度防げます。
一日釣って剥げない程度になるでしょう。
ネイル用のラメも買っておくと、よりアピール力の強いジグにできます。
こちらも買うときに勇気が必要です。
塗り方ですが、ダイソージグとトップコートを買って来たら、まずはジグのスプリットリングとフックを外します。
そしてジグを新聞の上に置き、片面にトップコートを塗ります。
トップコートにはブラシが付属しているので、事前にハケを買っておく必要はありません。
乾いたら裏返してもう片面を塗ります。
これを両側とも2回か3回ぐらい繰り返せば良いでしょう。
ラメも買った場合は、トップコートが乾かない内に適量を散らしておきます。
トップコートを塗る時は、しっかり換気をしながら塗ってください。
また、塗る際にルアーを吊るしておける道具があると便利です。
これは100円ショップで材料を買って自作したものです。
フックは針金を切って作りました。
これでダイソージグの初期設定はOKです。